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京都って和食ばかりじゃないぞ|韓国料理、スパイスカレー、パン屋を巡った一時帰国の食べ歩き

京都に遊びにいくとなると、きれいなフォトスポットや、ちょっと奮発したレストランや料理屋さん、抹茶と湯豆腐と鯖寿司の、観光スタンプラリーに走りがち。抹茶も湯豆腐も鯖寿司も、どれも大好物ですが!めちゃくちゃ食べますが!

学生時代はしばらく京都に住んでいて、自転車やバスでぐるぐる気ままに走り回っていた。人を案内したり夜中に散歩したり、友達と遊びに行ったりで寺社仏閣には散々行ったので、いまではもうお気に入りの場所にときどき行くくらいになっている。

自転車やバスや地下鉄を駆使して効率よく名所を回るのもいいけれど、泊まっている界隈を何のあてもなくぶらぶら歩いて、角を曲がったら気になるお店が現れて、ふらっと入ってみるという楽しみ方が、実は京都を楽しむ秘訣なんじゃないかと思う。

ビンゴゲームのように名所を潰していく観光じゃなくて、暮らすように歩く京都。長いこと、観光客とお上りさん、学生さんを受け入れてきただけあって、京都のまちは懐が深いのだ。


街歩きの拠点 Cabin Taka

今回泊まったのは河原町からちょっと入ったところにあるCabin TAKA。冬のオフシーズンだったおかげか、キッチンつきの広々した部屋が思いがけないお手頃価格だった。

館内にカフェがあってラテなどのドリンクが気軽に飲めるのはいいけれど、食事はこれといって特筆するものではない。朝コーヒーをテイクアウトして、出かけるのにちょうどいい拠点だ。

Cabin Takaの客室内

ここを起点に、徒歩圏内で巡った食の記録を残しておく。ざっくばらんな、気軽な京都の食べ歩き記録だ。

京都・富小路通りを食べ歩く

お寺の境内で、お麩尽くし定食 d食堂京都

佛光寺の境内にあるd食堂京都 外観

一軒目だけ、和食を紹介する。

佛光寺の境内にあるd食堂京都。月替わりの定食がすばらしい。京都の食材にフォーカスしていて、この日のメニューは京都の老舗・麩嘉の生麩をふんだんに使ったお麩尽くし定食だった。

麩嘉のお麩をバラエティ豊かにつかったお麩定食

わたしは生麩が大好きなのだが、賞味期限があまりにも短く、アメリカまで持って帰れないので、京都ではち切れるまで食べるしかない。以前は京都に来るたびに錦市場へ行って買い込んでいたが、料理のバリエーションが尽きてきていて、最近はただ美味しい美味しいと醤油でシンプルに食べ尽くしていた。それでも十分美味しいんですけれども。

おいなりさん

京都のみしま豆腐店のお揚げをつかったお稲荷さんもついてきて、これがまた美味しい。麩がここまで主役になれるのかと驚く。お寺の元茶所を改装した畳敷きの空間で、天井が高いためか、空間が広々としているように感じる。

揚げごぼうのあまから実山椒あえ。わたしのツボを的確についてくる。
甘さの控えめなあんこが入った生麩饅頭。当然美味しい。

たらふく食べたあと、境内を少し歩いて、お土産ショップにも立ち寄る。最近は海外の抹茶ブームで、抹茶缶はお一人様ひとつまで、と注意書きがあった。京都で抹茶買う人、多いのだろうな。といいつつ、わたしもお土産用にひとつ買いました。

焼肉だけじゃない韓国料理 하하하(ははは)

京都は歴史的経緯で韓国・朝鮮人のコミュニティが点在している。焼き肉屋もたくさんあるのだが、韓国料理は当然それだけではない。

エゴマたっぷりトラントゥルケタンスープ

寺町高辻にある하하하(ハハハ)は、済州島の郷土料理を中心にした韓国食堂。古民家を改装した木造と、キッチンカウンターのカラフルなタイルの内装はどこか懐かしいのにモダンな雰囲気。一階のカウンター席も、調理を眺められて楽しいのだが、友人と訪ねた日は予約客でいっぱい。狭い階段を登って、これもまた雰囲気のある二階に通された。

