「AIで副業」を始める前に、私は“何を売るか”で迷子になった。
AIを使えば、副業はもっと簡単に作れる。
そう思っていた。
でも、いざ始めてみると、最初にぶつかったのはAIの使い方ではなかった。
そもそも、私は何を売るのか。
人事なら経験はある。キャリア相談もできる。きっとSNSもやろうと思えばできるだろうし、デジタル商品も作れるかもしれない。
選択肢が多いほど、逆に決められない。
そこで私は、ChatGPTと一緒に「何をやるか」ではなく、まずどういう事業なら今の生活と両立できるかから考え直すことにした。
1. 最初に決めたのは「月30万円」だった
今回のスタート地点は、かなり現実的だった。
目標は、まず月30万円程度の自動収益。その先で月100万円以上まで伸ばしたい。
ただし、売上だけを追うつもりはなかった。
会社員として本業がある。子育てもある。
だから、たとえ月30万円売れても、毎月何十時間も面談や個別対応に縛られるなら、私が欲しい事業ではない。
そこで最初から、一つの指標を置いた。
売上 ÷ 自分の拘束時間。
売上が大きいかではなく、どれだけ自分が動かなくても回るか。これを事業判断の中心に置くことにした。
2. 一番売りやすそうな「人事・キャリア」を、あえて後回しにした
私には人事領域の経験がある。
キャリア相談や人事領域の仕事を商品にすれば、高単価のサービスは比較的作りやすい。
でも、高単価コンサルには日程調整、面談、フォロー、品質管理が発生する。
つまり、売上は立っても、自分の時間は空かない。
今回作りたいのは「副業収入」そのものではなく、自分が働いていない時間にも売上が発生する仕組みだった。
だから、人事・キャリア事業は捨てない。ただ、順番を変えた。
まず自動収益の土台を作る。人事・キャリアはその後。
3. AIに候補を出してもらったら、全部それっぽく見えた
次に、AIを使って収益モデルを洗い出した。
候補として出てきたのは、AI×デジタル商品、AI×SNS、AI×アフィリエイトなど。
どれも、理屈だけ聞けばそれなりに成立しそうだった。
問題は、AIは選択肢を出すのが上手すぎることだった。
候補が増えるほど、「全部できそう」に見えてくる。
ここで初めて、AIにアイデアを出させるだけでは事業は決まらないと気づいた。
必要なのは、候補を増やすことではなく、自分の制約条件で削ることだった。
4. SNSを「収益源」ではなく「集客装置」と考え直した
YouTube、Instagram、TikTok。
再生数が伸びれば、なんとなく収益化に近づくように感じる。
でも、ここも分けて考えることにした。
SNSそのものの広告収益を狙うのか。それとも、商品を売るための集客チャネルとして使うのか。
私たちが選んだのは後者だった。
再生 → フォロー → 信頼 → 商品購入。
SNSはゴールではなく入口。
5. 「事業を作る過程そのもの」を商品にできないか
そして今回、いちばん重要だったのがここだった。
「AIで何を売るか」を考えている途中で、別の問いが出てきた。
この事業を作っている過程そのものって、コンテンツになるんじゃない?
何を調べたか。何を候補にしたか。何をやめたか。どこで迷ったか。AIとどう話したか。どの作業を自動化したか。そして、実際にいくら売れたか。
普通は、事業を作った後に「成功体験」をまとめて発信する。
でも、それだと後から思い出して記事を書くという別の仕事が発生する。
だったら最初から、
壁打ち → 事業開発ログ → SNS → note → 有料コンテンツ
と、一つの流れにしてしまえばいい。
つまり、事業開発とコンテンツ制作を分けない。
6. 「作れるもの」から考えると、またズレる
デジタル商品が良さそうだと分かると、すぐに「ChatGPTのプロンプト集は?」「Notionテンプレは?」「PDF教材は?」と、作れるものを考え始める。
でも、自分が作れるものと、市場が欲しいものは違う。
ここで、方向をもう一度修正した。
商品を先に決めない。市場を先に見る。
何が売れているのか。どんな悩みにお金が払われているのか。無料と有料の境界はどこなのか。価格はいくらなのか。どんなタイトルや切り口が反応されているのか。
ここを調べてから、最初の商品を決めることにした。
7. たぶん、AI時代の事業づくりで重要なのは「質問の順番」だ
今回の壁打ちを振り返ると、AIからすごいアイデアが一発で出てきたわけではない。
むしろ、私が途中で問いを変えるたびに、事業の形が変わっていった。
「何が儲かる?」ではなく、「今の生活で続けられるのは何?」
「何を作れる?」ではなく、「市場は何を欲しがっている?」
「SNSでどう稼ぐ?」ではなく、「SNSを何のために使う?」
「AIで何を売る?」ではなく、「事業を作る過程そのものを資産化できない?」
問いが変わると、AIの答えも変わる。
だから、AIを使う力は、答えを出してもらう力だけじゃない。
何を先に問うべきかを決める力なのかもしれない。
