浜崎正己の本、45冊の読書案内——千葉コンバレー構想・媒介設計・経営判断・AI・こどもの未来まで

本は、答えを受け取るためだけのものではありません。
目の前の出来事を少し違う角度から見たいとき。自分のなかにある問いを確かめたいとき。誰かと話し始めるきっかけがほしいときに、開いてもらえたらと思っています。
この案内に13冊を加え、45冊をまとめました。これまでの32冊について書いた詳しい紹介も、そのまま残しています。すべて読む必要はありません。まずは、いま考えていることに近い入口を選んでください。
書名と商品リンクは2026年9月4日の照合記録に基づきます。Kindle版と紙版がある作品は、一つのタイトルとして数えています。巻ごとの本、漫画版、統合・再編集版は別タイトルですが、内容が重なる場合があります。購入前に商品ページの説明と試し読みをご確認ください。
【千葉コンバレー構想・地域白書】
地域で何かを始めたい。でも、きれいな理想や成功事例だけでは、次の一歩を決められない。そんなときに読んでほしいシリーズです。
千葉で起きていることを、企業、働く人、技術、クリエイティブ、事業承継といった異なる入口から見つめています。自分たちの地域には何があり、誰となら動き始められるのか。足元にある可能性を、現場の条件から考えたいときに開いてください。
千葉コンバレー構想による 千葉事業承継白書2026
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HHMCQZYL
千葉コンバレー構想による 千葉クリエイティブ白書2026
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HHLTCT1T
千葉コンバレー構想による 千葉AI白書2026
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HHLR5RGB
千葉コンバレー構想による 千葉キャリア白書2026
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HHLNNK3R
千葉コンバレー構想による 千葉マーケティング白書2026
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H31TLSTN
千葉コンバレー構想 III
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HH8Z34V6
千葉コンバレー構想 IV
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HH4WQ65J
千葉コンバレー構想 V
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HH4WQMQZ
千葉コンバレー構想 II
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HC65FH45
地域にAIを。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H9XGHMS9
千葉コンバレー構想
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H6TCWLLX
【媒介設計・編集・メディア】
人と人、会社と会社、作品と社会。その「あいだ」に立つことになったときに読んでほしい本です。
紹介しただけでは関係は続かず、つないだだけでは仕事は育ちません。誰が先に差し出し、何を返し、どこで一緒に決めるのか。編集、営業、映像、アライアンスなどの仕事を通じて、関係を一度きりで終わらせないための考え方をまとめています。
媒介設計 アライアンス編
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HHHJ37TB
短い映像の媒介設計
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HHH7RN6H
人と人のあいだ
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HHGTQVQQ
事例を、次の受注へ。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HFN311B7
媒介画報 創刊0号
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HFLWN9VZ
メディア事業の経営判断
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HDKZPZPZ
会社を、媒体に変える
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HDKXPFB2
クリエイター協業の経営判断
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HDKS5BYP
媒介設計 入門
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H9X2P84Z
光が当たっていないものに、光を
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H7SPFZZJ
【経営判断・投資判断】
正解が見えないまま、それでも会社として決めなければならないときに読んでほしいシリーズです。
AI、新規事業、採用、広報、営業、メディア、M&A。何を始めるかと同じくらい、何を任せ、何を守り、どこで止めるのかが問われます。会議に入る前や、投資の判断を下す前に、自分たちが答えるべき問いを整理するための本です。
決断前夜 ISSUE 01
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HFN1YC3C
企業能力の投資判断
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HDSKDDPX
広報の経営判断
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HDL8115D
マーケティングの経営判断
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HDKZKYJF
新規事業の投資判断
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HDKYPDMC
営業の経営判断
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HDKTWC61
採用と組織の経営判断
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HDKSF3J7
地域人材の経営判断
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HDKQG4ZQ
AI導入の経営判断
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HDKPPCV4
M&Aの投資判断
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HDKPJQ6C
コーポレート・バイアウト・ファンド
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H9X2FKKZ
【AI・事業開発・組織知】
AIを導入したい、次の事業をつくりたい、商談や市場の反応を会社の力として残したい。けれど、個別の施策がばらばらに見えてしまうときに読んでほしい本です。
技術、営業、組織、投資をひとつの流れとして見ながら、会社が次の判断をできる状態へどうつなぐかを考えています。最初の成功のあとに続かないときや、現場の手応えが経営まで届いていないと感じるときにも開いてください。
AI Readyは、二件目で決まる
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HGCVXCFL
商談を、会社の知識に変える
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HFFF18ZY
市場の兆候を、経営へ戻す
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HFFC6BXS
AIがからだをもつ日
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HFD32QBW
【こどもの未来】
子どもに未来のことを話したいのに、うまく言葉にできないときに読んでほしいシリーズです。
AIやロボット、仕事、読書、地域、表現といったテーマを、子どもの側から問い直しています。同時に、これは大人が自分たちの選択を見つめ直すための本でもあります。どんな社会を渡したいのか、子どもの声にどう返事をするのか。家庭や学校、会社や地域で、一緒に話し始めるきっかけとして使ってください。
こどもの未来をつくる企業 五巻統合・再編集版
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HH3H5VR5
こどもの未来 漫画版 第1巻
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H73ZDLLF
こどもの未来 第4巻 AIとやさしい技術の未来
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H46KW45P
こどもの未来 第5巻 挑戦を続ける未来
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H46DWG72
こどもの未来 第3巻 町へ戻る未来
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H46D39M2
こどもの未来 第2巻 言葉と仕事の未来
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H469KPCX
こどもの未来 第1巻 道具と問いの未来
https://www.amazon.co.jp/dp/B0GZSN9GP9
【悲しいすれ違いをなくすための挑戦】
伝えたつもりなのに届かなかったとき。悪意はなかったのに、誰かを置き去りにしてしまったと感じるとき。そんなときに読んでほしい本です。
すれ違いの向こうには、それぞれが抱えていた事情や、言葉にならなかった物語があります。相手を簡単に決めつけず、自分の見方も少しだけ開き直す。そのための時間を、文章版と漫画版の二つの入口から届けたいと思っています。
悲しいすれ違いをなくすための挑戦 漫画版 第1巻
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H1GPFH84
悲しいすれ違いをなくすための挑戦
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H41C911S
Kindleで32冊出しています。
多すぎます。自分でもそう思います。
書名を並べただけの一覧は、すでに作りました。けれど、書名だけ見ても、どれが自分に関係あるのかは分かりません。だからこの一本を書きました。32冊すべてを、一冊ずつ、何が書いてあるか・何が書いていないか・誰に向いているかまで並べます。
長いです。上から順に読む必要はありません。目次から、自分に関係のあるところだけ拾ってください。
先に、この記事の使い方を三つ書いておきます。
一つ目。困っていることから引く。 最後に「目的別の読む順」を置きました。「提案書は速くなったのに受注率が動かない」「発信量は増えたが止める基準がない」といった困りごとから、一冊目が引けるようにしてあります。急いでいる方は、そこまで飛んでください。
二つ目。買う前に、重なりを確認する。 32冊のうち、四組は内容が重なります。同じ十年を長い版と短い版で書いたもの、同じ主題を別の入口から書いたもの、同じ物語の小説版と漫画版です。どちらか一冊で足ります。 その組み合わせは、本文に入る前にまとめました。
三つ目。読まなくていい本を、先に外す。 どの本にも「書いていないこと」を書きました。事例集ではありません、法的助言ではありません、業界標準ではありません——そういう断りです。期待していたものと違う本を買っていただくのが、いちばん申し訳ない。だから、先に外してください。
そしてもう一つ。この32冊は、商品として並べているのではありません。 私の仕事のやり方を、そのまま外へ出したものです。同じことを御社でやる仕事を請けています。本より先にそちらを見たい方は、いちばん下の「この32冊は、何の見本か」まで飛んでください。
目次
先に、全32冊の一覧
32冊に共通する三つの約束
買う前に——内容が重なる四組
I. AIを、経営としてどう扱うか(4冊)
II. 営業と、その記録(3冊)
III. 言葉の責任(1冊)
IV. 人を迎える(2冊)
V. 投資と承継(4冊)
VI. つくる人と組む(1冊)
VII. 地域(3冊)
VIII. 会社を媒体に変える(3冊)
IX. 子どもと、これからの技術(7冊)
X. 物語と漫画(4冊)
32冊を貫く六つの考え方
目的別の読む順
役職別の三冊
よくある質問
この32冊は、何の見本か(仕事のご相談)
制作について
先に、全32冊の一覧

