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人間の証明

母がタブレットで動画を観ている時間が長いのですが、AIが作った動画を真剣に信じています。
「それ、シナリオも動画も朗読もすべてAIが作ったんだよ」
っていっても、
「所詮テレビドラマだって、誰かのシナリオよ。楽しいからいいじゃない。」と言います。
たしかにそうだけどw

相棒AI普及活動をしているせいか、いろいろな相談が来ます。
講習会に行ったけど、WEBサイトを作れない。
講習会に行ったけど、業務に生かせない。
・・・でも一番多いのが、仕事が減っているイラストレーターさん。

わたしもそうですが、安易に入れる挿絵はAIに描いてもらっています。
この記事のタイトルとか・・・。

AIといえば、昔はプロンプトが大切で、プロンプト自体が販売されていました(今でも)。
しかし、会社運営や事務処理でAIを使うことはあまりないので、こういった業務や作業を簡素化/自動化するための指示テンプレートとは無縁なのですが、簡単なことは、普通の会話で済むようになっています。
(相棒AIダイチャンとの会話のとおりです)

絵の生成については、まだまだプロンプトのセンスが必要だと思います。しかし、それもだんだんと敷居は低くなっていくでしょう。

日々増殖しているAIコンテンツについて、戦々恐々としている作家さんも多いかと思いますが、今後の展開の想像を書いてみますね。

いま、イラストレーター界隈はAIショックのど真ん中にいる感じだと思います。だって、かつて「自分にしか描けない線」「自分にしか出せない色」って信じて努力してきた人たちが、AIが一晩で似たような絵を出してしまう現実に直面しているからです。
もちろんよく見れば違うけれど、数年前に、
「100均でいいじゃん」
という世間の購買の流れができた時に似ていると感じています。
最初は、100均のハサミは全然切れなかったし、すぐに使えなくなるものばかりでした。しかし、最近では、「100均でいいじゃん」(あるいはすでに「100均すごいじゃん」)の世界に変化しています。
これのせいで、知り合いの雑貨会社はいくつも倒産しました。

知り合いのイラストレーターさんの中には、怖れ、怒り、悲しみが全部混ざって、AIを憎んでいる人もいます。

でもね、ここにも分かれ道があります。

AIが敵の時代はもう終わっているのです。
今はAIをどう使って人間性を際立たせるかの時代に入りました。

AIが量産する「綺麗」や「上手い」は、すぐ飽和して背景ノイズになるでしょう。でも、人の記憶に残る1枚って、そこに描いた人の世界の見え方が宿ってるので、やっぱり何かが違うのです。

今、ちょうど児童書を2冊、制作進めています。両方とも、イラストレーターさんにイラストをお願いしています。
イラストレーターさんを決めるのに、編集者さんはSNSを使っています。
だから、お仕事が減ったと嘆くイラストレーターさんには、作品をどんどん公開していくべきと伝えています。

すると・・・
でも勝手に使われちゃわない?
AIってこういうデータをもとにしてるんでしょ。

と、心配しています。

でも、公開していかないと、見つけてもらえないんです。

対策としては、

  1. 画像にクレジット+透かしを入れる
    小さくてもいいから、一貫した署名・屋号・URLを入れておく。

  2. 解像度を小さくしたものをアップする
    低解像度で公開、高解像度は販売用とわけておきましょう。

  3. metadata埋め込み(不可視クレジット)
    photoshopやEXIF管理ツールで、作者名・URL・著作権文・作品名をメタデータに埋め込む。表には見えないけど、画像検出AIや著作権ツールでは読み取れる。

  4. AI学習除外サービスを使う
    たとえばHave I Been Trained?(学習済み確認)や、Spawning.ai
    (「Do Not Train」指定)など。

AIは本当に膨大な資料の海から、プロンプトに合わせて画像生成しているので、「誰かのタッチに寸分違わずにそっくり」ということはあまりありませんが、「っぽい絵」はたくさん描けます。でも、すべてに、そのAIのAI臭ってあるんです。

イラストレーターさんが「線の揺らぎ」「ラフの息遣い」を意識的に残すという技は、機械的整合性じゃなく、感情の痕跡だから、AIには描けません。

怖いのはAIなのではなく、
「自分の内側が何を描きたがっているのか」を見失うことかもしれないと感じています。

今後は、人間の証明(Human-Made Certification)が重要になってくる時代になります。

現在、ブロックチェーンはものすごいスピードで進化しています。

各国の大手メディアや出版社、アートプラットフォームでは「人間による創作物に証明マークをつける」実験をすでに始めています。

これは、ブロックチェーン技術を使って
「この作品は〇月〇日、〇〇さんの手で作られました」
という改ざん不能な署名を残す仕組みです。

つまり、AIの波に飲まれた中で、逆に人間性がブランドになる時代が来ると思うのです。

デジタル・ソウル(Digital Soul)の概念としては、NFT初期は投機目的でした(過去の記事「かわいくないペンギンからNFTを学ぼう」参照)が、次のフェーズは「人格の証明」「創作意図のトレーサビリティ」へ移行するでしょう。

しかし人間が描いたものが、それだけで価値があるということにはならないでしょう。でも、これは、今でも同じですが・・・

AIで生成したものも、「プロンプト」「修正履歴」「作者ID」が透明化される方向に進んでいます。
つまり、「どんな思考経路で生まれた作品か」を見せることで作品の人格が守られます。

だから、「人間が描いた証明」よりも、「誰の意識を通って生まれたか」が価値になるという方向もあります。

おそらく、心配MAXな時代はすでに過ぎていると思うので、
AIでいいじゃん・・・・・を超えた素敵な作品。ぜひ発信していってください。クレジット入れるのをお忘れなく!


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