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飲み会の断り方を5年やって、今日、役員に嘘をつきました。失敗のほうを全部書きます

今日、役員からの飲み会の誘いを断りました。使ったのは、一行だけです。

「1ヶ月前から予定を入れてしまったので」

その予定は、ありません。

5年、飲み会を断り続けてきて、今日、嘘をつきました。

この記事は、断り方がうまくいった話ではありません。5年間で私が自分で踏んだ失敗のほうを並べます。全部、断る手順を自分で間違えて、自分が損をした話です。

今日、存在しない予定を持ち出しました

今日の夜に私がやろうとしていたことは、家に帰る、以上です。

誰かと会う約束があったわけでも、何かの締切があったわけでもありません。いつもどおりの時刻に帰りたかった。それだけです。

だったら家族と過ごすと言えばいいだけではないか。そう言われると思います。私も、その場でまったく同じことを考えていました。

言えなかった理由は、書いてみるとみっともないものでした。

私はその日に乗る電車の時刻を、朝の時点で決めていました。時刻はあったのです。

それでも「家族と過ごすので」とは言えませんでした。言えば「じゃあ来週にしよう」が返ってくると、口を開く前に分かっていたからです。そして私には、それを返す材料がありませんでした。

悪いのは、断り方ではありませんでした。嘘をつくかどうかは、断る場面に立った時点でもう決まっていた。決めたのは、その前の週までの私です。

何をやっておけばよかったのかは、自分の中でははっきりしています。ただ、それはこの記事の主題ではありません。ここで並べるのは、そこに気づくまでに私が踏んだほうです。

5年前、理由を言ったら、その理由を親切に解決されました

管理職になる前の話です。私は理由をきちんと説明して断りました。いま思い出そうとしても、自分が何を言ったのかは出てきません。残っているのは、返事のほうだけです。

「それなら、○○すれば来られるよね」

断られて怒っている人の言い方ではありませんでした。私が困っていると思ったから、困りごとのほうを片づけてくれた。完全に親切でした。

だからこそ、私はその親切を、もう一度断らなければいけませんでした。

その日は行きませんでした。行かなかったのに、終わったあとに軽くなった感じはありません。行かないと決めている人間と、来てほしいと思っている人間が、何往復も言葉を交わして、二人とも疲れて終わった。

