【はじめてのコンマス仕事帳④】「もっと歌って」が伝わらないとき何と言えばいい?
「ここ、もうちょっと歌ってください」
合奏をしているとつい使ってしまう言葉です。
でも、これって言われた側からすると、結構難しい。
「歌うって……どういうこと?」
と思う人もいるからです。
音を大きくする人もいる。
音を長くする人もいる。
少しテンポを動かす人もいる。
音色を変える人もいる。
同じ「もっと歌って」でも、やることが全然違うんですよね。
「歌う」を具体的にしてみる
そこで私が意識したいのは、
「歌って」ではなく、「どこに向かってほしいのか」を伝えること。
例えば、そのフレーズの中に、
「ここに向かいたい」
という音があるなら、そこを示します。
「この音に向かっていきましょう」
これだけでも、かなり具体的になります。
フレーズの「行き先」を決める
例えば4小節のフレーズなら、
「4小節目のこの音が一番大事」
と決める。
そうすると、その手前は少しずつ向かっていく。
頂点を過ぎたら、少し力を抜いていく。
「もっと歌って」という曖昧な指示が、
「この音に向かって」
という具体的な指示に変わります。
言葉より実際に吹いたほうが早いこともある
もちろん、言葉だけで全部伝えようとしなくても大丈夫。
「ここに向かって」
と言って、自分で一度歌ってみる。
あるいは楽器で吹いてみる。
それだけで「ああ、こういうことね」と伝わることもあります。
コンマスだからといって、全部をきれいな言葉にしなきゃいけないわけではありません。
自分がイメージしている音を、相手が想像できるようにする。
それができれば十分です。
そのまま使える言い方
「この音に向かって、少しずつ盛り上げていきましょう」
「ここが一番聴かせたい音なので、そこまでフレーズをつなげてみましょう」
「ここから先は少し力を抜いて、音楽を収めていきましょう」
「“もっと歌う”というより、この音まで連れていく感じです」
「もっと歌って」と言っても伝わらないときは、演奏者のセンスを疑う前に、自分の伝え方が抽象的になっていないかを考えてみる。
これだけでも、かなり変わります。
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ただ、1箇所のフレーズをきれいにすることと、曲全体の表現を揃えることは別の話です。
一つひとつのフレーズは良くなったのに、曲全体で聴くとなんとなくバラバラ。
合奏では、そこからもう一段階、全体を見ていく必要があります。
その「曲をどう仕上げていくか」という考え方は、こちらの680円noteにまとめています。
→ 「合奏で『なんか合わない』を、どう仕上げていくか」
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