なんでもない話3

昨日の日記で子供の話をした。

育児って母であり続けるつらさがあるよねって話をつらつらと書いた。辛いこともある、むしろ辛い事がおおくて、子供はかわいいけどしんどい。
そんな話を書いていたら、その日の夕方に長女とついに喧嘩をした。下の子がミルクが欲しいとギャン泣きしていたとき、ニコニコしながら長女が「抱っこ」と言ってきたのだ。こっちも限界だった。イライラして「ママは1人なの!なんでも出来るわけじゃないの!!」と大声で怒鳴ってしまった。長女は私に体をべったり預けていて、私が身を引いた反動で転ぶ。「うわーん!!!」泣き叫ぶ長女をみて流石に冷静になった私は必死に謝った。「ごめんね、ごめん。大声出しちゃって」でも、私はもう限界のところまで来てるのが分かって、どんどん涙が出て止まらなくて、鼻声で「ママも1人なの、全部お願いをきけないよ」と長女を抱きしめながら言っていた。
これはもう、みんないっぱいいっぱいなんだな。だから泣き止んだ長女を抱っこしながら、今まで触れない方がいいのではないかと思っていたことを聞いてみた。「もしかして、妹ちゃんにいなくなって欲しい?」長女は「お腹の中に返ってほしい」と言って、だんだんと悲しそうにしてその目は潤み始めた。勢いで泣きながら言った言葉じゃなく、まるで大人が懺悔をしているときのように泣いていた。なんて、なんて健気なんだろう。今まで下の子が泣いても彼女はうるさいとも嫌だと言わなかった。ただただ微笑んで抱っこをお願いする。決して妹を悪く言わない。
ハッとする。ニコニコしながら「ママだっこ」としがみつくのは、誰も困らせたくないのに、それでも出たお願いなんだなと。私はもっと泣いた。涙腺がガバガバである。「よく我慢してたね、ごめんね、ありがとう」そう伝えると、小さく「うん」と長女は頷いた。5歳でこんなにも色んなことを考えて、気を使い、悲しませまいと生きている。子供はあっという間に親から離れていくんだな。
けれどさ。母だってつらい。今もう限界で。これ以上、下の子を見ながら上の子のケアをできるかの不安。もうママだって辛いんだよ、と分かってもらいたいという切望。だから長女に「我慢してくれてありがとう。でも、ママにもできないことはたくさんある。お願いを全部はきけないの。」と抱きしめながら話した。もう顔はぐしゃぐしゃになっていた。その話にも彼女は頷いてくれた。やっぱりまだ目は潤んでいて、切なくなる。その後、彼女はソファの上で私に抱っこされながら、すぐに寝落ちした。
私にも旦那にも兄弟姉妹がいない。一人っ子同士で結婚した。だから兄弟ができることがわからない。どこまで心配して、どこまで自然に振る舞えばいいのか分からない。
しかし。娘と2人で泣きながら本音を話し合った。その経験はすごくいい事なんじゃないかと思う。家族に、親に、本当のことを言っても否定されない。でも、家族や親にも本音がある。それを知る事ができたんじゃないかと思う。
なんにせよ、そんな御託抜きに、人と人が言えなかった本音をぶつけて泣いて抱きしめること、それは愛じゃないかと思った。
起きて落ち着いた長女は、下の子に「酷いこと言って、ごめんね……」と撫でながら謝っていた。私はここでも密かに泣いた。この状況で、これを聞いて泣かない親っているんだろうか。優しい子に育ってくれてる。あまりにも健気で尊くて優しい言葉だなと思った。
育児って本当に、身を粉にしてやらなきゃならない。1人の女は母になって奮闘する。そこには辛さや憤りや悲しさや怒りがある。もう、やめちゃいたいってチラついた事も何度だってあった。
けれど、けれども、子供の一言で全部がチャラになってお釣りまでくる時が、育児にはある。報われることはあまりに少ないが、報われた時に今までの人生が肯定された気持ちになる。それくらい、色んな思いがないまぜになって、それで、育児してて本当によかったなぁって思える。
子供って不思議だ。私の存在を0にしながら、私の今までの人生を肯定してくれる。この子達に出会えて本当に、本当に良かった。

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