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【闘病記】アラフィフが遺影について真剣に考えてみました


こんにちは、ヒロミヤです。
昨年、子宮体癌の手術を受けました。療養を経て、今はわりと元気に復帰しています。  

突然ですが、あなたは「遺影にするならこの1枚」という、とっておきの画像をもっていますか?

私は持っていませんでした。

せっかくなので、家族写真というかたちにして、ちゃんとした画像をプロに撮ってもらった、という話です。

お目に留めていただき、ありがとうございます。おつきあいいただければ幸いです。 

▼前回の話、入院前の面談についてはこちら▼


祖父母の遺影

実家の仏壇には、祖父母の遺影が並んでいます。

私が結婚した年の暮れに祖母が八十代で他界し、数年後に祖父がやはり八十代で他界しました。

遺影は、祖母が七十代の頃の写真。金婚式を家族で祝ったときの姿です。着物姿でおすまし顔です。

祖父のほうは、六十代初め頃の写真。趣味の民謡で師範になったときの姿で、晴れやかな顔つきをしています。

どちらもそれぞれに祖父母らしいのですが、幼い頃からずっと一緒に暮らしていたことがある2人なので、「おじいちゃん、若いな」と思わずにはいられません。

明治生まれの祖母は写真を撮られるのがあまり好きではなかったようです。

葬儀前の騒然としている中で、いざ遺影を探そうとなったときに、かなり困りました。

祖母は旅行好きだったので、アルバムの中に旅先の写真はたくさん残っていました。
しかし、ほとんどが団体での集合写真でした。とにかく本人の顔が小さいのです。バストアップのスナップショットがありませんでした。
集合写真を見せて、葬儀会社の担当の人にも相談しましたが「ある程度は引き伸ばせますが、限度があるので……」と難色を示されました。

いくらか大きく写っていたのが、本人の金婚式のと、私を含む、孫たちの結婚式の写真だった、というわけです。

今なら、動画から切り出すなどの方法もあるでしょう。

今から30年前のことでしたから、紙焼きの写真の中からやっと探し出しました。

ちなみに、渡した写真を元に、喪服のような暗めの服装に加工してもらったものが遺影となりました。

一方、祖父のほうは、何年も前から「いい写真が撮れたから、これを遺影にしてくれ」と家族に話していました。いざというときにも、それをすっと選んだわけです。

「お袋と並べると、親父だけ若すぎないか?」と私の父とその弟は、息子同士でちょっと葛藤していましたが、「おじいちゃんの遺志だから、いいんじゃない?」とそのまま使われることになりました。生前、あれだけはっきりと意思表示していたというのに、その写真を採用しなかったら、何だか化けて出そうじゃないですか。


遺影は大事かもしれない


さて、私は祖父母のほかにも2回ほど、身内の遺影を選ぶ経験をしてきています。

いつも葬儀まであまり時間がないので、関係者複数人でアルバムをざくざくめくり、はいっと業者さんに渡すという作業になってしまいます。時間をかけられても、1~2時間といったところでしょうか。
ほかにもまだアルバムがあるのでは? と思いつつ、目についたアルバムの中から探すという……。

ただ、遺影の出番というのは、結局、葬儀だけではないのですよね。
法事のたびにお寺さんに運び、お盆棚を作るたびに動かして。
遺された家族はその遺影をよすがにして、祖父母を偲んでいますから。

30年前の遺影を、今でもずっと仏壇に置き、朝晩お供えしているわけですから。

遺影って、意外と大事じゃないかしら?

ふとそう思うと、気になって仕方がありません。

いま自分に何かがあったら、祖父のように指名しておかないかぎり、夫と息子たちが遺影を選ぶことになります。

慌ただしい中で、おそらくは適当に決めることになるでしょう。

というか、もう何年も紙焼きでアルバムをちゃんと作っていませんから、アクセスできるデジタルデータの中から探すことになるわけです。

風景、風景、推し活、お酒、メモ、メモ、推し活、料理、風景、絵画、絵画、風景、料理、お酒、料理、絵画、推し活、メモ、風景……。

何年分もそんな画像が並んでいることに、きっと呆れられると思いますが、それはまあいいです。もう故人の立場であったなら、恥ずかしがっても仕方がないですから。

ただ、私のどの画像が使われるというのか、不安でなりません。

「これ、お母さんらしくない?」
「あぁ、それでいいんじゃない?」


そんなふうなやりとりで、えいやっ!と決められた1枚が何になるのか、ギャンブルですよね。

そのイメージのまま、語り継がれるのか……と思うと、「遺影にはこれを使って」と指名しておきたい気持ちもあるわけです、祖父のように。


「家族写真を撮ろうよ」

そこで、私は夫に相談することにしました。
直球で、「遺影を撮りたい」と切り出すのは、「縁起でもない」「そういう手術ではないのに」と夫に嫌がられそうだったので、まずは「久しぶりに、家族で揃って写真を撮ろうよ」ともちかけてみました。