蒸し豚と塩漬け白菜。やさしい前菜。

スープ定食を頼むと、つきだしが2〜3皿ついてくる。このお店では本場の食堂のように頼んだものの前にお腹いっぱいになりそうな量が出てくることはないので、安心して食べたい量を食べたい分だけ頼める。

胃にやさしく滋味深い味で、辛さは控えめメニューもたくさんある。韓国料理の「焼肉と辛いもの」以外の引き出しの豊かさを教えてくれる一軒。

ちなみに、京都でお気に入りの韓国料理屋はまだまだある。一度に全部は行けないので、また京都に行ったら再訪しなければ。いまは閉店してしまった新羅や、気軽で美味しい焼肉とマッコリがたらふく飲める木屋町のアジェも、九条の蒸し豚で有名なあのお店も…。韓国料理の層が厚い街なのだ。

出汁とスパイスが出会う京都のカレー Spice Gate

右側の螺旋階段をあがって店内へ

寺町仏光寺にあるスパイスカレー専門店。ビリヤニ専門店INDIA GATEの姉妹店で、朝7時半から営業していて、朝からぶらりと入れる。

京風スパイス朝定食に、さばとしょうがの出汁カレーをあわせてもらった。ネパールやインドのカレーにもいろいろなジャンルがあるけれど、ここのは京都らしい組み合わせだと思った。出汁が効いていて、スパイスは控えめ。辛いものが苦手な私でも安心して食べられる、お腹にやさしいカレーだった。

南インドっぽさ×京都っぽさの出会い

バスマティライスの周囲に並ぶ副菜も、大根とカシミールチリの千枚漬けと小松菜のインド風おひたしが隣に並んでるの、いい。京都だねえ。メニューにあった「スパイスおぜんざい三種盛り」とか、京都っぽいネーミングもツボである。和食でもカレーでもない、京都でしか生まれなさそうなジャンル。

朝のパン屋で目移りするたのしみ KANA-KIYO

焼き立てが並ぶ棚から悩みになやんで選ぶ

京都はパンの消費量が全国トップクラスの街だ。実際、歩いていると驚くほどパン屋に出くわすし、だいたい美味しい。これ、なかなかすごいことなんですよ。

高辻通にあるKANA-KIYOは、もともと手作り市で人気を博していたパン屋さんが構えた実店舗らしい。朝早く行ったら、店内にはあふれるほどパンが並んでいて目移りしてしまった。ブリオッシュ系からハード系まで幅広い。

ポップも可愛くてじっくり読んでしまう

海外でも話題になっている日本のたまごサンドがあったので、つい買ってしまった。アメリカでは「Japanese egg sandwich」として独立したジャンルになりつつあるあのサンドイッチが、ここでは当たり前のように棚に並んでいるのがなんだかおかしい。

朝ごはんにはちょっと多いが、それもまたヨシ

一人ずつしか入れない焼菓子の店 Nowhereman

Nowhereman 外観

最後は、歩いていて偶然見つけた店。高倉通高辻にあるNowheremanは、小さな焼菓子専門店だ。

店舗にひとりずつしか入店できないから、自然と店の前に列ができている。それが気になって並んでみた。

買って帰った焼菓子は、小さいのにどっしりした味わいで、ちゃんと満足感がある。あとで調べたら、シェフが自作の詩をもとにお菓子の世界観をつくっているクリエイションブランドなのだそうだ。

京都にはこういう小さくて尖った店がさりげなく隠れている。

京都という街の顔は寺社仏閣だけでも、伝統産業の街、学生の街というだけでもない。長い歴史があるからこそ折り重なるように堆積した食の地層を一枚一枚見つける楽しみがある。

次の一時帰国ではどのエリアを歩き回ろうか、もう考えている。


京都を歩くシリーズ


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