分量はKindle版のページ数、価格は税込のKindle価格です。すべて2026年8月22日時点の表示にもとづきます。
1 AI導入の経営判断/100p/980円
2 営業の経営判断/238p/980円
3 市場の兆候を、経営へ戻す/140p/1,200円
4 商談を、会社の知識に変える/106p/1,200円
5 マーケティングの経営判断/92p/980円
6 広報の経営判断/255p/980円
7 メディア事業の経営判断/179p/980円
8 採用と組織の経営判断/78p/980円
9 地域人材の経営判断/186p/980円
10 新規事業の投資判断/133p/980円
11 M&Aの投資判断/80p/980円
12 企業能力の投資判断/346p/980円
13 コーポレート・バイアウト・ファンド/280p/980円
14 クリエイター協業の経営判断/214p/980円
15 地域にAIを。/371p/980円
16 媒介設計 入門/200p/980円
17 会社を、媒体に変える/129p/980円
18 光が当たっていないものに、光を/186p/980円
19 千葉コンバレー構想/222p/980円
20 千葉コンバレー構想 II/181p/1,250円
21 AIがからだをもつ日/229p/1,200円
22 悲しいすれ違いをなくすための挑戦/321p/980円
23 悲しいすれ違い 漫画版 第1巻/—/500円
24 こどもの未来 漫画版 第1巻/—/500円
25 こどもの未来 第1巻 道具と問いの未来/179p/500円
26 こどもの未来 第2巻 言葉と仕事の未来/174p/500円
27 こどもの未来 第3巻 町へ戻る未来/192p/500円
28 こどもの未来 第4巻 AIとやさしい技術の未来/198p/500円
29 こどもの未来 第5巻 挑戦を続ける未来/166p/500円
30 事例を、次の受注へ。/382p/1,200円
31 決断前夜/124p/1,200円
32 媒介画報 創刊0号/106p/1,200円
『千葉コンバレー構想 II』『悲しいすれ違いをなくすための挑戦』『こどもの未来 第1巻』『事例を、次の受注へ。』には、ペーパーバック版もあります。


32冊に共通する三つの約束

業種も読者もばらばらですが、どの本にも同じ三つを入れています。ここだけは、先に読んでいただきたいところです。
一、架空のケースは、架空だと書く
経営判断を扱った本の多くには、企業名と人物名が出てきます。東浜産業グループ。青葉データ工房。凪灯生活。
これらは実在しません。 判断の練習用に、私が構成した架空の複合ケースです。実在の企業・人物・案件とは関係がありません。
『AI導入の経営判断』は、一行目でこう宣言しています。
ここから始まるのは実話ではない。生成AI案件が37件まで増えた架空企業を置き、取締役会が何を見落とすかを試すシミュレーションである。
なぜ、わざわざ最初に断るのか。事例集として読まれると、読んだ方の判断を誤らせるからです。
「A社ではこうしてうまくいった」という読み方をされた瞬間、その本は再現の約束をしたことになります。私は約束できません。だから、最初に架空だと書きます。
『採用と組織の経営判断』を架空にしたのには、もう一つ理由があります。実在の退職を書くと、その人の資質の話になってしまう。書きたかったのは、迎えた側が何を決めずに迎えたのか、でした。個人の話にしないために、あえて架空にしています。
数字も同じです。「24時間」「12か月・36か月」「30%・25%・20%」といった数値は、架空ケースを動かすための仮置きです。推奨値でも、最低基準でも、業界標準でもありません。
学んでいただきたいのは数値そのものではなく、同じ事実を前に誰が何を決め、どの反証で判断を変えるかという、会議の構造のほうです。
実在の制度、規格、公的資料を扱う箇所だけ、出典を示しています。
二、確かめられなかったことは、書かない
『広報の経営判断』には、市場統計が一つも出てきません。
255ページの本です。広報の市場規模、PR会社の社数、リテナー料金の相場——どれも、あれば説得力が上がります。調べました。けれど、一次で確かめられませんでした。だから、書いていません。
『メディア事業の経営判断』も同じです。第3章の題は「読者の席に、AIが座った」で、媒体に届くアクセスの相当部分が人間ではなくなった、という認識から始まります。それなら比率を書けばいい、と思われるかもしれません。書いていません。分母と分子の定義を、私の側で確認できなかったためです。
数字がないと、本は弱くなります。それは分かっています。
それでも、確かめていない数字を置くほうが危ないと思っています。読んだ方が会議で引用したとき、出典を追えないものを渡してしまうからです。
三、止める判断を、選択肢として置く
AIを使わない。買わない。広げない。出さない。
どの本にも、この欄があります。
『AI導入の経営判断』では、経営会議の議事の型に「AI不使用(適用除外)」を最初から入れることを提案しました。会議の選択肢が三つ(継続・修正・停止)か、四つ(+AI不使用)かの違いだけです。制度の話に見えて、実は一行の話です。
なぜ一行が効くのか。使わないと決めることが評価されない会社では、止める判断だけが個人の責任になるからです。誤報だった場合に、止めた人が損をする。すると、誰も止めません。
『新規事業の投資判断』には、第11章として「撤退条件は、なぜ空欄になるのか」を置きました。書き忘れているのではありません。書けなくさせる力が働いている、という見方をしています。熱意がある。すでに使った金がある。よくできた資料がある。この三つが揃うと、証拠の不足が見えなくなります。
『千葉コンバレー構想 II』では、第6章の題を「停止条件を、始める前に書く」にしました。着手後に書こうとすると、すでに使った時間と費用が判断を歪めます。
『こどもの未来 第4巻』の答えも、同じ形をしています。やさしい技術とは、便利な技術ではなく、止められる技術ではないか。止められるかどうかは、機械の性能ではなく、止めた人が責められない場をつくれているかで決まります。
子どもの本と経営の本で、同じことを書いています。
買う前に——内容が重なる四組

