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GPSにまつわるよくある誤解、第1位って何? ~GPS追跡装置①~|宇宙一わかりやすく解説|GPSの基礎の基礎#8

「GPS」と聞くと連想するもの。ちょっと前はカーナビでしたが、最近は、「子供とかペットとかを見守るやつ?」という人も多いのではないでしょうか?
「みまもりGPS」と言われるもので、GPSでどこに居るのか分かるので迷子になっても安心!というやつですね。

他にもGPSで、人や動物の位置を監視したり追跡したりする製品はいろいろあります。呼び方もいろいろあるのですが、今回はひっくるめた表現でGPS追跡装置(GPSトラッカー)として解説します。
GPSが使われる用途についての解説、第三回はGPS追跡装置についてです。


スパイ映画で良く見るGPS追跡シーンは間違い?

冒頭で書いたように最近は「みまもりGPS」などで誰でも気軽に利用できるようになったGPS追跡装置。ちょっと前までは、映画とかテレビの中でしか見ない超ハイテクな世界のものというイメージでした。

10円玉くらいの大きさの追跡チップをターゲットの服に忍ばせる。すれ違いざま、わざとらしくぶつかって「あ、すみません」なんて言ってる間に、さっとポケットに入れるシーン、よくありますよね?

そうすると、ワンボックスカーの中で待機している仲間が監視しているモニターには、ターゲットの位置が出現するわけです。
あとはリアルタイムで追跡しながら、ターゲットを泳がせます。普段は一般人として生活しているターゲットがなかなか正体を現さない中、じっと監視を続けて動き出すのを待ちます。

そして何週間も粘った甲斐があって、やっとターゲットが動きを見せると、現場に主人公が登場!といった感じのやつです。

映画好きの私が、スパイ映画でそんなシーンを見たのは一度や二度ではありません。

さて、そんなことが実際のGPSでは可能だと思いますか?

ここまで言うと、どうせ「不可能!」って言いたいんでしょ?と思いますよね?
実際にはいろいろ間違っているところやツッコミどころは満載ではあるものの、完全に不可能というわけではないです。ただし、10円玉くらいの大きさで実現するのは今のところ難しいかな。

GPSだけでは実現できない

まず、GPS追跡装置ってGPSだけでは実現できないんです。
どういうこと?って思うかもしれませんが、カーナビとの違いを考えれば分かりやすいかもしれません。

GPSで位置を計測する仕組みについては、これから詳しく解説していく予定なので、ここではすご~くざっくりと説明すると、いろんな方向にあるGPS衛星から飛んでくる電波をGPS受信機が受け取ることで計測します。

正確な位置を計測するためには「いろんな方向から飛んでくる電波」というのがポイントなんですが、今ここで大事なのは、宇宙を飛んでるGPS衛星は電波を出すだけ、そして地上にあるGPS受信機を電波を受けるだけ、ということです。

そうです。GPS受信機は電波を受けるだけなので自分自身の位置は計測できるけど、それを他の人に伝えることはできないんですね。
カーナビは自分自身の位置され分かれば、地図データがあればナビできちゃいます。
でも、GPS追跡装置は追跡する対象となる人や動物と、位置を知りたい人、は離れたところにいるので、GPSで計測した位置を送信する手段が必要になるというわけです。
知ってましたか?

GPS追跡装置を小さくするのは難しい

というわけなので、現実的なGPS追跡装置には位置を計測するためのGPS受信機と、計測結果を電波で送る送信機が入っています。

そして、この送信機というのがやっかいです。
電波は受けるよりも送るほうが大きな電力を必要とします。遠くまで電波を飛ばそうとすれば、それだけ必要となる電力も大きくなります。
そして大きな電力を得るには大きな電池が必要となります。

というわけでGPS追跡装置は、それなりに大きな電池が必要。
10円玉くらいの大きさで実現するのは、今のところはちょっと難しそうです。

GPS衛星から監視されているという誤解

ところで、GPSって衛星を使って位置がわかっちゃうんでしょ?
というところから、GPS受信機を持っているとGPS衛星から位置がわかっちゃうものだと思っていた人はいますか?

これまでの説明通り、GPS受信機は自分自身の位置を計測しても、計測した結果を送らない限り周りの人にはどこにいるかわかりません。
もちろん何万キロも離れた宇宙空間にあるGPS衛星からなんて、わかるはずもないんです。

ところがGPS追跡装置といえば、昔は冒頭のスパイ映画みたいなハイテクなイメージもありましたよね。
ということで、GPS衛星が地上のGPS受信機の位置を検出していると誤解している人もけっこういるんじゃないかと思います。

実際にはそんなことはないんですが、いやいやアメリカがGPS衛星を使って世界中の人を監視しようといてるに違いない!
なんて勘ぐっている人も以前はけっこう見かけました。今はさすがにそんな人居ないですよね?


ということで今回はここまで。
GPSはあくまで自分自身の位置を計測するような仕組み、ということで位置を他の人に知らせるにはGPSとは別の手段が必要なんだなぁ~、ということがわかっていただければ大丈夫です。

じゃあ、GPS追跡装置はどれくらいの大きさになるの?と気になるところだと思いますが、長くなりそうなので次回に持ち越しちゃいます。
ということで次回は続きから、実際のGPS追跡装置がどれくらいの大きさで、どんな用途に使われるのか?といったところを中心に解説していきたいと思います。

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