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一日90分しかない僕が、作品より先に「作る環境」を作った理由

どうも、久我レイジです。

最近、自分専用のWordPressテーマや、AIワークスペースを作っています。

WordPressには既に優れたテーマがたくさんあります。AIも、質問すればかなりのところまで答えてくれる。普通に考えれば、既にあるものを使った方が早いはずです。

それでも僕は、自分の活動に合わせた環境を一から作り始めました。

ただ、作業を続けながら何度も思ったんです。

ただでさえ創作に使える時間が少ないのに、作品ではなく、作品を作るための環境にこれだけ時間を使っていいのだろうか。

『クロスロード』を公開したあとも、Project Aliveの活動は続いています。新しい作品も進めたい。noteも書きたいし、発信も止めたくない。

やりたいことは増えているのに、一日は増えません。

それなのに僕は、記事を書く場所を整えたり、過去の記録を検索する仕組みを考えたり、AIへ情報を渡す方法を作ったりしている。

これは未来への投資なのか。

それとも、創作から逃げているだけなのか。

最近は、その境目について考えることが増えました。


一日に使える90分から、何度も10分が消えていく

本業を終えて帰宅してから、僕が自由に使える時間はそれほど多くありません。

食事や家のことを済ませ、翌日の仕事も考えると、創作や発信に使えるのは一時間半ほどの日もあります。

その90分をどう使うか。

以前の僕は、パソコンを開いたらすぐ作品や記事に取りかかればいいと思っていました。準備に時間を使うより、一行でも書いた方が前に進む。実際、それで進めてきた時期もあります。

でも、毎日作業を続けていると、始める前に細かな手間がいくつも発生します。

過去に何を決めたのか分からなくなり、古い文章を探す。AIとの新しい会話を開くたびに、僕が何をしている人間で、『クロスロード』がどんな作品なのかを説明する。記事を書くときも、文体や画像サイズ、使いたくない表現をまた伝える。

一回だけなら、たいした時間ではありません。

けれど、一日に使える時間が90分しかない人間にとって、毎回の10分は小さくないんです。

しかも、時間だけではありません。探しものをしている間に、さっきまで頭の中にあった文章が消えることもある。何を作ろうとしていたのかを思い出した頃には、もう集中力が切れている。

時間が少ないからこそ、すぐに作り始めなければならない。

そう思っていたのですが、今は少し考えが変わりました。

時間が少ない人ほど、「毎回ゼロから始める状態」を放置してはいけないのかもしれません。

作品ではなく、作品を作る場所を作り始めた

自分専用のWordPressテーマを作ろうと思ったのも、最初から大きな構想があったからではありません。

既存のテーマを探しながら、自分の活動に合うものを選ぼうとしていました。見た目が良く、SEOにも強く、記事も書きやすいテーマはたくさんあります。

ただ、僕がこれから作ろうとしている場所は、ブログだけではありませんでした。

Project Aliveやメタバースドラマの情報を残し、『クロスロード』のような作品を一度公開して終わらせず、長く育てていきたい。さらに、過去の記事や制作中の判断をAIワークスペースとつなぎ、次の発信へ循環させたい。

『クロスロード』には完成した映像や台本が残っています。でも、その場でなぜ演出を変えたのか、どの案を捨てたのかまで、すべて残せているわけではありません。

作品は残っても、制作途中の判断は思っていた以上に消えていく。

次の作品を作り始めてから、そのことに気づきました。

そこまで考えると、既存のテーマへ自分を合わせるより、自分の活動に合わせたものを作った方がいいのではないかと思ったんです。

もちろん、僕はコードを書けません。

AIにコードを書いてもらいながら、表示を確認し、違和感を伝え、修正してもらう。一つ直したら別の場所が動かなくなり、原因を調べるために予定していた作業が止まった日もありました。

最近も、WordPressの管理画面で並び順を保存したところ、「保存しました」と表示されたのに、画面を開き直すと数字が0へ戻る問題が起きました。

本番サイトとは別の環境で同じ問題を再現し、原因を調べました。保存処理の一部に問題があると分かったものの、その日の作業時間の多くは原因を探すことに消えました。

その時間で別のことができたと言われたら、否定できません。新しい作品の脚本を進められたかもしれないし、過去の映像を編集できたかもしれない。

それでも作り続けたのは、これから先も同じ説明や同じ設定を繰り返す方が、長い目で見れば大きな時間を失うと思ったからです。

環境づくりは、作品よりも達成感が見えやすい

WordPressテーマやAIを使った仕組みを作っていると、少しずつ完成していく様子が見えます。

昨日までなかったボタンが動く。管理画面から画像を変更できるようになる。面倒だった作業が自動化される。

成果が分かりやすいんです。

一方で、創作はそうではありません。

脚本を一時間考えても、一行も残らない日があります。撮影してみたら想像していた空気にならず、やり直すこともある。完成させても、届くとは限りません。

『クロスロード』を作ってきた中でも、何度もありました。

大勢の人と時間をかけて作った場面が、完成した映像では数秒になる。修正しても良くなったのか分からない。公開したあと、数字を見て自分の判断が正しかったのか迷う。

環境づくりは、そうした曖昧さから少し離れられます。

機能が動けば成功で、動かなければ修正する。創作よりも答えがはっきりしている。

だから危ないとも思っています。

作品と向き合うのが怖いとき、環境づくりはとても都合のいい避難場所になるからです。

「今は準備しているだけ」

そう言えば、何も完成していなくても前へ進んでいるように見える。僕自身、必要な仕組みを作っているつもりで、いつの間にか機能を増やすことが目的になりかけたことがあります。

完成した環境を眺めて満足しても、そこから作品が生まれなければ、僕が欲しかったものとは違います。

実際に困ったことだけを、仕組みに変えていく

最近は、環境を先に完成させようとする考えを少し変えています。

理想の状態を想像して必要そうな機能を全部作るのではなく、実際の制作や発信を動かし、その中で繰り返し起きた問題だけを仕組みにする。

記事を書いていて、毎回同じ設定に時間を取られたなら改善する。『クロスロード』の記録を探せなかったなら、次はすぐ見つけられるようにする。AIへ同じ説明を何度もしているなら、一度伝えた情報を引き継げる場所を作る。

実際に困っていないことまで、先回りして作らない。

そう決めないと、環境づくりにも終わりがありません。

とはいえ、そう決めた今でも、「これもあった方がいい」と思う機能は増えています。

どこまでが必要な仕組みで、どこからが僕の作りたい気持ちなのか。自分で作れるようになったからこそ、以前より判断が難しくなった気もします。

でも、作れることと、作る必要があることは違います。

AIは実装を助けてくれますが、今それを作るべきかまでは決めてくれない。限られた時間を作品へ使うのか、これからの時間を守る仕組みへ使うのか。その判断は、結局こちらに残ります。

作業時間が少ない人ほど、環境づくりには意味がある。

僕は今、そう考えています。

ただ、その環境が本当に必要だったかどうかは、完成した瞬間には分からないのかもしれません。

数か月後、このWordPressに記事が増えていなかったら、僕は環境を作ったのではなく、環境づくりへ逃げただけなのだと思います。


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