32冊のうち、四組は内容が重なります。どちらか一冊で足ります。 両方買っていただく必要はありません。
第一組|『会社を、媒体に変える』と『光が当たっていないものに、光を』
同じ十年を書いた、長い版と短い版です。
『光が当たっていないものに、光を』(186ページ)には、第17章「私たちの仕事の型——頼まれたら、こう進める」と、付録が八本入っています。30の学び、相談前の10の問い、自社プロジェクト総目録、あなたの十年年表、最初の90日の実装計画、経営者の五つの判断メモ、ほか。
『会社を、媒体に変える』(129ページ)は、本文を絞った版です。第17章と付録は入っていません。
十年の物語だけを読みたい方は『会社を、媒体に変える』を。読んだあと自社で手を動かしたい方は、付録のある『光が当たっていないものに、光を』を。
第二組|『企業能力の投資判断』と『コーポレート・バイアウト・ファンド』
同じCPE(コーポレート・プライベート・エクイティ)を、別の入口から書いた二冊です。
『企業能力の投資判断』(346ページ)は、「会社ごと買わずに、能力だけを資本へ変える」から始めます。付録が十九本あり、書式まで用意しました。
『コーポレート・バイアウト・ファンド』(280ページ)は、器・法的境界・LPA・ファンド経済を正面から置いた版です。七部三十章のうち、第II部と第III部の九章が丸ごとそこにあてられています。
能力の買い方から入りたい方は『企業能力の投資判断』を。ファンドの器を作る側なら『コーポレート・バイアウト・ファンド』を。
第三組|『悲しいすれ違いをなくすための挑戦』と、その漫画版
同じ世界観、同じ倫理、同じ問いを共有しています。
小説版(321ページ/980円)は、十の創作短編集です。各話の末に「問いかけのページ」があります。
漫画版 第1巻(500円)は、十編の連作漫画です。
一人でじっくり読むなら小説版を。研修や社内共有で使うなら漫画版を。 文章の資料だと最後まで読まれない、という悩みを持っている方には、漫画版のほうが向いています。
第四組|『こどもの未来 第1巻』と、その漫画版 第1巻
漫画版は、第1巻の第1章「ロボットに名前をつけた日」から生まれました。まがりくんに名前がついた日の話です。
短いので、その場で読み切れるほうがいい場合は漫画版を。章末ワークや根拠メモまで使いたい場合は第1巻を。
I. AIを、経営としてどう扱うか(4冊)

1. AI導入の経営判断

「生成AI活用37件」に、取締役は答えられなかった
月曜の朝。経営会議の資料に「生成AI活用37件」という数字が並んでいます。
担当者は、進捗を説明できます。けれど取締役は、三つの問いに答えられませんでした。会社として何を任せるのか。どの案件へ次の資本を配るのか。何が起きたら止めるのか。
案件が多いことより、選び直す仕組みがないことが問題でした。
この本が答える一問
会社は、AIへ何を任せ、何を人の責任として残し、どの条件で止めるのか。
導入数も、利用率も、研修受講者数も、経営成果そのものではありません。速くなった仕事が誰の時間へ返ったのか。誤りを誰が止められるのか。供給者を変えるとき、何を失うのか。
中身
序章「『37件ある』と仮定して、三つの決定へ戻す」から始まり、第1部でAIを扱う経営の一年を追います。第2部が本体で、AI運営モデル、12か月・36か月ロードマップ、AI資産台帳、財務と管理会計、人材ポートフォリオ、経営会議ケース、そのまま使える経営帳票の八節。第3部は実案件へ移すための七つの問い。終章は「AIが見えなくなる前に、責任を見えるようにする」です。
見どころ
権限の境界を、就任前に決める。 AI責任者を置く会社は増えました。ただ、その人が何を決められて、何は決められないのかを、就任前に文章にしている会社は多くありません。決めていないと、うまくいっているうちは誰も困りません。困るのは、止めるべき場面が来たときです。
日付ではなく、ゲートで進む。 ロードマップを、四半期ごとの表では書いていません。何が確かめられたら次へ進むか、というゲートで書いています。日付で進む計画は、確かめられていなくても期日が来れば進みます。AI投資でいちばん効く違いは、ここだと考えています。
AI資産台帳——所有と依存を分ける。 会社は何を所有し、何に依存しているか。この二つは、動いているうちは区別がつきません。供給者の規約が変わった日、価格が変わった日、サービスが終わった日に、初めて分かれます。
任せる単位を、業務ではなく「誤りを止められる単位」で切る。 「問い合わせの一次対応をAIに任せる」と決めたとします。その中には、定型の案内も、過去事例の検索も、まれに来る「これは上へ上げるべきだ」という判断も混ざっています。最後の一つだけ、間違えると取り返しがつかない。しかも頻度が低いから、監視が薄い。業務単位で任せると、この一つが一緒に流れていきます。
書いていないこと
「東浜産業グループ」、人物、37件の案件、会議、事故、費用、効果、判断結果は、すべて架空の複合ケースです。数字も仮置きで、業界標準ではありません。
こんな方へ
生成AIの実証が部門ごとに増え、経営として選び直せなくなった経営者・取締役。CAIO、CIO、CDO、CISO、CFO、CHROとして責任の境界を決める方。
100ページ/980円/ASIN: B0HDKPPCV4
▼ 使い方:最初の一案件を、次の経営会議へ持っていく
本を読まなくても、この手順だけは使えます。1日目、案件を一つ選ぶ。2日目、目的・委任範囲・資産・費用・停止線を一枚に書く。3日目、反証を集める。次の経営会議で、継続・修正・停止・AI不使用の四択を決める。90日後、同じ一枚をもう一度開く。全社制度から作らないこと。二件目へ広げるのは、一件目が四択で決め直せたあとです。
2. 市場の兆候を、経営へ戻す

