なぜ、鳥取県で農業に取り組む「まつかぜ」が、八王子で「酒菜」を運営しているのか
鳥取県米子市と境港市で農業に取り組む株式会社まつかぜは、東京・八王子で料理店「酒菜(くしな)」を運営しています。
鳥取で農業を営む会社が、なぜ遠く離れた八王子で料理店を運営しているのか。
今回は、その理由を少しだけお話しします。
畑で収穫して、終わりではありません
まつかぜ農園では、人参やさつまいも、米子名産の白ねぎ「伯州美人」をはじめ、季節に応じた農作物を育てています。



農業というと、畑で作物を育て、収穫して出荷する仕事を思い浮かべる方が多いかもしれません。
けれども、まつかぜが目指しているのは、作物を育てて出荷するだけの農業ではありません。

自分たちが育てたものを、どのようにすれば、おいしく、無駄なく、より多くの方へ届けられるのか。
その先まで考え、実際に確かめる場所の一つが、八王子市の酒菜です。
畑で収穫した野菜は、洗浄や選別を経て、酒菜の厨房に届くと、料理人の富沢さんが、色や香り、やわらかさを確かめます。同じ野菜でも、収穫した時期や大きさによって、持ち味は少しずつ違います。
天ぷらにするのか、煮物にするのか、カレーにするのか。それとも、新鮮なうちに、そのままの味を生かすのか。
畑で育った作物が、お客様に召し上がっていただく一皿になるまでを、自分たちの仕事としてつないでいく。
お客様は、どうすれば「おいしい!」と喜ばれるのか。
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「酒菜」の具だくさん野菜メニューから
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作る人と、食べる人をつなぐ場所
酒菜で料理をお出しすると、お客様からさまざまな声をいただきます。
「この人参は甘いですね」
「この枝付き黒豆は、夏の香りがします」
「この野菜は、こんな料理にも合うのですね。意外です」
「こんな郷土料理があるんですね。家で参考にしてみます」
そうした言葉は、料理人だけでなく、鳥取の畑で作物を育てる人たちにとっても、大切な声です。
生産者とお客様の間には、長い距離があります。
酒菜は、その距離を一皿の料理でつなぐ場所でもあります。
八王子で、鳥取の旬を味わう
鳥取の畑で育ったものを、八王子の厨房で料理し、お客様に味わっていただく。
そして、そこでいただいた声を、次の農業や商品づくりへ生かしていく。
株式会社まつかぜと酒菜は、そんなつながりを少しずつ育てています。
酒菜で料理を召し上がるとき、その一皿が始まった鳥取の畑にも、少しだけ思いを巡らせていただけたらうれしいです。
