投資ポートフォリオの目標を議論する
このnoteでは、ポートフォリオ(PF)の目標について考察するぞ。
・2026年のポートフォリオ
以前、別の記事で2026年のPFについて考察をした。内容を要約すると、以下の通りだ。
1 伝統的なPFでは主に株式と債券を混ぜる。
2 しかし2026年は債券は不利そうで、代わりにゴールド多めが良さそうだ。
3 全世界株5割、ゴールド2割、その他好きなもの3割が良さそうだ。
・ポートフォリオの目標という考え方
さて、2026年に適していると思われる、資産バランスについては過去の記事でお伝えした。おそらくは、次に知りたくなるのは、自分が1000万円、2000万円、あるいはそれ以上の資産を将来に手にしたときに、どのようなバランスで何を所有すればいいのか?という問題ではないだろうか。また、このような金額スケールごとのPFの目標が持てていると、きっとモチベーションも上がるはずだ。
・NISAの重要性
PFの目標を考察するうえで1800万円のNISA枠は非常に重要である。非課税というのは、ものすごく強力なのである。例えば、仮に複利効果によって将来に1800万円が1億円まで増えたとしよう。利益は8200万円となるが、もし課税枠だと利益に20%の税金が発生し、1640万円も税金で取られてしまうのだ。
つまり、当たり前だが、NISAは最も利益が出そうな資産で埋めるほど得するはずだ。具体的には、少なくとも最終的には、NISAの1800万円は全て全世界株式(オルカン、VT)が良いと思われる。
・全投資金額における全世界株式の割合
一方で、全投資金額における全世界株式の割合も重要だろう。これは個人的な理想の値は50%だと思っている。ただし、運用金額が自分の年収よりもかなり高い場合の話だ。運用額が数千万円とか。
逆に運用金額が自分の年収と同程度の場合は、もっとハイリスクな商品を多めに持っていても良いと思う。(例えばFANG+とか。レバレッジ系はNG。)
これはなぜかというと、我々が労働で得られる給料は、職種によって差はあるだろうが、だいたい生涯で1~3億円ぐらいと決まっており、そのうち運用に回せるのはおそらく数千万円か、頑張って1億円であり、毎年手に入るのは数百万円という事実は決定しているからだ。ものすごく当たり前だけども。
この事実を考慮すると、最も避けなければいけないのは数千万円クラスの損ということになる。このスケールの損は生涯収入と同程度であり、再起不能になってしまうのだ。FANG+や個別株、ビットコインなどハイリスクハイリターン系の資産は、伸びる時はものすごく伸びるが、下がる時はかなり下がるだろう。だから、例えば1億円運用しているときにこのようなハイリスク系の商品で攻撃的なPFを組むのは、ハズレを引いた時のダメージが大きすぎるはずだ。逆に、運用金額が500万円であれば、半減しても働けば挽回できる規模だろう。だから、リスクを取って高いリターンを追求する戦略も有効と言えそうだ。
話がちょっと逸れたが、要は資産が数千万円以上の規模なら、期待値リターンも良く、分散性が高くリスクも低めの全世界株式をPFのコアにし、50%保有するのが良いだろう。
・3600万円という目標
1800万円のNISAを全世界株式で埋めること、全世界株式を50%の保有割合にすることを考えると、投資金額3600万円が一つの目標であると言えるだろう。次に、1800万円(NISA)は全世界株式で固定するとして、残りの1800万円を投資する資産について、3通りのケースの考察をしよう。
1 伝統的なPF(保守的)
1800万円(NISA) 全世界株式
1200万円 債券ETF(中期債、長期債メイン)
600万円 その他(個別株、ゴールド、REIT、仮想通貨など)
2 債券無し(通貨価値下落への対策)
1800万円(NISA) 全世界株式
720万円 ゴールド
1080万円 その他(貴金属、個別株、新興国・途上国株、REIT、仮想通貨など)
3 株式多め(攻撃的、若い年齢で3600万円ゲットした人向け)
1800万円(NISA) 全世界株式
900万円 株式(個別株、FANG+、新興国・途上国株など)
900万円 その他(債券、ゴールド、REIT、さらに株式など)
だいたいこの3通りで良いのではないかと思う。個人的な考えでは、NISAは全て全世界株式で、全世界株式は投資額の50%という二つのルールからは、よほどの確信が無い限りは、逸脱すべきではない。個別株などのハイリスク資産の戦略の研究は、30%程度の自由枠で取り組むのが適切だろう。
なお、1800万円のNISA枠の全世界株式は、基本的には売らずにずっと持っておくことをおすすめする。増えた後に4%ルールなどで少しずつ取り崩してもよいし、ヴァンガード社のVTの場合は2%程度の配当金が非課税で得られる。残りの1800万円を、時代に合った形でリバランスしながら運用できると高いパフォーマンスが出そうだ。
・3600万円までの道のり
さて、3600万円貯めるまでは、どうすればよいのだろうか?全世界株式から買うべきか?それとも他の資産と一緒に埋めていくのか?これは、個人的な考えでは、どちらでも良いと思う。期待値は先に全世界株式を1800万円買った方が高そうだが、自由枠があったほうがモチベーションが高まるはずだ。また、先ほど書いたが、運用額500万円程度であれば全世界株式ではなくて、FANG+などのもっとリスクの高い商品でも良さそうだ。こちらも、3通りのケースを考察したい。
1 先に全世界株式を全力
1800万円までは、全て全世界株式
1800万円から3600万円までは、他の資産
2 最初からいろいろ買う
最初から3600万円まで、全世界株式を50%買い、他の50%はいろいろ買う
3 最初はハイリスク運用
500万円ぐらいまでは、FANG+や個別株を攻める
1000万円ぐらいになったら徐々に全世界株式に切り替えていく
3600万円の時点では、1800万円が全世界株式で、残りはその他
繰り返しになるが、3600万円の時点で全世界株式が50%であることが重要だろう。
・3600万円の、さらに先
さて、最後は、3600万円よりも運用額が多い場合だ。この場合は、正直言って、特にこだわりが無ければ3600万円時点のケースのいずれかをずっと続けてよいのではないかと思う。それほど全世界株式が優秀な資産だということだろう。教科書的には、さらに債券などを増やして、リスクを下げていった方が良いとされるが、好みの問題かもしれない。
・含み損はハイパーインフレ保険だと思え
最後にややメンタリティ的な話になるが、投資の含み損はつらいものだが、ハイパーインフレに対する保険料だと思えばかなり気持ちは楽になる。戦後のドイツマルク、日本の銭、現代のトルコリラやアルゼンチンペソなど、通貨の価値の維持に失敗してしまった例は多い。株やゴールド、不動産はこのようなハイパーインフレへの保険と考えることもできるだろう。期待値では儲かるわけだし、含み損になったとしても、おそらく世間一般の保険料よりはかなり安いのだと思う。
要約
運用額3600万円、そのうち1800万円がNISA枠の全世界株式という状況を目標にしてはどうだろうか。
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