届いた情報には、帰る場所があるか
顧客の声は、届いています。失注理由も、問い合わせも、検索される言葉も残っている。
それでも、会議、権限、予定、予算、人の配置が変わらない。
問題は情報不足だけではありません。市場から届いた変化を、経営のどこへ返すかが決まっていないのです。
中身
全8章+終章。兆候はまだ経営課題ではない、という第1章から始めて、一つの兆候を決めるべき一問へ変え、決められる会議へ戻し、権限と資源を動かし、反対意見を判断条件へ変え、判断の前後を会社の記憶へ残す。最後に「市場反応回路を、一周させる」で閉じます。
見どころ
受け取らない兆候を決める。 すべての声を拾おうとすると、どれも拾えません。
問題を大きくすると、決める人が消える。 「これは全社の課題です」と言った瞬間、担当者がいなくなります。
共有する場所と、決める場所は違う。 共有した気になって終わる会議は、たいていこの二つを混ぜています。
責任者という言葉では、権限は動かない。 誰が、どこまで変えられるのかを、役職名ではなく行為で書く章です。
反対意見を、判断条件へ変える。 反対を潰すのでも、飲むのでもなく、「何が起きたら反対側が正しいことになるか」へ翻訳します。
書いていないこと
本文の企業・案件は、明示された架空の複合ケースです。第三者写真、企業ロゴ、画面キャプチャは使っていません。
こんな方へ
経営者、マーケティング責任者、新規事業・営業・事業開発の責任者。情報は集めているのに、会議と予算配分が去年と同じ形をしている会社の方。
140ページ/1,200円/ASIN: B0HFFC6BXS
▼ 使い方:判断差分ログを、次の会議から始める
道具は二つだけです。判断差分ログと市場反応カード。会議の前に「決めたい一問」と「いま決まっていること」を書き、会議の直後に「何が変わったか」「何が変えられなかったか」「次に確かめること」を書く。これを三か月続けます。順番が大事で、回路を一周させてから道具を配ります。 先に書式を配ると、回っていない状態で紙だけが増えます。
3. マーケティングの経営判断

会議の最後に、一枚の紙が置かれた
月曜の経営会議には、整った数字が並んでいました。表示回数。クリック率。新規会員。配荷率。初回購入。どの数字にも前月比があり、赤と青の矢印が付いています。
CMOは「認知が足りません」と言いました。営業本部長は「棚が足りません」と言いました。
会議の最後に、CS責任者が一枚の紙を置きました。そこには、三か月に届いた問い合わせが、顧客の言葉のまま並んでいました。
飲み切れないので、開けるのをためらう。
原料の産地は分かるが、なぜこの価格なのか分からない。
容器を返せる店が近くにない。
どれも、認知でも棚でもありません。
この本が答える一問
誰の、どの状況へ、何を約束し、その約束を顧客の現実からどう直すのか。
生成AIは、広告文、記事、メール、調査要約をいくらでも増やせます。けれど、顧客がなぜ迷ったのか、買ったあとに何を使わなかったのかを、自動的に理解するわけではありません。発信の速度が上がるほど、会社の思い込みまで速く増えます。
顧客を数字で見ない、という意味ではありません。数字を、人の代わりに置かない、という意味です。
見どころ
「40代女性」は、買う理由ではない。 属性ではなく、起きた場面を聞く。
文字起こしは、一次情報そのものではない。 声を、会社の記憶へ変える工程が要ります。
良いコピーが、悪い約束を遠くへ運ぶ。 広告を直す前に、約束を直す。
参加を、演出しない。 参加型企画がしらける理由を、演出の側から書いた章です。
数字を、止めるためにも使う。 ケースの終わりは「全国展開をしなかった会社」です。
書いていないこと
登場する飲料会社と人物は架空の複合ケースで、数値もすべて編集上の仮定です。販売実績、施策効果、業界平均、再現可能な成功事例は示しません。固有名詞を付した制度、行政資料、公開事例だけ、出典を明記しています。
こんな方へ
マーケティング、商品、営業、CSが別々の顧客像を持つ会社の経営者。コンテンツや広告の量は増えたのに、商品と提供が変わっていない責任者。
92ページ/980円/ASIN: B0HDKZKYJF
▼ 使い方:顧客一次情報台帳を、最小項目から始める
項目を増やさないこと。まず最小項目だけで始めます。AIの出力は、必ず別の欄に置く。 混ぜた瞬間、どれが顧客の言葉でどれが要約か分からなくなります。三十日、これだけやる。会議の前に、三人が同じ原記録を見る。そして停止線を、良い数字で相殺しない。 個人情報と取材倫理は、最後の確認欄ではなく最初に置きます。
4. メディア事業の経営判断

読者の席に、AIが座った
記事を書く。誰かが読む。その誰かが動く。
この単純な連鎖を前提に、私たちは媒体を設計してきました。
ところが、いま媒体に届くアクセスの相当部分は、人間ではありません。AIが記事を読み、要約し、答えの材料として使っています。読み手の大半が人間でないのなら、あの連鎖のどこかが壊れています。
中身
第I部「崩れたもの」(注目という商品はいくらだったのか/記事を作るだけでは差にならない/読者の席に、AIが座った)、第II部「残るもの」(注目は接点へ、一次情報は信頼へ/知見は記事・映像・物語・場へ形を変える)、第III部「経営」(AI時代の編集部/続ける設計と、畳み方/地域メディアを地域の事業接点へ/メディアを買う、直す、残す)。補章に、経営者からよくある質問を12問。
見どころ
「儲けたいんです」と言われた会議室。 メディアを始めたい相談で、いちばん多い一言から始まる節です。
AIに書かせてはいけない三つの記事。 速さの問題ではなく、責任の所在の問題として書いています。
下ごしらえが外注でなくなった後の体制。 編集部の仕事のうち、外注されていた工程が内側へ戻ってきたときに、何を人が持つのか。
続ける設計と、畳み方。 メディアの本で畳み方まで書いたものは、あまりありません。始めるより、終わらせるほうが難しい。
こんな方へ
メディア経営者、編集責任者。自社メディアを持っている事業会社の方。読者が人とAIの両方になった前提で、次の一年を設計したい方。
179ページ/980円/ASIN: B0HDKZPZPZ
▼ 使い方:始める前に、畳み方を決めておく
立ち上げの企画書に、五行足すだけです。①この媒体が終わるとしたら、どの数字が先に動くか。②その数字が、何か月続いたら見直すか。③畳むとき、何を残すか。④畳むとき、誰に何を言うか。⑤畳んだあと、この経験をどこへ返すか。畳み方を先に書くと、始めやすくなります。 巻末に経営者からの質問が十二あります。
II. 営業と、その記録(3冊)

5. 営業の経営判断

提案書が五分で作れる時代に、増えないものがある
提案書は、五分で作れるようになりました。送る量も増やせます。
では、何が増えないのか。
顧客と一緒に確かめられたことの数です。
中身
全4部14章。第1部は営業をメディア・プラクティスとして捉え直す(顧客の状況を聞く/事実・解釈・仮説を編む/問いと選択肢を顧客へひらく)。第2部は営業個人がAIと実践する(アカウント理解/発見の対話/提案を共同編集物にする/フォローと約束を残す)。第3部は社内で学習する営業組織をつくる(CRMを監視台帳から学習記録へ/案件レビューと予測を証拠へ戻す/営業・CS・商品・法務をつなぐ/AI、人、データの責任を設計する)。第4部は顧客と社会にひらく(パートナー・地域・公共性/失注、停止、非利用から学ぶ/90日で自社の営業実践へ変える)。付録が十本あります。
見どころ
発見の対話——質問、沈黙、異議。 沈黙をどう扱うかを、独立した節として書きました。
提案を、共同編集物にする。 完成品を持っていくのではなく、途中を一緒に直す形へ変える。
CRMを、監視台帳から学習記録へ。 入力が管理のためになっている限り、入力は増えません。
失注、停止、非利用から学ぶ。 受注した案件より、失注した案件のほうが学習材料としては濃い。にもかかわらず、記録は薄い。
こんな方へ
経営者、営業責任者。生成AIで営業資料の生産量が上がったのに、受注率が動いていない会社の方。
238ページ/980円/ASIN: B0HDKTWC61
▼ 使い方:90日で、自社の営業を組み替える
始める前に、付録Jの30問で自己点検。最初の30日は一件だけで試す。 31〜60日で提案を現在版にする。61〜90日で一件から会社へ移す。やらないこと——全社導入から始めない、CRMの項目を先に増やさない、AIの導入から始めない。順番を守れば、90日で一チーム分は変わります。
6. 商談を、会社の知識に変える

