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上達する人は、筋肉より骨を感じている。

コツは、コツコツと。

──骨が教えてくれる、動きの小さな知恵

「コツをつかむ。」

よく使う言葉です。

何度やってもうまくいかなかったことが、

ある瞬間、

「あ、こういうことか。」

とわかる。

力の入れ方。

身体の向き。

タイミング。

重心の位置。

ほんの少し何かが変わっただけなのに、

それまで難しかったことが、

急に簡単になることがあります。

僕は、

身体を動かすときの「コツ」には、

骨格や関節の構造を、

身体が理解していくことも、

大きく関係していると思っています。

コツは、

頭だけで覚えるものではありません。

身体で何度も試しながら、

少しずつ、

わかっていくものです。

だから、

コツは、

コツコツと身につけていく。

そんなふうに考えると、

この言葉は、

身体のことを、

とてもよく表しているように思います。



骨を感じて動いてみる

たとえば、

腕を上に挙げてみます。

普段なら、

「腕を上げる。」

それだけで終わる動作です。

でも、

少し見方を変えてみます。

腕を上げながら、

肩甲骨は、

どう動いているでしょう。

上腕骨は、

肩甲骨に対して、

どんな向きへ動いているでしょう。

胸郭は、

どう変化しているでしょう。

左右で、

同じように動いているでしょうか。

そして、

腕を挙げたとき、

わきの下は、

どちらを向いているでしょう。

正面。

横。

少し斜め。

正解を探す必要はありません。

まず、

自分の身体が、

実際にどう動いているのかを観てみる。

それだけでも、

普段とは違う身体の情報が、

入ってきます。



腕は、腕だけで上がっているわけではない

腕を挙げるという動作には、

肩関節だけではなく、

肩甲骨や鎖骨、

胸郭など、

いくつもの場所が関わっています。

肩甲骨は、

胸郭の上を動きながら、

腕の動きに合わせて、

向きを変えていきます。

つまり、

腕を上げるという、

ひとつの動作の中でも、

いくつもの骨が、

それぞれ動きながら、

全体として、

ひとつの動きをつくっている。

だから、

どこか一か所だけを、

「正しい位置」に置けばいいわけではありません。

大切なのは、

それぞれの骨や関節が、

どんな関係で動いているのか。

そのつながりを、

身体で感じていくことです。



筋肉ではなく、構造を見る

身体を動かそうとすると、

僕たちは、

つい筋肉を意識します。

ここに力を入れる。

ここを締める。

ここを伸ばす。

もちろん、

筋肉は動くために必要です。

でも、

筋肉だけを見ていると、

少しわかりにくいことがあります。

筋肉は、

骨を動かしています。

そして、

骨と骨のつながり方によって、

関節には、

動きやすい方向があります。

だから僕は、

動きを見るとき、

筋肉だけではなく、

骨格という「構造」を見ることがあります。

どこに力を入れるかよりも、

まず、

身体はどういう構造になっているのか。

それがわかるだけで、

動き方が変わることがあります。



「どう動くか」の前に、「どうなっているか」

これは、

身体を学ぶうえで、

とても大切なことだと思っています。

どう動けばいいのか。

どうすれば正しくできるのか。

僕たちは、

すぐに方法を知りたくなります。

でも、

その前に、

自分の身体が、

どうなっているのか。

骨は、

どんな形をしているのか。

関節は、

どちらへ動けるのか。

今、

自分はどう動いているのか。

そこがわかると、

「どう動くか」の理解が、

少しずつ深くなっていきます。

つまり、

コツをつかむとは、

答えを教えてもらうことではなく、

身体の中にある構造と、

自分の動きが、

少しずつ一致していくことなのかもしれません。



コツは、一度では身につかない

一度わかったからといって、

すぐに身体が変わるわけではありません。

わかったつもりでも、

次の日には、

また元の動きに戻る。

ゆっくりならできても、

速くなるとできない。

疲れると、

いつもの癖が出てくる。

身体では、

そんなことが普通に起こります。

だから、

何度もやってみる。

感じる。

確かめる。

少し変える。

また動く。

その繰り返しの中で、

最初は意識しなければできなかったことが、

少しずつ、

意識しなくてもできるようになっていきます。

コツは、

魔法ではありません。

ある瞬間、

突然手に入るものに見えても、

その手前には、

たくさんの小さな試行錯誤があります。



だから、

コツは、

コツコツと。

骨の向きを感じる。

関節の動きを感じる。

左右の違いを感じる。

呼吸との関係を感じる。

正解に、

身体を押し込むのではなく、

自分の身体が、

どう動いているのかを知っていく。

その小さな気づきを、

何度も重ねる。

すると、

ある瞬間、

「あ、これか。」

と、

身体の方が教えてくれることがあります。

頭では、

ずっと前から知っていたことを、

ようやく、

身体が理解する。

それが、

身体で「コツをつかむ」ということなのかもしれません。

今日も、

少しだけ丁寧に。

コツは、

コツコツと。



最後まで読んでいただきありがとうございます。

あなたの貴重なお時間を共有していただき、感謝いたします。

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