見出し画像

【気になるコーゾー外食ニュース#103】「YAESU CORE」発表で全貌を現した東京駅東・北エリア。三井・三菱・東建による「商業施設メガ・ベルト」の出現


〈ニュースのポイント〉
① 【八重洲の最終巨頭が遂に決定】: 三井不動産ら5社による八重洲二丁目中地区の名称が「YAESU CORE(ヤエス コア)」に正式発表。2029年1月竣工、延床約39万㎡の超巨頭誕生で八重洲3地区が完全結節へ。
② 【日本橋・常盤橋へ繋がる大変貌の絵図】: 2027年秋開業の「東京ミッドタウン日本橋(高さ284m)」、2028年度竣工の日本最高層「Torch Tower(高さ385m)」。東京駅の東側から北側を包み込むメガ・ベルトの出現。
③ 【外食の目利き力が街の勝敗を分ける】: 各デベロッパーが「本屋」「劇場」「横丁」といったリアル体験をフックに仕掛ける、外食コンテンツ争奪戦。

■ 八重洲の最終ピース「YAESU CORE」がもたらす地殻変動

東京駅八重洲口の地平において、最後の、そして最も巨大なパズルのピースが埋まった。

公式発表された「YAESU CORE(ヤエス コア)」は、先行する「東京ミッドタウン八重洲」、そして今年竣工した「TOFROM YAESU」と地上・地下でシームレスに結節する。

2029年1月末に竣工するこの延床約39万㎡の巨躯には、約50店舗の商業・外食フロアが誕生し、「東京ミッドタウン八重洲」側と合わせて計100店舗を超える巨大な商業空間がグランドコンプリートを迎える。

「八重洲ブックセンター」の復活や梅田芸術劇場が運営する約1,300席の大規模劇場を組み込み、地下には国内最大級の「バスターミナル東京八重洲」が全20バースで完全開業。

しかし、この八重洲単体の話では終わらない。

■ 日本橋から常盤橋へ。東京駅「東・北エリア」を包み込む商業施設メガ・ベルト

視点を八重洲から少し北へとスライドさせると、日本の都市開発の概念を根底から覆す「3大要塞」の包囲網が見えてくる。

まず、八重洲のすぐ北東に隣接する日本橋エリアでは、三井不動産と野村不動産が主導する「東京ミッドタウン日本橋(日本橋一丁目中地区)」が2027年秋にグランドオープンを控える。高さ284mのメインタワーの低層部には、既存の「COREDO日本橋」を巻き込みリニューアルする約20,000㎡の一体型商業・外食ゾーンが整備される。日本橋川沿いの「親水空間(日本橋リバーウォーク)」と連動し、水辺と最先端の食文化を融合させる戦略だ。

さらに北側の常盤橋街区では、三菱地所が手掛ける「TOKYO TORCH」の象徴、日本一の超高層タワー「Torch Tower(高さ385m)」が2028年度に竣工を迎える。現代の長屋・横丁を再解釈した大規模な屋外飲食空間や、大規模広場、温浴施設をフックに、昼夜を問わず人を滞留させる「圧倒的な食のエンターテインメント装置」が組み込まれる。

三井の「ミッドタウン八重洲・日本橋・YAESU CORE」、東京建物の「TOFROM YAESU」、そして三菱の「Torch Tower」。東京駅の東から北にかけて、総延床面積100万㎡を遥かに超える巨大な商業施設メガ・ベルトが形成され、東京駅前の外食シーンが大変貌を遂げるのだ。

■ コーゾーの視点:東京駅へと連動する「大変貌の絵図」と、250店舗の巨大外食ブラックホール

ここで戦慄せざるを得ないのは、投下される「胃袋の総量」である。

2027年の「東京ミッドタウン日本橋」、2028年の「Torch Tower」、そして2029年の「YAESU CORE」。これら巨大資本が連射されることで、このエリアには実に「200店舗から250店舗規模」の新しい飲食店(フードホールや広大な横丁空間含む)が一挙に誕生することになる。

物販がECに敗北した現代において、デベロッパーが競って誘致するのは外食を軸として顧客体験価値の創出だ。劇場の復活や横丁・親水テラスといった「リアルな体験フック」で人を集め、その滞留エネルギーを「食」という血流に変えてビル内に循環させようとしている。

飲食企業側から見れば、これはかつてない「選別の時代」の幕開けでもある。凡庸なチェーン店や、記号化されただけの高級店は一瞬で埋没し、消費者から飽きられるリスクを孕む。求められるのは、デベロッパーの巨大な資本力(箱)に負けない、飲食店側が持つ「生身の暖簾の力」と「業態の編集力」である。

(佐藤こうぞう)

#YAESUCORE #東京ミッドタウン日本橋 #TorchTower #東京駅前再開発 #外食ビジネス

いいなと思ったら応援しよう!