三行から消えたもの
商談が終わる。三行の要約を残す。CRMに入れる。
その三行から、顧客が直した前提、合意していないこと、会議にいなかった人、売らないほうがよい理由が消えていたら。それは、本当に会社の知識と言えるでしょうか。
エピローグの題は「知識は、訂正できること」にしました。訂正できない記録は、知識ではなく在庫です。
中身
第I部「会話を、次の判断へ運ぶ」(一枚のFAXは何を運べるか/顧客を一人にしない/事実と解釈の間に、空白を置く/速さは、案件全体で測る)。第II部「顧客へ返し、提案を変える」(商談前に完成させない/問いが変わった瞬間を残す/返却メールを共同記憶にする/提案書を現在版にする)。第III部「終わりと引継ぎを、会社の能力にする」(売らない判断を会社に残す/CRMと引継ぎを一本の来歴にする/AIが止まった日に残るもの/一件から会社へ、九十日で移す)。付録は「営業判断の一件パケット」。
見どころ
決める権限と、止める権限は同じではない。 同じ人が持っているとは限りません。
正本を一つにする、という誤解。 一本化した瞬間に消える情報があります。
待つことを失敗にしない。 進捗がない期間を、担当者の怠慢として記録する仕組みは、待つ判断を消します。
AIを反証役にする。 要約役ではなく、こちらの読み違いを探す役として使う。
沈黙を意味に変えない。 返事がないことは、断りでも同意でもありません。
AIが止まった日に残るもの。 供給が止まった日に、会社の手元に何が残るか。これは第III部の第11章です。
こんな方へ
営業責任者、CRM責任者。担当者が替わるたびに顧客との前提が振り出しに戻っている会社の方。
106ページ/1,200円/ASIN: B0HFFF18ZY
▼ 使い方:20分で、止まった案件を読み直す
止まっている案件を一件選んで、二十分だけ使います。最初の5分、関係者を書き出す。次の5分、記録を事実・解釈・仮説・未確認の四つに分ける。次の5分、未合意を三つ書く。最後の5分、次の一手を決める。引き継ぐときは、これをそのまま渡します。 付録の「営業判断の一件パケット」が、その形です。
7. 事例を、次の受注へ。
顧客は「出演者」ではない
「導入事例を増やしたい。でも、お客様にお願いしづらい」
「動画を作ったのに、営業が使ってくれない」
「再生数は出た。しかし、商談や受注につながったのか分からない」
この三つは、撮影や編集の問題ではありません。
顧客を出演者として扱った瞬間、事例は作品になります。作品は、完成が目的になります。
中身
全34章+現場編+ケースブック12例。382ページ、32冊の中でいちばん厚い本です。
第1〜7章は設計(売り込む前に不安を減らす/カメラより先に証拠設計図を描く/有名企業より「自分を重ねられる企業」/「お願い」ではなく共同編集として頼む/褒め言葉ではなく「変化」を聞く)。
現場編は事例動画・制作ハンドブック全16項。撮影七日前までに確定するもの、当日の120分モデル、座り位置と目線、音声を最優先する、証拠として撮る十二のB-roll、データを失わない撮影終了手順、三分版の編集台本、納品仕様表、公開前の最終上映会まで。
第8〜22章で営業と組織へ移し、第23〜34章は業界別ケースブック12例(AI・SaaS「導入しても使われない」/営業「エースしか売れない」/広報「露出が事業にならない」/M&A・事業承継「知恵と信頼が消える」/医療・福祉・教育「効率化が人を遠ざける」/フィジカルAI「実演が日常業務にならない」ほか)。
30の取材質問、90分ワークショップ、30日実行チャレンジも収録しています。
見どころ
「満足しています」では営業に使えない。 褒め言葉ではなく、変化を聞く。何が、どう変わったのか。
売れない事例の解剖——失敗は撮影前に始まっている。 編集で直せる失敗と、直せない失敗を分けています。
一回の取材から、八つの資産へ。 動画一本で終わらせない。
再生数ではなく、「判断が進んだか」を測る。 これが評価軸の章です。
公開前に守るべき、五つの約束。 顧客の協力を、次の関係へ変えるための最低線。
こんな方へ
経営者、事業責任者、営業、マーケティング、広報、カスタマーサクセス、AI推進担当。外注したい方だけでなく、自社で事例を作り続けたい方へ。
382ページ/1,200円/ペーパーバックあり(紙版206ページ)/ASIN: B0HFN311B7
▼ 使い方:一回の取材を、八つの資産へ
一回の取材から、八つの営業資産を作ります。狙いは本数ではありません。三か月の運用として、作る・使う・測るを回します。測るのは再生数ではなく「判断が進んだか」。顧客への依頼は、公開前に守る五つの約束をセットで。AIを使うなら、会社の基準を先に作ってから。撮影の前に読むと、いちばん効きます。
III. 言葉の責任(1冊)

8. 広報の経営判断

月額百五十万円の椅子は、誰のものだったのか
広報の商品は、長いあいだ「露出」でした。記事に載る。番組で紹介される。誰かが書いてくれる。その回数と面積を、企業は費用を払って買ってきました。
その商品が、値崩れしました。
言葉を作る費用は、桁で下がりました。言葉の責任を引き受ける費用は、下がっていません。
この差額に、まだ値段が残ります。
中身
全22章。第I部「崩れたもの」(月額百五十万円の椅子/プレスリリースには九つの型しかなかった/フリーランス広報という静かな解体/波を三回、見送った話)。第II部「残るもの」(露出はConnection、信頼はConfidence/タッチポイントを自分でつくる会社/署名のない言葉)。第III部「経営」(小さいチームでやっていく/上場グループに入るということ/起業する業界は過去ではなく市場で選べ/AIが最後まで入ってこない場所/この本がまちがっているとしたら)。
第IV部が実務パートです。全10章を、発表と訂正の設計にあてました。いま押そうとしている文書は誰のものか。なぜ「確認しました」では足りないのか。工程のどこに欄を置くか。訂正が要るとき、最初に困ること。訂正は「出した」では終わらない。外注と内製の境目で責任はどう動くか。生成物に人の顔と声を使うとき。数字を出すとき、三年後に説明できるか。消さない、という判断。そして、この仕組みが機能しない条件。
終章は「分からないことを、分からないまま言えるか」です。
見どころ
第III部に「この本がまちがっているとしたら」を入れました。 自分の主張が外れる条件を、章として書いています。
第IV部の最終章は「この仕組みが機能しない条件」です。 どんな会社では効かないかを、先に書く。
「消さない、という判断」。 訂正の設計で、いちばん議論になる部分です。
こんな方へ
経営者、広報責任者。生成AIで発信量が増えたのに、止める基準と責任者が決まっていない組織の方。
255ページ/980円/ASIN: B0HDL8115D
▼ 使い方:訂正の設計を、事故の前に作る
事故の前に、五つ決めます。①引き受ける人を、確認する人と分ける。 ②止める基準を、三段階で書く。③訂正の窓口の、生存期間を決める。④「消さない」を既定にする。 ⑤外注と内製の境目を書く。生成AIを使うなら追加で二つ、数字を出すならもう一つ。そして「この仕組みが機能しない条件」を、最初に読んでください。
IV. 人を迎える(2冊)

