「挑戦の壁」を低くしてあげたい――28歳で上京した私が、5歳の双子に「旅」と「ピアノ」を贈る理由
我が家には、いま5歳の双子がいる。
最近、彼らを見ていて思うのは「5歳の今だからこそ、手渡せる一生モノのギフトがあるのではないか」ということ。
それは知識や学力だけでなく、「挑戦を恐れない心」と「努力を継続できる力」。
言葉が急速に発達し、自分の意志で何かに打ち込み始めるこの時期。まだ「失敗」を恥じる前の、純粋な好奇心に溢れた5歳の今だからこそ、一生を支える土台が作れるのではないかと感じている。
なぜ私がこれほどまでに「挑戦」にこだわるのか。そこには、私自身の少し苦い、けれど大切な原体験がある。
28歳の「遅い上京」が教えてくれたこと
私は地方の出身だ。
若い頃、進学や就職で東京に出ることに、どこか拭いきれない「怖さ」を感じていた。結局、東京へ出たのはアラサーになってから。
実際に飛び込んでみると、そこには見たことのないチャンスや面白い世界が広がっていた。「もっと早くここに来ていれば、もっと違う景色が見られたかもしれない」——。そんな風に、心理的な距離が原因でチャンスを逃したと感じることが少なくなかった。
子どもたちには、そんな思いをしてほしくない。
世界はもっと近くて、どこへだって自分の足で行ける。そう肌で感じてほしいのだ。
「できない」が「ドヤ顔」に変わる瞬間
いま、子どもたちが習っているものの中に、ピアノと体操がある。
特にピアノの両手奏は、5歳にとって大きな壁だった。最初は思うように指が動かず、もどかしさから癇癪を起こして、親子で途方にくれたこともあった。けれど、そこを粘り強く練習し、一曲弾けるようになったとき、彼らは最高の「ドヤ顔」を見せてくれるようになった。手元も譜面も見ていない。ただただドヤ顔でこちらを見ながら弾いている姿は微笑ましい。
一度「継続のコツ」を掴むと、その後の上達スピードは驚くほど上がる。
「難しいことも、やり続ければある日突然『わかる』に変わる」――この成功体験こそが、何よりの自信になると信じている。
最近始めた体操は、まだできないことばかり。でも、ピアノで培った「続ければできる」という感覚があれば、今の「できない」はただの「伸びしろ」でしかないと思う。
旅と、研究と、その先にある面白い世界
昨年、東京大学のリサーチキャンパス公開に子どもたちを連れて行った。最先端のロボットや展示に目を輝かせる姿を見て、改めて確信した。
「努力して知識やスキルを身につけた先には、こんなに面白い世界が待っているんだよ」
そのメッセージを伝えるために、今度は家族でマレーシアへ向かう。
日本とは違う植物、見たことのないモスク、言葉の通じない現地の子どもたち。
「正解」が一つではない多民族国家の空気に触れることで、彼らの中の「当たり前」を壊し、世界をぐっと身近なものにしてほしい。
親ができる唯一のこと
親である私ができるのは、代わりに挑戦することではなく、「挑戦のハードル」を下げてあげる環境を作ること。
ピアノで鍵盤に向き合う時間も、異国の地で受ける刺激も、すべては彼らが将来「ここに行きたい」「これをやってみたい」と思った時に、迷わず一歩を踏み出すための翼になると信じている。
5歳の彼らが見せてくれる「ドヤ顔」が、いつか世界中のどこかで花開く日を夢見て、今日も一緒にピアノの前に座る。
▼ピアノを通じて息子が成長した話
▼マレーシア旅行は、こんな風に計画を立てました
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