【ゾウの幸せって?】チェンマイ大学の象の専門家の先生の話が興味深かった③~ゾウの研究調査
②からつづく⤵️
🐘チェンマイ大学獣医学部でのゾウさん研究調査
チェンマイ大学では『良好な動物福祉を評価するためのコンセプト』に基づき、タイ国内の33か所のキャンプに所属する627頭のゾウさんについて次の①~⑤について調査を行ったそうです。
①ボディコンデションスコア(BCS)…体脂肪、体型のスコア
②メタボリックヘルス
③傷や足裏の状態
④常同行動
⑤グルココルチコイド分析によるストレス評価
ここからは、その調査研究に基づく先生のご意見の要約です。
🐘ゾウライド(鞍あり)について
ゾウに鞍を乗せて人間が乗る【ゾウライド】はゾウに有害とはいえないでしょう。
なぜなら、ゾウライドはゾウに負担をかけないように、1時間につき15分休憩を設定し、ゾウの体重の10%までの鞍を乗せるなどの制限が設けられています。
また歩くことにより運動不足を解消しストレスを軽減させる効果があるそうです。
ただ、バナナやサトウキビなどの高カロリーのおやつをあげすぎないように注意し、鞍とゾウとの間には米袋ではなく毛布などの柔らかい緩衝材をはさみ、ゾウの背中に発生する傷を防ぐことなどが重要です。
調査では鞍をつけているゾウは背中や腹などに傷が発生しやすかったそうです。

お仕事ごくろうさまです✨
🐘手鉤(てかぎ)について
ゾウライドでは客の安全性を担保するため手鉤は必要です。大きい物音に驚きゾウが暴走した場合などに備えることが重要です。
気性が優しいゾウなら手鉤は必要ないですが、攻撃性の高いゾウもいるので緊急時を想定して手鉤などの道具を使用しています。
ただし、手鉤による指示は厚さ3センチの皮膚を持つゾウにとっては強い痛みが伴うものではありません。手鉤の使用目的は基本的に、停止、右折、左折、罰を与えるなどですが、過度の罰に使用するべきではありません。
現在は、罰を与えて恐怖により制御する方法から、ほめて伸ばす方法を推奨しています。そのためにゾウ使いが正しく手鉤を使い、ストレスを与えないような良い調教ができるよう、タイ国内でゾウ使いの育成プログラムを作ろうと働きかけています。

🐘鎖について
また鎖で係留することについては、適正な係留時間と適正な鎖の長さを守り、ゾウ同志の交流をさまたげず、ゾウのストレスを下げるためにも、日中は鎖の使用を減らすべきです。
囲いをつくる、電気柵をつけるという代替方法もありますが、メンテナンスを含め全体的に高価である、扱いづらいなどの点において現実的ではありません。鎖は安価でシンプルで信頼性が高く扱いやすい道具です。
ゾウとタイの人々は長い歴史の中でともに暮らしてきました。これからもゾウの福祉と観光を両立させていかなければならないでしょう。
大切なのはゾウと人間の良好な関係が保てる持続可能なシステムの構築とお金のためではなく、あくまでもゾウのために心をこめてケアをすることです。そのために調査研究、管理や監視をしていく必要があると思います。
と、ここまでが先生の講演の要約です。なるほどな…と思いました。
動物愛護団体からの圧力や、世界的な動物飼育への批判の高まりで、タイでのゾウを用いた観光業の存続が危ぶまれている現実を、科学的な根拠を示すことで覆したいのでしょう。
タイの文化、歴史、経済的な背景、ゾウとの関係などを考えると当然といえば当然です。

🐘ゾウ飼育に対するわたしのキモチ
タイではイヌのようにゾウをペットにするひともいるそうです。それほどゾウとの距離が近く、ゾウを愛し慈しんでいます。ゾウは彼らにとって家族そのものです。
ゾウはたまたま優しく人なつこく人間にとって扱いやすい性格だったがゆえに、大昔から人間のために働き手となり友人や家族のように共生してきた歴史があります。
赤ちゃんゾウのうちに母と引き離し調教を始めることを、虐待ととらえるか、はたまた人間界での保育園入園ととらえるかによって感じ方も違ってくるでしょう。
野生で生まれて野生で育つゾウが本来の姿だとは思いますが、人間と暮らすゾウがすべて不幸かというと正直わかりません。
ただ、ゾウへの虐待が存在することも事実なので、そこは監視して教育や取り締まりを強化してほしいです。
10年程前に保育園に勤務していました。いまの時代なら虐待として通報されそうなギリギリラインの不適切な保育がありました。
ただ驚くのは、その先生はまったく悪気はなく、むしろ良かれと思って、いわゆる愛のムチとして自信満々で間違った保育をしていることに衝撃を受けました。
ゾウの飼育も同じように、いろいろなヒトが好き勝手にラインを決めているわけですが、信頼できる研究機関や偏りのない有識者の方々の意見を参考に、より正しい方向に向かって標準化していけばいいなと思います。
ただ、世界の批判の風はなかなかの強風ですから、あまり頑固に逆らわず少しずつ形態を変えていくなどの方法もあります。うまく風をよけながら、より良い共生の方法を模索しながら存続させていくというのはいかがでしょうか。
そして、ゾウ使いさんの育成プログラムをできるだけ早く実りある制度にして、ゾウさんがよりシアワセになれますように!と祈るばかりです。
また暖かくなったらゾウに会いに行こうと思います。ゾウはわたしにとってはかけがえのない友だちですから。一方的に友だち認定してますから(笑)

勝手に友だち認定しているよ(笑)