ちょうど次男が二十歳を迎える頃でもあったのですが、女の子と違い、振り袖姿の前撮りなどのウキウキするような行事もとくにありません。

大手写真館で撮影してもらったのも、次男の七五三が最後です。
干支一回りしていますね。
久しぶりにもほどがあります。

夫が息子たちにも声をかけてくれ、離れて暮らす長男も、「この日、○時以降なら」と連絡をくれたので、いよいよ本決まりになりました。

平日の夕方、1時間。

日程の条件に合うフォトスタジオを探し、徒歩圏内の近所でコーディネートしてくれました。

実は、ネット上の通常の受付だと予約が一杯になっていたそうなのですが、メールで問い合わせたところ、「(七五三の)お子さん向けに1組2~2.5時間でとっているのですが、大人だけなら1組1時間でお受けできます」と快諾してくれたそうです。


何を着ていくか問題

何を着ていけばいいのか?

家族で話しあったところ、少しきれいめの普段着で、おのおのが好きな服を着ていくということになりました。

✅夫 カジュアルめのスーツ
✅私 きれいめのワンピース
✅息子2人 ほぼ普段着

まあ、うちらしい雰囲気になったとは思います。

仕事を早めに上がり、一旦帰宅。
15分で着替えてメイクをしなおしている間に、夫、息子たちもそれぞれに帰宅しました。

4人揃って、約束の時間ちょうどにフォトスタジオへと到着。

住宅街の中の、一軒家。
おしゃれな感じの、洋風の普通の家。

よく前を通っていたので、その存在は知っていましたが、中に入ったのは初めてでした。

入ってみたら、フォトブースがいくつかあるつくりで、1階から3階まで、違う雰囲気のスタジオになっていました。

担当してくれた女性スタッフさんたちとのご近所トークも弾み、データのセット内容、買い取り条件などを確認のうえ、寛いだ感じでフォトセッションに入りました。

プランは紙焼きなしで、データのみ20枚、ダウンロード(1ヶ月間OK)という内容。

費用は夫が持ってくれたので、あまりちゃんと覚えていませんが、シンプルなプランゆえ2万円以内でした。


フォトセッション!

家族4人の画像だけを撮るものと思っていましたが、「せっかくなので、色々な組み合わせで撮りましょう」とご提案いただきました。

なるほど。

家族4人といっても、立ったり、座ったり、配置を変えてみたり。表情を変えたり。

こんなに画像を撮られたのは、結婚式以来ですね。

緊張はするものの、スタッフさんの声かけが的確なので、すぐに慣れました。

「では、今度はご夫婦お二人で」

え。

「ちょっとお顔をお互いに向けあって、手をかけて、はい、見つめあいましょうか」

ドキドキ。

子どもたちの前で、照れる……と思いつつ。
息子たちも、ニヤニヤと照れくさそうに遠くから眺めていました。

「ご兄弟お二人も、揃って撮りましょう」

「仲がいいですねぇ。はい、肩組んでみてください。で、笑う……! いいですね〜」

皆、ノリノリというよりは、ちょっと照れながらの撮影でしたが、スタッフさんのおかげで、とても和やかなフォトセッションとなりました。

最後に、大きなモニターでざっとデータを見せてもらいました。
うわぁ、すごい。さすがプロ!
我が家らしく、でも素のままでもないような家族の現在形が、見事に切り取られていました。

紙焼きで撮り下ろしのスナップを3枚ほどサービスでもらい、その時点でもう満足でした。

本当にちょうど1時間ほどで終了、長男は下宿に戻るので、ここで別れました。
忙しいのに、私のリクエストにつきあってくれて感謝です。


プロに頼んでよかった……!

数日後、夫に納品の連絡が入りました。
指定されたドライブからダウンロードできるということでした。

ダウンロードしたファイルを、夫が家族にクラウドでシェアして、いつでも見られるようにしておいてくれました。

PCの大画面で見ると、ちょっと気恥ずかしいですが、プロに頼んで本当によかった、という仕上がりでした。
家族のポートレート。
一人ひとりキャラもちゃんとあって、でも、総じて我が家の顔をして写っているのでした。

ここで画像を載せておくほうがnoteらしいとは思うのですが、家族に許可もとっていませんし、恥ずかしいので、実物は非公開です。ご想像にお任せします。

さて、家族写真だけでなく、そして遺影にできそうな画像も、無事に入手できました。

また近い将来、家族写真の更新のタイミングがやってくるかもしれませんが、それまではこれを使おうと思います。
家族にも、早速、頼んでおきました。

「もしものときには、これを遺影に使ってね」

気が早い、と呆れられましたが、いいのです。
さすがに忘れはしないでしょう。

エンディングノートを書くにはまだ早いかな、と思っている若い方でも、いざというときの“遺影にするならこの1枚”、もっておいてもいい、かもしれませんよ。控えめにお勧めします。

▼ここまでの話はこちらから読めます▼  



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