9. 採用と組織の経営判断

採用した人が、六か月で辞めた
AI変革責任者として迎えた一人が、半年で去っていく。この本は、そこから始まります。
書きたかったのは、その人の資質の話ではありません。迎えた側が、何を決めずに迎えたのか、という話です。
「AI人材が足りない」と言う会社は多い。けれど、採用した人が何を決められるのか、誰が事業成果へ責任を持つのか、止めた判断を評価できるのか。ここが曖昧なら、優秀な人を迎えても変革は進みません。
中身
序章+全6章。「欲しい人」ではなく「変える判断」を書く/一人のスターではなく役割の組み合わせを作る/Build・Buy・Borrow・Partnerを人材にも使う/求人票を会社の約束にする/面接を正解当てから相互の実物課題へ変える/候補者体験を、会社と人の境界の媒体にする。
78ページ。32冊の中でいちばん短い本です。求人票を書く前の一時間で読み切れる分量にしました。
見どころ
人物像から始めない。 「こういう人が欲しい」から始めると、決められないことが見えないまま採用が進みます。
六つの役割と、空席の見つけ方。 一人のスターに期待するのをやめる。
採用は、能力獲得の一つでしかない。 社内登用・育成・採用・外部人材・提携を、同じ表に置きます。
求人票を、会社の約束にする。 書いたことを守れるかどうかを、先に社内で確認する。
書いていないこと
「凪灯生活」、AI変革責任者、CEO、社員、退職面談、期間、採用結果、社内の反応は、いずれも架空の複合ケースです。個人の資質の話にしないために、あえて架空にしました。
雇用、職業紹介、差別、個人情報、報酬、労使、外国人雇用等に関する法的助言は行いません。
こんな方へ
経営者、人事、AI推進責任者。求人票を書く前に、社内で決めておくことを整理したい方。
78ページ/980円/ASIN: B0HDKSF3J7
▼ 使い方:入社後90日を、試用ではなく相互確認にする
入社前に役割カードを渡しておく。1〜30日は聞く期間にする。31〜60日で一件だけ通す。61〜90日で組織へ残す。90日目に四択で決める。そして——会社側も、九十日で答えるべきことがあります。 権限は渡せたか。予算は動かせたか。止める判断を支えたか。片側だけの評価にしないための設計です。
10. 地域人材の経営判断

花火の夜に、応援は終わらない
花火が上がって、終わる。翌朝には、何も残っていない。
応援は、そこで途切れます。この本は、その次をつくる本です。
中身
全4部11章。第一部「夢は、どこから生まれるのか」(夢を持つと同じ一日が変わる/失敗できる場所が人を育てる/才能は見つける人がいて形になる)。第二部「佐倉という土」(佐倉は学ぶ人を育ててきた/開花は勝つことではない/店、会社、学校が小さな舞台になる)。第三部「物語を、仕事へ変える」(物語は価値を見つける技術/発信で終わらせない/AIで人に向き合う時間を取り戻す)。第四部「一人の夢が、まちの風景になる」(大きな夢をみんなの出番へ変える/90日で最初の一輪を咲かせる)。
部の切れ目に間奏を三つ、各章の終わりに「開花ノート」を十二置きました。
見どころ
記事が公開された日を、完成日にしない。 取材して、記事にして、終わる。地域の企画がいちばん多く落ちる穴です。
学びではなく、最初の有償の仕事を渡す。 応援と仕事の違いは、対価があるかどうかです。
開花は、勝つことではない。 勝者を一人つくる仕組みは、九人を降ろします。
こんな方へ
地域企業、自治体、大学、人事の方。地域で若い人と関わる仕事をしていて、イベントの翌朝に何を残すかを考えている方。
186ページ/980円/ASIN: B0HDKQG4ZQ
▼ 使い方:十人ではなく、一人を九十日
なぜ一人なのか。 十人に同じ研修をするより、一人に九十日を使うほうが、地域には残るからです。1〜30日で動詞を見つける。31〜60日で最初の出番を作る。61〜90日で最初の有償の仕事を渡す。やらないこと——大人数のイベントから始めない、発信から始めない、無償のままにしない。
V. 投資と承継(4冊)

11. 新規事業の投資判断

撤退条件は、なぜ空欄になるのか
新規事業の会議で、いちばん出にくい言葉は「やめよう」です。
熱意がある。すでに使った金がある。よくできた資料がある。この三つが揃うと、証拠の不足が見えなくなります。
第11章に「撤退条件は、なぜ空欄になるのか」を置きました。書き忘れているのではなく、書けなくさせる力が働いている、という見方をしています。
中身
全5部12章。第Ⅰ部「企画は、証拠を買う」(予算・正本・やめ方を同じ紙に置く)。第Ⅱ部「一次情報から機会をつくる」(問いを増やし、当事者を数える/商品・サービス・IPへ分ける)。第Ⅲ部「投資判断と資源配分」(判断軸は走らせると入れ替わる/人・時間・資金を同じ地図で配る/繰越は翌期に選ぶ権利である)。第Ⅳ部「続ける・直す・やめる」(九十日で判定し資源を戻す/内製化を五段階で管理する)。第Ⅴ部「企画を組織の資産にする」(棄却と保留まで企画台帳へ残す/最初の三十日で企画を判定可能にする/撤退条件はなぜ空欄になるのか/この本の証拠と、その外側)。
見どころ
予算は、成功を約束するお金ではない。次の証拠を買うための上限である。 この一行が本書の中心です。
AIで問いを増やし、答えを決めない。 速く答えが出る道具は、問いを減らす方向にも使えてしまいます。
繰越は、翌期に選ぶ権利である。 使い切らないと減らされる予算制度が、何を壊しているか。
棄却と保留まで、企画台帳へ残す。 通らなかった企画が消える会社は、同じ企画を三年後にもう一度検討します。
こんな方へ
経営者、経営企画、新規事業責任者。来期も続けるかどうかを、熱意ではなく証拠で説明したい方。
133ページ/980円/ASIN: B0HDKYPDMC
▼ 使い方:三十日で、企画を判定できる状態にする
判定可能とは、続けるか止めるかを証拠で決められる状態です。1〜10日で証拠を「確かめた」と「まだ」の二つの箱に分ける。11〜20日で次に買う証拠を一つ決める。21〜30日でやめ方を、同じ紙に書く。 そのうえで九十日の判定へ渡します。企画台帳には棄却と保留も残す。繰越を、消化すべき残額と呼ばない。
12. M&Aの投資判断

