高校時代、なぜか気になる人がいた①|机の上のメッセージ
これは、私が高校時代に出会ったある人との、今に至るまでの交流を綴った思い出の記録です。(全8回)
高校時代から、卒業、再会、そして思いがけない形で再び繋がるまで。 当時の記録を振り返りながら、少しずつ綴っていきます。
高校時代、なぜか気になる人がいました。
「好き」と言うには少し違う。でも、なぜか目で追ってしまう。
自分でも説明できない、不思議な存在でした。
私は、昔から人を見るのが好きでした。
なので、他のクラスの人も結構把握していたほうだと思います。
高校1年生のとき、渡り廊下を渡った先にある、離れたクラスのある男の子の存在がなぜだか目につきました。
彼は特別背が高いわけでもなく、騒いだり目立つというほどでもない。
見た目も悪くはないけどタイプってほどでもない。
坊主になったりしていた期間もあり、“どうやら野球部らしい”ということはなんとなくわかりました。
なんだろう。この気持ち。
高校時代の私は、気になる人ができたら友達に話したくなったりしていたし、現にその時は他に好きな人もいました。
なので、彼のことは「恋愛対象」というカテゴリには入れていませんでした。
まぁそんなこともあるかなと思い、そのときの私はあまり深く考えませんでした。
始業式や学校行事など、全体が集まる機会があるときは、なんとなく彼の姿を探すのが癖になっていました。
高校2年生になり、クラス替えがありました。
今まで仲良くしていた子たちとはクラスが離れてしまい、とても不安だったのを覚えています。
そんな中、例の彼はすぐとなりのクラスになりました。クラス替えの表に全員の名前が書いてあったので、名前もなんとなく把握しました。
それでもその頃の私は、彼を恋愛対象として意識していたわけではありませんでした。
話は遡りますが、高1の最初のほうに仲良くしていた女の子がいました。
その子は小・中学校から同じで、高校受験をきっかけに話すようになり、高1で同じクラスになったのです。
そこから仲良くしていたのですが、ある日突然冷たく接してきました。いつも一緒にいたのに、教室移動の時も置いていかれたり、話しかけてもそっけなかったり。
詳しくはこちらに物語として書いています。
ある日、高1のとき同じクラスで仲良くしていた子と廊下で立ち話をしました。(上記の子とは別の子です)
その子はとなりのクラス、つまり例の彼と同じクラスでした。そして、私に冷たく接してきた子も、となりのクラスでした。
つまり3人とも、となりのクラスだったのです。
そのときに、冷たく接してきた子に彼氏ができたという話を聞きました。
誰?と聞くと、「あの人だよ」と指した先にいたのは例の彼でした。
そのときの私は
「ふーん、そうなんだ」くらいにしか思いませんでした。
なぜか「意外な組み合わせだな」という印象を受けました。
彼女の性格を知っていたので、おそらく彼女の猛アプローチでつき合ったんだろうなぁと思いました。
ある日、教室移動の授業で別の教室に行きました。
一番うしろの席だった私は、なんとなくシャープペンシルで机に小さく「元気?」とメッセージを書き残しました。
「返ってくるわけない」と思いつつ、ちょっとした遊び心のようなものでした。
次の週、また同じ授業でその教室に来ました。
ふと机の上を見ると、なんとメッセージの返事が書いてあったのです!
どんな文言だったか忘れてしまったのですが、おそらく「元気だよ」みたいな一言だったと思います。
まさか返事がくるとは思っていなかったので、私の心臓はドキドキと高鳴りました。
“私の遊び心につき合ってくれる人がいた”
という事実が、とてもうれしかったのです。
それと同時にこう思いました。
これを書いたのは彼かもしれない!
と。
直感というものでしょうか。
なぜかそう思いました。
どうにか確かめられないだろうか。
そうだ!クラスを聞いてみよう!
「何組?私は○組!」と書き残しました。
相手のことは知りたいけど、自分のことはバレたくないと思った私は、嘘のクラスを書いてしまいました。
その1週間後、また机の上には返事がきていました。
「○組だよ」と書いてありました。
それは例の彼のクラスと一致していたのです。
これは本当に…本当に彼なのでは?
私はワクワクとドキドキが混ざったような感情になりながらも、少し罪悪感も芽生えました。
彼はおそらく正直に答えてくれたのに、私は嘘をついてしまった。
なんて返事しよう…
私は考えた末に
「ごめんなさい、嘘つきました。本当は○組じゃないです。」
とだけ書きました。
その1週間の間、どうしても誰だか気になった私は確認しに行くことにしました。
彼のクラスが教室移動するときは、私のクラスの前を通らないと行けないので、“いつその授業があるのか”は、なんとなく把握していました。
私は授業が終わると、ダッシュでその教室まで見に行きました。
ドキドキしつつ少し遠くからその教室を覗き込むと、私が座っていた席には別の男の子が座っていました。
例の彼は、その前の席でした。
なんだ…違ったのか。
席が違ったからといって、彼じゃないという証拠にはならないかもしれない。
でも彼だという証拠もない。
私、なんで彼だって思ったんだろう?
少しがっかりしたような気持ちになりながら、私は自分の教室に戻りました。
次の授業のとき、また返事がきていて
「そうなんだ💦」みたいなことが書いてありました。
嘘をついていたことに関しては、特に怒ったりしていないようでした。
でも、彼じゃない可能性が高いとわかった私は、なんとなく返事をする気が起きず、そこでやり取りは終わってしまいました。
結局、あのメッセージを書いたのは誰だったのか、今でもわかりません。
もしかしたら本当に彼だったのかもしれないし、全く別の誰かだったのかもしれません。
ただひとつ言えるのは、この出来事が不思議と今でも私の記憶に残っているということです。
そして、
その後、高校3年生で、私はその彼と同じクラスになることになります。
