一人社長が、AI社員9人と会社を回している話
AI事業開発をしている後藤です。
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弊社は私ひとりの会社です。
でも、実際に毎日働いているメンバーは20人以上いる。これ全員、AIの社員(AIエージェント)なんですよね。
以前、「AI社員の作り方」という記事を書きました。今日はその続きです。作ったAI社員に実際どんな仕事をまかせて、ひとり会社をどう回しているのか。「作り方」より「回し方」のほうが、たぶん知りたい人が多いのかなと思って書いています。
ひとりだと、とにかく手が足りない
ひとりで会社をやっている方なら、わかってもらえると思います。
経営も、営業も、経理も、SNSも、サイトの更新も、ぜんぶ自分。やることは無限にあるのに、体は1つしかない。「アイデアはあるのに実現できない」「あれもこれもやらなきゃ」が、頭の中に常に20個くらい浮かんでいる感じです。
外注すればいい、という話もあります。でも外注は外注で、探す手間、教える手間、自社の情報をどこまで渡すかの判断がある。結局「お願いするより自分でやったほうが早い」になりがちなんですよね(事業を一気に拡大するなら悪手だとは自覚していますが…)。
で、この「手が足りない」を人を雇わずに解決したのが、Claude CodeでのAI社員でした。
実際にまかせている9つの仕事
役割ごとに9つ、挙げてみます。
1.【SEO担当】キーワード調査と記事の分析
Google Search Console(検索の管理ツール)とGA4(アクセス解析)のデータを、AIが自分で読みに行きます。そこから「表示はされているのに順位が低い=あと一歩で上位に届くキーワード」を見つけて、新しい記事のテーマや、既存記事の直しどころを数字つきで出してくれます。
2.【広告担当】Meta・Google広告の運用サポート
Googleの検索広告やMeta広告(Instagram・Facebook)について、広告文やキーワードの案出し、クリエイティブ作成、配信後のレポート分析・改善案づくりまで。「どのキーワード・どのクリエイティブが安く成果を出せているか」をまとめて、次の打ち手まで出してくれます。
3.【ライター担当】ブログ記事の下書き
私は普段から「どんな記事を書きたいか」「Claude Codeでどんな作業をしているか」をぜんぶ記録しています。なのでテーマを渡すと、構成→本文→画像→ブログへの下書き投稿まで一気に進みます。ただ、最後は人間が読んで品質を担保する。ここは鉄則にしています。
4.【SNS担当】投稿の作成・月次レポート
X・Threadsの投稿づくり、Instagram・TikTokのショート動画(いまは調整中)を、私の実体験をもとに作ってくれます。ネタ出しから実際の投稿まで。さらに、各アカウントのフォロワー増減や「伸びた投稿」を月初に自動でレポート化してくれます。
5.【経理担当】仕訳の下ごしらえ
freee(会計ソフト)とつないで、未処理の明細から勘定科目の仕訳案を作ってくれます。経理は正直いちばん大変な業務だったので、ここは本当に助かっています。
6.【営業担当】提案資料などの資料づくり
自社用のデザインテンプレートを、Claude Codeの「Skills」という機能で作ってあります。なので「初めての人向けに『Claude Codeの始め方』資料を作って」と言うと、公式ドキュメントを読み込んで、いつも同じデザインで仕上げてくれる。私は微調整するだけです。
7.【開発担当】社内で使うツールの開発
「こういう作業を自動化したい」と伝えると、その場で小さなツールを作ってくれます。これは非エンジニアの私には、いちばん衝撃でした。
8.【秘書担当】毎朝のタスク整理
朝「おはよう」と打つと、未返信のメッセージと今日の予定を見て、ToDoを出してくれます。1日のタスク整理が2〜3分で終わるようになりました。
9.【リサーチ担当】競合・市場のリサーチ
新しいサービスを考えるときや、既存サービスを見直すときに、競合サイトを定期的に巡回してくれます。市場のトレンド調査も、ニュースや一次情報を集めて要点だけ整理してくれるので、調べ物の時間がかなり減りました。
ちなみに、こうした仕事を「どうやって外部サービスとつないで動かしているのか」という技術的な部分は、別の記事で詳しく書いています。気になる方はそちらをどうぞ。
ぜんぶ丸投げ、ではないんです
ここまで読むと「全部AIに丸投げしてるのか」と思われそうですが、そうではありません。
私が決めているルールは1つだけ。最終判断は必ず人間がやる、ということです。
AIにまかせているのは、あくまで「下ごしらえ」の部分です。
・ブログ記事 → AIが下書き、私が公開を判断
・経理 → AIが仕訳案、私が確認して登録
・提案資料 → AIがたたき台、私が中身を決める
この「AIが8割やって、人間が2割で仕上げる」くらいのバランスが、いまのところ一番うまく回っています。
逆に、お金が動くこと、外部に出ること、会社の方向を決めること。ここは絶対に自分がにぎります。AIに「公開していい?」「この経費で合ってる?」と最後に聞かれる設計にしておく(仕組みで勝手に公開できないように止めています)。
これだけで、安心してまかせられる範囲が一気に広がるんですよね。
正直、うまくいかなかったことも
良いことばかり書くと嘘くさいので、失敗した話も少しだけ。
最初の頃、欲張って何でもかんでもAIに渡そうとして、見事に失敗しました。指示があいまいだと、それっぽいけど使えないものが出てくる。「いい感じにやっといて」が、たぶん一番危ない指示です。
あと、AIは平気で「もっともらしい間違い」をします。数字や事実は、裏を取らないと危ない場面が何度もありました。なので、必ず情報の出どころ付きで出してもらって、そこは私が目を通す運用にしています。だからこそ「にぎる仕事」と「まかせる仕事」を分けているわけです。
それでも、トータルで見ればおすすめできます。AIが完璧じゃないからこそ「人間の役割」が残る。普段からマネジメントをしている経営者やフリーランスとは、相性がかなり良いと感じています。
人を雇わなくても、会社は回る
私がAI社員にまかせている仕事を、もし人に頼んだら。SEO担当、ライター、経理、リサーチャー、エンジニア。それなりの費用がかかるはずです。
それが、Claude Codeの月額利用料だけで回っている。もちろん私の手も動かしますが、「0から全部やる」のと「AIが下ごしらえしたものを仕上げる」のとでは、1日の中身がまるで変わりました。
一人社長、ひとり会社。人を増やさずに、AIで「組織」をつくって会社を回す。そんな働き方が、もう特別なことではなくなってきているように感じます。
AI社員に任せる体制は、作ってから運用が回り始めるまでに調整の期間があります。
本業を止めずにこれを組むのは、片手間だと難しい面もあります。
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