三十六億円の案件に、足りない一文
資料は整っている。数字も揃っている。それでも一文だけ、どこにも書かれていない。
その会社を買うことで、何をできるようになりたいのか。
この本が答える一問
M&Aは、案件が持ち込まれた瞬間から取引の言葉になります。売上、利益、倍率、入札、独占交渉、デューデリジェンス、契約、クロージング。どれも必要です。
しかし、目的が曖昧なまま進むと、精緻な手続ほど、目的の不在を隠してしまいます。
本書はM&Aの手続を網羅する本ではありません。「買う」と言う前に、必要能力、代替手段、移転可能性、統合費用、競争・権利、人と顧客、撤退条件を、一つの判断へ戻す本です。Build・Buy・Partner・採用・No Dealを、同じ表に置きます。
見どころ
「成長のため」は戦略ではない。 何ができるようになりたいのかを、動詞で書く。
提携は、買収の予行演習ではない。 別の判断です。
名詞のシナジーを置かない。 「販路のシナジー」ではなく、誰が誰に何を売るのかまで書く。
AIに、候補の事実を作らせない。 調査の速さと、事実の確からしさは別です。
未確認を、低いリスクと読まない。 空欄は、安全の印ではありません。
動くデモと、引き継げる事業は違う。 移転可能性の章です。
書いていないこと
「東浜産業」と「青葉データ工房」は架空の複合ケースです。金額、財務数値、期間、交渉、DD結果も編集上の仮定です。取引実績、投資推奨、妥当な価格、標準的な案件期間を示すものではありません。個別取引の法務、税務、会計、企業価値評価、競争法、労務、個人情報、投資助言は提供しません。
こんな方へ
経営者、経営企画、投資責任者。案件が持ち込まれてから考え始めるのではなく、持ち込まれる前に自社の判断基準を持っておきたい方。
80ページ/980円/ASIN: B0HDKPJQ6C
▼ 使い方:「未確認」を、低いリスクと読まないために
未確認を三つに分けます。聞いていない/聞いたが答えが来ていない/答えは来たが確かめられていない。 データルームが厚くても、能力は見えません。AIは「見つける」を助け、「意味」を決めない。事業承継の交渉では、個人データが混ざります。そして撤退条件は、契約前に書く。 名詞のシナジーを置かない。
13. 企業能力の投資判断

在処が分かることと、資本に変えることは別
序章に、こう書きました。
地図は資産の在処を示す。だが、在処を知ることと、それを自社の資本へ変えることは別である。会社ごと買わずに、必要な能力だけを資本へ変える道がある。本書はその道を書く。
顧客接点。人材。データ。技術。業務手順。ブランド。地域との関係。どれも会社の価値をつくっているのに、財務諸表には載りにくい。本書は、これらを企業能力として捉え直します。
会社ごと買うのは、能力を得るための一つの手段にすぎません。手段が目的の顔をして先に来ると、価格の議論だけが精緻になっていきます。
中身
全七部三十章+付録十九本。346ページ。
第I部「なぜ、いまCPEなのか」(CVCが開いた扉と残された空白/日本にある三つの未接続資産/M&A、PE、CPEの役割と境界)。第II部「CPEを定義する」(定義と六つの成立条件/三つの分類軸と四つの典型構成/コーポレート・キャピタル・スタック/三層投資ケースと三つの台帳)。第III部「財務諸表に載らない価値を引き受ける」(リアル・バランスシート/社会的情緒資産とレガシー・コベナント/企業能力を契約可能な資本に変える/CPE Operating SystemとAI-PMI)。第IV部「投資を設計する」(スポンサー適格性/案件発掘/デューデリジェンス——価値を壊す経路まで調べる/価値評価と資本構成/器、ガバナンス、利益相反)。第V部「最初の100日から、複利の経営へ」(Day 1を演出しない/Day 1から100/トップラインをつくる七つの能力/企業を消さないBuy-and-build/経営者、承継、人材の複利/Exit、長期保有、次の所有者)。第VI部「参照実践」。第VII部「CPEを市場にする」(地域CPE/メディア・IP CPE/最初の12か月/市場インフラ/CPEの十原則)。
見どころ
社会的情緒資産とレガシー・コベナント。 創業家や地域が持つ、値段のつかない価値をどう契約に載せるか。
何が失敗するか——公表資料から失敗メカニズムを学ぶ。 第25章です。成功事例ではなく、公表された失敗から書きました。
付録A〜Sが実務パートです。 書式まで用意しました。
『千葉コンバレー構想』『千葉コンバレー構想 II』の続巻にあたります。前二巻を読んでいなくても読めますが、前巻で立てた問いのどこを深掘りしているかは、各章で示しました。
しないこと
投資勧誘や、個別の法務・税務・会計助言を目的とするものではありません。公開一次資料、仮想例、完全な合成例を区別しながら書いています。
こんな方へ
経営者、新規事業責任者、事業会社の投資・M&A担当者。承継や成長投資を考えている方。
346ページ/980円/ASIN: B0HDSKDDPX
▼ 使い方:最初に読む三点だけで、一案件を動かす
通読しなくて構いません。冒頭の「最初に読む三点」だけで一案件を動かせます。①定義をそろえる。②一つの意思決定へ絞る。③90日を設計する。初回の出口は、全部の欄を埋めることではありません。 一案件について、90日後に四択を決め直せる証拠と責任が置かれた状態です。付録Oの完全記入例を先に見ると、書式の意味が分かります。
14. コーポレート・バイアウト・ファンド

