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【気になるコーゾー外食ニュース#39】日本の鉄板カルチャーがイスラム圏へ。月島発「月島もんじゃ こぼれや」が6月27日マレーシアに海外初出店。ポーク不使用の出汁で挑む、未開拓市場のリアル

東京・月島を拠点に浅草含め7店舗を展開する「月島もんじゃ こぼれや(運営:株式会社delta)」が動いた。6月27日(土)、マレーシア・クアラルンプールの東急・三井不動産が仕掛ける巨大商業施設「ららぽーとBBCC」に海外1号店をグランドオープンさせる。

寿司やラーメン、お好み焼きが世界を席巻する中、海外での認知度が依然として低い「もんじゃ焼き」。この未開拓のブルーオーシャンへ、創業者の職人魂と「世界中に鉄板を囲むよろこびを」というビジョンを引っ提げて真っ向勝負を挑む。

特筆すべきは、現地クアラルンプールのマジョリティであるイスラム教徒(ムスリム)への冷徹な配慮だ。もんじゃの命である「出汁」からポーク(豚肉)を完全に排除した「ポークフリー出汁」を現地で再設計。本場の味を一切妥協せずに再現しながらも、より幅広いローカル層を爆呑みする構えだ。

■ コーゾー目線:このdeltaの中村謙作社長の挑戦は、単なる「地方飲食の海外出店」の枠を完全に超えている。

外食グローバル投資の視点で裏を読むべきは、マレーシアの外食市場の異常な熱気だ。直近2年で日本食レストラン数が約1.35倍に急増しており、国民の外食支出割合はなんと日本の約2倍。さらに現地では、外食を「食事」ではなく「コト消費・体験・コミュニケーション」として捉える文化が根強い。一つの鉄板を全員で囲み、ヘラを使って自分たちで焼き上げる「もんじゃ」の体験型ビジネスモデルは、このマレーシアのインサイトに強烈に突き刺さる。

先行するタイ市場での鉄板焼きの成功事例を見ても、勝ち筋はすでに見えている。大資本がラーメンや牛丼の「スピード・高回転」で海外の覇権を争う中、こうした「情緒・体験・職人文化」をパッケージ化を目指すインディーズ専門店のグローバル戦略こそ、次世代の外食市場で高い評価を受けるブランド資産になる。

シンガポールやバンコクを見据えたdeltaのASEANドミナント戦略の第一歩。日本の下町カルチャーが世界のスタンダードをどう塗り替えるか、この企業の行く末からは目が離せない。中村社長は浅草生まれ月島育ち。郷土料理の「もんじゃ焼き」と深く関わり、社会人になってからはIT企業の法人営業部長として47都道府県をまわったというキャリア。飲食経営者としても期待したい。

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