「ダメ」をこらえた先に見えた、姉と妹の“育ち合い”
すーちゃんが1歳半のとき、妹のひまちゃんが産まれました。
初お披露目の時こそ怖がっていたけれど、すぐに「お世話したい!」が止まらなくなったすーちゃん。
子どもって、こんなにも“赤ちゃん”に興味を持つんだと驚きました。
ミルクの時間になると待ってましたと駆け寄ってきて哺乳瓶を奪い取り、ズボッとひまちゃんの口に差し込むすーちゃん。
ある日は抱っこしたい!とせがむので、大人が中腰になりながらひまちゃんを支え、すーちゃんがハグするように包み込んでみたり。
またある日は、ひまちゃんのおむつ替えを察知して、きちんとSサイズのオムツを持ってきたり。
まだ自分もよちよち歩きなのに、せっせと世話を焼く姿に、思わず笑ってしまいました。
やがてひまちゃんの離乳食が始まると、今度は「すーちゃんが食べさせたい!」の気持ちが溢れ出します。
スプーンの運びも勢いまかせで、「えいやっ」とひまちゃんの口に差し込んでいました。
喉を突くんじゃないかと危なっかしくて仕方なくて。
止めたい気持ちをぐっと堪えて、いつでも止められる姿勢で構えて見守るのがお決まりになっていました。
スプーンを無邪気に差し出す姉。
勢いに少し身構える妹。
その横で、険しい顔の母。
我が家の食事風景はそんな感じでした。
それから4ヶ月ほど経つと、すーちゃんのスプーンさばきは少しずつ上達していきました。
あさっての方を向いてしまうひまちゃんに声をかけ、
ちゃんと飲み込むのを待ち、
タイミングを見て口に運ぶすーちゃん。
一方ひまちゃんも、今では身構えることなく大きく「あーん」と口を開け、すんなりと受け取るようになりました。
ひまちゃんは食べることが大好き。勢いよく食らいついてくるので、私はこれまで何度か歯茎にスプーンをぶつけてしまうことがありました。
ところがすーちゃんはそんなこともなく、上手に口に運びます。
むしろ、今やママよりも呼吸が合っているかもしれません。
そんなお世話焼きの甲斐あってか、ひまちゃんは朝起きた時や外出帰りにすーちゃんを見つけると、パァッと表情が明るくなって寄っていきます。
それにまた嬉しそうににこにこと応じるすーちゃん。
「この子たち、ちゃんと“育ち合って”るんだな」
そう感じられる機会が、少しずつ増えてきました。
危なっかしくて、口を出したくなる場面は山のようにあります。
それでも“一歩手前でなんとかこらえる”を積み重ねたご褒美が、この景色なのかもしれません。
お世話好きなすーちゃんと、巻き込まれ上手なひまちゃんの笑顔が自信になって。
少しだけ、「木の上に立って見守る”親”」の姿に近づけた気がしました。
おわりに
「ダメ」と言いたくなる場面は、これからもたくさんやってくると思います。
このときのように、言葉のやりとりが助けてくれることもあれば、
今回のように、姉妹の関係性そのものが背中を押してくれることもある。
迷って揺らいでしまうけれど、子どもたちがいろんな方法で「大丈夫だよ」と言ってくれているような気がしています。