不毛だ、と思いました。

このときの私は、断るのが下手だったのではありません。断ったあとに何が起きるかを、まったく想定していなかった。失敗はそっちでした。

全員の前で「確認します」と言うと、断る回数が2回に増えます

みんながいる場で誘われる場面があります。逃げ場がないように見えるので、私はその場をしのごうとしました。

「あ、ちょっと確認します」

自分でやってみたなかで、いちばん後悔した返し方です。

その場は、たしかに丸くおさまります。おさまるのですが、確認したあとに断る作業が残ります。しかも次は、全員の前ではなく、一対一で断ることになる。

つまり、断る回数が1回で済んだはずのところを、自分で2回に増やしています。しかも私には、二度目のほうがはるかに気まずかった。

その場をしのいだのではありません。断る作業を、後日の自分に回しただけでした。

あのあとの数日がどういう数日か、心当たりのある人はもう思い出していると思います。

私が崩れるのは断る瞬間ではなく、言い終えたあとの数秒です

二人きりで断ったときの話です。

言い終えたあとが、無音になります。あとから数えれば数秒のことなのですが、その数秒のあいだ、私はいつも自分の言ったことが足りていない気がします。

だから足します。もう一度謝る。聞かれてもいない事情を説明しはじめる。相手はまだ何も言っていないのに、私のほうが一人で喋っています。

そうやって足した日は、たいてい、そのあとが長引きました。足さずに済んだ日は、そこで終わっています。5年ぶんを並べてみると、違いはそれだけでした。

5年やって分かったことがあるとすれば、私が崩れるのは断る瞬間ではない、ということです。崩れるのは、たいてい言い終えたあとの数秒です。いまでもそうです。

最初の1年は、二度目に誘われるたび、違うことを言っていました

一度目で崩れたことは、ほとんどありません。私が毎回やられていたのは、二度目です。

最初の1年、同じ相手から二度目に誘われると、私はなぜか前とは違うことを言っていました。同じ言い方を二度繰り返すのが、その場では不誠実に感じられたのだと思います。

一つ一つは、そのつど真面目に考えた答えでした。ただ、あとから並べてみると全部バラバラです。相手の側に立てば、私は「今回はたまたま都合が悪い人」でしかありません。前回とは別の事情なのだから、次はいけるかもしれない。私の場合は、そう受け取られていたはずです。

だから、また誘われました。そして私は、また一から断りました。

毎回きちんと考えて、毎回違う答えを出していた。その1年ぶんは、まるごと自分で増やした手間でした。

同じ相手から二度目に誘われた日に、前と違うことを言った覚えがある人は、たぶん私と同じところで手間を増やしています。

いまも失敗します。3回に1回、二次会に流されています

全部を断っているわけではありません。出るしかない席はあります。

そういう日にやると決めていることが、3つあります。席に着く前、席にいるあいだ、帰るとき。順番も決めてあります。

問題は最後の1つです。決めておいた時刻が来たら、そこで立つ。それだけのことが、いまだに失敗します。体感で3回に1回は流されています。5年やって、まだこれです。

もう一つ、翌朝のほうも失敗します。飲みすぎた日はもちろん壊れます。ただ、壊れた日を並べてみると、飲んだ量だけでは説明がつきませんでした。同じくらい飲んで平気な日があります。何が違うのかは5年かけてやっと分かりましたが、少なくとも、席についてから気をつけて間に合うものではありませんでした。

だから私の失敗は、いつも同じ場所で起きます。断る瞬間ではなく、その前後の数十秒か、席に着くより前か、前の週のどこかです。

この5年でいちばん多く言われたのは「付き合い悪いなあ」でした

先に、断っておきます。この記事には、断ったせいで誰かと決定的に気まずくなった話が、一つも出てきません。5年やって、そういう日が来なかったからです。

「付き合い悪いなあ」は、面と向かって、何度も言われました。5年でいちばん多く言われた台詞です。ただ、そう言われた日に何かが起きたことは、私の側では一度もありませんでした。言われて、終わりです。

だから、ここまで書いた失敗を全部やったうえで、関係は壊れませんでした。

ただ、減ったものはあります。私は、可愛がられていません。毎回断る人間が、来る人間と同じように扱われるほうがおかしいので、これは当然だと受け止めています。ただで断れていたわけではありませんでした。

言いたいのはひとつだけです。断るのが下手だった5年前と、いまの違いは、勇気ではありません。手順を、そのつど考えるのをやめただけです。

その手順を6つに固定するまでに、何を試して、何を捨てたか。断ったあとに何を用意しておくと、二度目で崩れないのか。そして、可愛がられなくなった分を、私がどこで払っているのか。

長くなったので、別の記事にまとめました。有料記事です。断り続けた5年で、評価のほうがどうなったかも書いています。

飲み会の断り方を6つに固定して5年、管理職になりました。可愛がられてはいません

  • 6つのルール全文

  • 相手別(上司/役員/同僚/幹事/部下)に、力を入れる場所がどう変わるか

  • 13の場面に、そのまま使う一文(スマホのメモに貼れる形)

  • 断り方だけを持ち帰った人が、いちばん静かに損をする理由

無料部分だけでも、この記事の続きにはなっています。


断り方を教える記事は山ほど見つかりますが、断ったあとにその人がどうなったかを書いたものは、ほとんど見つかりません。だからこの記事は、成功例ではなく失敗のほうを並べました。

心当たりが一つでもあったら、スキを押していってください。押された数で、次に何を書くかを決めています。

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