『プリンとシロップの舞台』きっと大丈夫|物語を楽しむプレイリスト
0:00|分からないんだ
プリン
ねぇ、僕たちどこへ行くの?
シロップ
秘密!
プリン
でも、どこへ行くのかくらいは知っておきたいよ。
心の準備もしなきゃ。
シロップ
実はね……
私もまだ、どこへ行けばいいのか分からないんだ。
プリン
えっ?
シロップ
急に決まった旅だし……
どこへ行けば新しい味に出会えるのか、私にもまだ分からないの。
だからね。
最初から行き先は決めないで、
足の向くままに旅をしてみよう?
列車に乗って、
「ここなら新しい味に出会えそう。」
そんなふうに思えた場所で降りるの。
プリン
大丈夫かな……
変な場所で降りちゃったり、
道に迷ったりしたらどうするの?
シロップ
ふふ。
それもきっと、新しい味との出会いじゃないかな。
ナレーター
その時、遠くから列車がゆっくりと近づいてきた。
やがて列車は、二人の前で静かに止まった。
シロップ
プリン、行こう!
プリン
待って。
せめて、どこへ行くのかくらい決めてから……
シロップ
時間がないよ。
このままだと出発しちゃう。
プリン
お願い……
もう少しだけ、時間をちょうだい。
ナレーター
プリンは黙ったまま、深く考え込んでいた。
頭の中には、不安ばかりが浮かんでくる。
『道に迷ったらどうしよう。』
『間違った選択だったらどうしよう。』
『……また、シロップを失ってしまったらどうしよう。』
その時、発車を知らせるアナウンスが駅に響いた。
「まもなくドアが閉まります。」
シロップ
プリン?
ナレーター
プリンは列車とシロップを交互に見つめる。
一歩踏み出そうとしても、足は動かなかった。
やがて列車のドアは、静かに閉まった。
2:32|少々お待ちください
シロップ
続く物語の幕が上がるまで、音楽とともに、しばらくお待ちください。
プリン
少々お待ちください!
5:37|てれてれ……
シロップ
次の場面も、うまくできるかな?
プリン
次の場面かぁ……
ちょっと照れちゃうな……
シロップ
あっ、顔が赤くなってる!
プリン
(てれてれ……)
8:44|すやすや……
プリン
シロップ!寝ちゃダメだよ!
シロップ
ちょっとだけ…
まだ大丈夫でしょ…
プリン
ダメだって!
お客さんがみてるんだから!
シロップ
大丈夫…だいじょ……(すやすや…… )
11:38|す、すみません
スタッフ
あの……
シロップさん?
シロップ
ん……?
スタッフ
もうすぐ舞台が始まりますよ?
シロップ
あっ!
す、すみません!
12:58|きっと大丈夫
プリン
あぁ……ごめん。
結局、乗れなかったんだね……
シロップ
大丈夫。
今回は、この列車を見送っただけだよ。
プリン
でも……
今ここで出発できなかったら、
次もきっと、出発できない気がする。
この瞬間が、ずっと繰り返されるような……
そんな気がするんだ。
ナレーター
プリンは静かにうつむいた。
そんなプリンを、シロップはそっと抱きしめる。
冷たい鋼鉄のヘルメットの奥まで、
シロップの温もりが静かに伝わっていった。
シロップ
プリン。
プリン
うん?
シロップ
こうしていると……
私たちが初めて出会った日のこと、思い出さない?
あの日も、私がこうして君を抱きしめたよね。
プリン
そうだったね……
あの時だけは、
本当に何もかも、不安が消えていった。
シロップ
あの日の私たちも、
大丈夫になれたでしょう?
だから……
今の私たちも、きっと大丈夫。
ナレーター
シロップはしばらくの間、プリンをぎゅっと抱きしめていた。
この作品は
物語『プリンとシロップの旅』をもとに制作されています。
次の舞台は
ただいま準備中です。
もうしばらくお待ちください。

