『至高の時に』お題指令㉓ #せりふ三題噺 #グリューワイン髭包み紙
▼今週のお題
■セリフ
「ホーホッホッホッ」
■三題
・グリューワイン
・髭
・包み紙
今では・・・ 懐かしささえ感じる《指令》を受けた。
今日も任務に勤しむ、かつての同胞たちに幸あれ ♪ ~✨
*大雪山・山小屋にて
( 元・コードネーム・フクロウ 編 )
*特別出演・ボク
今回の指令・・・・セリフは『 ホーホッホッホッ 』
三題は『グリューワイン 』『 髭 』『 包み紙 』。
意味不明の指令なれど、任務を拒否した時点で
身体に内蔵された《起爆カプセル》が起動し瞬時に命が絶たれる。
どんな不満があろうと実行するしかない理不尽な任務・・・☆
とある海底のBarで、謎の女性バーテンダーによって取り出されて以来、
私には用済みとなった指令だが、馴染んだ受信だけは続けている。
懐かしいというだけで・・・自分が生きてきた証なのだ。
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私にとって、何より懐かしい・・・・生誕地に来た。
子供の頃に身寄りのない私を引き取って育ててくれた
『 お爺ちゃん 』の山小屋に着いた。
冬場は登山も禁止されているので、知人に任せていた小屋も
今は無人のままとなっている。
お爺ちゃんが生きていた頃、何度も来て過ごした懐かしい
大自然を独り占めに出来た家・・・・
この山小屋が 私にとっては、今でも冬場の『 秘密基地 』。
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燃料が石炭の時代もあったが、今は暖かい時期に用意した薪・・・
時代に置き去りにされたのではなく、今もまさに生きている
《 薪ストーブ 》が小屋の中心で威厳のある炎を絶やさずに
冷え切った私を温めてくれている・・・・🔥
これから暫くの間、私の至高の時間を過ごす砦の 相棒 なのだ。
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最初の夕食は、予定通りに《 三平汁 》にした。
キッチンで用意した野菜と鮭を、昆布だしの鍋に入れて
薪ストーブの上で煮込む・・・・☆
用意した酒は、ウイスキーの前に《とっておき》がある。
お爺ちゃんが大好きだった【赤玉ポートワイン】。
お爺ちゃんの方法を真似て・・・・
それを、小さなヤカンに入れてストーブの上で温めて
好きな本を読みながらチビチビと飲むのが、私が高校生の頃の
何よりの楽しみだった。未成年だからってどうした?!(笑)
洒落て言うなら、立派な《グリューワイン》だった。
そして今も・・・・やはり、懐かしくて 旨い!!!
当然、お爺ちゃん の写真の前に供えた。
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友人が晩秋に仕込んだ漬物も、別の部屋に用意してある。
大根やナスの漬物も旨いが、私が特に好きなのが・・・・
鮭とホッケの鮨だ。樽はもちろん別だが、キャベツと一緒に
赤唐辛子を入れて・・・塩と米麹で漬け込んだものだ。
今日は《ホッケ》の鮨にすることにした。
飯寿司と言う人もいるが、北海道人は単に《鮨》と呼ぶ人が多い。
大好物だ。 少しだけ醤油を垂らして・・・・当然、 旨い!!
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お爺ちゃん の愛用していた《シガレットケース》が目の前にある。
その中には、お爺ちゃんが包装紙の《 包み紙 》の切れ端に書いた
私への・・・・最期 の伝言メモがある。
「 幸せになれ!!」
・・・・十分に幸せだよ。お爺ちゃん!!
念願だった建築士の資格も取れたし、こうして・・・・
至高の時間の中でも、優しかった《 髭面 》の お爺ちゃん の
顔が浮かんでくる。 ありがとう・・・・!!!
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『 ホーホッホッホッ・・・ 』
不意に懐かしい声が聴こえた。
私のコードネームに使っていた《 フクロウ 》・・・
子供の頃の私を、
いつも見守ってくれていた《 シロフクロウ 》の声だ?!
私の知っているフクロウの・・・子孫だろうか?

☆☆☆☆☆
その時、不意に人の気配を感じた?!
外は吹雪いている。 こんな時間に?
窓の方を見ると・・・・
誰かが、厚い窓霜に貼り付いて・・・中を覗いていた?!
・・・・何か、言っている?? よく聴こえない
口の動きを追う・・・・ ん?!
「 ボ・ク・で・ご・ざ・い・ま・す・・・」?
「 ボク で ございます!!」
・・・・言いようのない 震撼と同時に
意味不明の 既視感 が・・・・☆
グリューワインを手にしたままの
私の 次の行動を阻んでいた・・・・?!?
《了》
*このお話はフィクションです。
#せりふ三題噺
#グリューワイン髭包み紙
#ボクでございます
#秘密基地
#ショートショート
#掌編小説
*《既視感》の答はココにあります ↓ (笑)
