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kazuyoamuro
【46】 もう少しだけ… | どうしようもなく、どっぷり浸かった恋の話
その帰り、友人に会いに行った。
初めて人の前で声を出して泣いた。
友人は何も言わず、肩を摩ってくれていた。
自分から好きになったのが、
初めてだった。
自分でも、信じられないくらい楽しかった。
だから余計に、抜けなかった。
寂しさも、共通点も、スリルも。
お互いが相手と別れてから、
少しずつ、何かがズレていった気がした。
色んな場所に行った。
でも、
フジロックも、神戸の夜景も、サッカー観戦も、温泉旅行も、「いつか行こな」のまま、決まらなかった。
その"いつか"は、結局どこにも来なかった。
もし叶っていたら、
納得できたのかどうかは分からない。
それでも、もう少し
一緒に過ごしていたかっただけ。
"彼女"って、一度くらい呼ばれてみたかった。
手の感覚とか、
隣にいたときの距離とか、
その人の香りだけが、しばらく残っていた。
向こうはもう、別の当たり前の中にいたのかもしれない。
でも、どれだけ後悔しても、
出会わなければよかったという風には、
1ミリも思えなかった。
ユーモアがあって、
距離感もうまくて、
私が喜ぶことをよく知っていた。
ずるいし、うまいし、
でも、それをわかって、楽しんでたのも事実。
終わりが来るのも知っていた。
私には受け止められる相手ではなかったから。
それでも一緒に居た時間が尊くて、
止められなくて、
気付かないふりをしていた。
ちゃんと忘れられるような恋じゃなかった。
🎵 C7 / GO!GO!7188
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