【おすすめ本】「答えは出さない」本が、ここだけは言い切った──子どもの進路に親はどこまで口を出すべきか(平川克美)
早いもので、まもなく5月も終わりですね。
高校生(いや、最近は中学生から?)をお持ちの親御さんは、ここから夏にかけ、学校や塾での「進路相談」が増える時期ではないでしょうか。
そんなときの迷いを吹き飛ばすのに役立ちそうな本の、おすすめです。
平川 克美『「答えは出さない」という見識』。
この本は、さまざまな人生相談に著者が答えていくという形で書かれています。が、タイトルが示すとおり「人生には答えがない」という前提にたっていますので、基本的には何かを言い切るという形ではない回答が並ぶ本。
…なのですが。
本書pp.94-113の
子どもの進路に親はどこまで口を出すべきか
という、相談に対してだけは、著者はキッパリと言い切ります。
お子さんがその進路を選択したいというのであれば、それを陰から応援してあげてください。それ以外の選択肢なんてありません、と。
理由も、明快です。
人生とは、「なるようにしかならない」ものなのであり、大切なことは、「なるようにして、こうなった」自分を肯定的に受け入れることができるか、否定的にしか受け取れないかということなのです。
であれば、子どもが人生を肯定的に捉えることができるようになるには、親はどのようにふるまうべきなのかというふうに、問いを切り替える必要があります。
この言葉を読んで私がなぜ「それはそうだよね」と思ったのかについては、ぜひ本書をお読みいただきたいと思うのですが…
少なくとも私は、子どもの進路選択に際して親はどうふるまうべきかという悩み(一応、私も悩んではおりました)に対して、これ以上説得力のある文を読んだことはありません。
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結局のところ、子どもの進路のことで親がイライラしてしまうのは、自分自身も先のことがわかっていないのに子どもを導かなくてはいけない(と思い込んでいる)ことが原因なのかも。
でも、そんなの、そもそも無理。
そう認めたら、気が軽くなりました。
ここで、よく引かれる一節を思い出します。21世紀に取り残されるのは字を読めない人ではなく、学び、いったん捨て、学び直すことのできない人だ、というアレです。
トフラーの言葉として広まっていますが、調べてみると本人の原文はもう少し素朴で、しかも世間の要約のほうがずいぶん勇ましく化けていました。
引用が引用のままで生き延びていない。
それ自体が、この一節の言うとおりだなと。
私は私で、learn, unlearn, relearn をしていくしかない。先がわかっているふりをやめた親が、それでも学び直し続けている姿。たぶんそれが、子どもにとっても一番の答えではないでしょうか。
最近はそんなふうに考えて、気楽に日々を過ごしています。
よろしければお手元に一冊。