「二人組合モデル」は企業買収と事業承継へ広がるか
二人で組んで一件を買う。小さく始まったこの形が、企業買収と事業承継の規模まで広げられるのか。広げられるとしたら、何が要るのか。
第1章の題が、そのまま本書の中心の問いです。
中身
全七部三十章。280ページ。冒頭に「大人絵本 第一景〜第四景」を置いています。
第I部は二人組合モデルという問い。第II部が器と法的境界(GP・スポンサー・LP・運用者・販売者・投資先/LPS、匿名組合、株式会社型SPV、共同投資/第二種、投資運用業、投資助言・代理、63条特例/募集・私募、広告、セミナー、書籍、関心登録/会計・税務、競争法、外為法、業法、個人情報、商標)。第III部がLPAとファンド経済(器・ガバナンス・経済設計/Commitment、Capital Call、費用、Offset/Carry、Waterfall、Clawback、評価/Co-investment、Side Letter、MFN、LPAC/Key Person、Removal、停止、後継運用者)。第IV部がスポンサー能力と利益相反。第V部が案件投資。第VI部が価値向上と承継。第VII部が証拠・取材・事例更新。
巻末に実務付録、用語集、出典・参考文献、版管理と訂正方針を置いています。
見どころ
器と法律を、第II部でまとめて置いた。 法的境界を後回しにすると、あとで器を作り直すことになります。
スポンサーが第三者資本を受託する資格。 自己資金でやるのと、他人の資金を預かるのは、別の話です。
利益相反を、章として立てた。 案件配分と関連当事者取引の統制を、第16章に置きました。
価格は、StandaloneとNet Synergyを分ける。 混ぜると、自社の努力の分まで売り手に払うことになります。
Day 1を演出しない。 クロージング前60日から書いています。
重大な未達を、断罪せずに統制へ変える。 第29章です。
しないこと
特定案件の推奨、投資勧誘、価格算定、法務・税務・会計の助言を行いません。数値はすべて計算練習用で、実際の組成・募集・助言には専門家の確認が要ります。
こんな方へ
地域企業の経営者、金融機関、投資家、事業会社の投資責任者。承継を、株の移動ではなく成長能力の再設計として考えたい方。
280ページ/980円/ASIN: B0H9X2FKKZ
▼ 使い方:器を作る前に、七つに答える
器を作る前に、七つ答えてください。①投資と事業が衝突したとき、どちらを取るか。②自社は、過去に何を他社へ移したことがあるか。③誰が、いくらまで、単独で決められるか。④最大損失は、いくらまで許容できるか。⑤三年間、人を出せるか。⑥出口を、誰が決めるか。⑦やらないと決める条件は何か。 七つが埋まってから、第II部の器の話へ進みます。
VI. つくる人と組む(1冊)

15. クリエイター協業の経営判断

「返ってきたから、続いた」
続いている関係には、たいてい返却があります。原稿だけでなく、反応も、訂正も、次の依頼も返ってくる。
返らない関係は、一回で終わります。悪気があって終わるのではありません。返す仕組みがないだけです。
受け取ったのは、制作物だけではありません。誰かの取材先、誰かの顔、誰かの時間も一緒に受け取っています。
中身
第Ⅰ部「価値はどこへ移るか」(AIが返す「ふつうの答え」を越える/来歴と許諾を、経営の言葉にする)。第Ⅱ部「つくる側」(媒体の値段は確かめた跡に宿る/発信する個人の、借り物ではない資産/作り手の来歴を契約の外へこぼさない)。第Ⅲ部「頼む側」(企業が発信を持つ理由/発注ではなく、座組をつくる/人の影響力を借りるときの責任)。
発信する個人の側にも読めるように、第Ⅱ部を独立させています。
見どころ
六つの責任と、四本の記録。 権利・報酬・来歴を、契約の前に決めるための枠組みです。
訂正と返却——間違えたあとの設計。 続く関係と続かない関係を分けるのは、ここです。
フォロワーは資産ではない。 借りている場所の話をしています。
学習される側に立つ。 生成AIの学習を、頼む側ではなく作る側の視点から見る節です。
発注書に、何を書くか。 実務としては、ここがいちばん短くて効きます。
書いていないこと
この本は、私が発注側で犯した失敗と、過去記事の検証から書いています。
旧共同名義の未刊原稿に由来する枠組みは、書面確認が得られるまで刊行範囲から外しました。言い換えて再利用することもしていません。出典のない場面例は思考実験であり、実在案件、実績、複合事例ではありません。
こんな方へ
経営者、広報・マーケティング・制作の責任者。外部のクリエイターと継続的に組んでいる会社の方。発信する個人の方。
214ページ/980円/ASIN: B0HDKS5BYP
▼ 使い方:発注書に、五つ足すだけで変わる
発注書に五つ足します。①使える範囲。②二次利用のときに、誰に聞くか。③AI利用の範囲。 ④訂正の窓口と、その生存期間。⑤クレジットの表記。発注の前に社内で決めることが二つ——責任者を、六つの責任ごとに置くことと、制作費を費用にするか資産にするかを決めることです。出演者・取材先へ渡すものも用意しました。
VII. 地域(3冊)

16. 地域にAIを。

AIをインストールする前に、優しさを経営へインストールする
順番の本です。何を入れるかより、入れる前に何を決めておくか。
371ページ。冒頭に「大人絵本 第一景〜第十四景」を置いています。
中身
第I部「地域AI経営OS」は全10章。地域をAI実装の主役にする/地域の声を一次情報として聞く/地域マーケティングを実装技術にする/地域企業へ能力を残す/自治体を説明できるAIへ/学びとケアへ人の時間を戻す/地域メディアを知識基盤にする/地域資源・IP・商品を産業へ/マチュパコンバレーを実装地域にする/90日で地域産業の種をつくる。付録に会議・実証・取材テンプレート。
第II部「地域AI実装フィールドガイド」も全12章。ツール選びから始めてはいけない、から始まり、地域企業の営業・採用・広報、自治体業務と住民サービス、教育・子育て、医療・介護・福祉、観光・農業・商店街、地域メディア、30日で始める地域AI実証、個人情報・著作権・誤情報、地域AI人材と地域AIラボ、全国の地域知をつなぐローカルAIネットワークまで。
第III部は地域課題から産業創造へ。
見どころ
契約したのに、誰も使わない。 地域のAI導入で、いちばん多い失敗です。
同じ会社の中で、言葉がつながっていない。 導入の前に起きている問題を扱った節。
30日と90日、二つの区切りを置きました。 30日は試すため、90日は判定するためです。
個人情報・著作権・誤情報を、章として立てた。 付録に、AI政策・地域実装/AIガバナンス・行政/個人情報・著作権・教育/医療・介護の参考資料をまとめています。
置かないという判断を含めて決める。 ここも、他の本と同じ形です。
こんな方へ
地域企業、自治体、学校、福祉、商店、農業、観光、地域メディア、大学、金融機関の方。
371ページ/980円/ASIN: B0H9XGHMS9
▼ 使い方:自分の業種の章から開く
第II部は業種から引けます。自治体、教育、医療・介護、観光・農業・商店街、地域メディア。三十日の実証は、三つの「一」で。 一つの業務、一つのチーム、一つの判定日。個人情報・著作権・誤情報は、始める前に読む。経営として決めるなら第I部から。そして——「置かない」という結論も、成果です。
17. 千葉コンバレー構想

千葉の朝、まだ名前のない仕事
先に書いておきます。本書は千葉県、県内自治体、大学、病院、高専、企業、商工団体等の公式構想ではありません。 私が公開されている情報を読み、千葉で新しい仕事や学びを育てる方法を考えた、民間発の構想です。機関名が出ることは、参加、公認、後援、推薦、協力を意味しません。
中身
全4部14章。第1部「信用から始める」(千葉を東京の隣だけで語らない/公式情報を読むという出発点)。第2部「千葉の産業地図を読み直す」(産業地図を描き直す/柏の葉を東葛リサーチバレーとして読む/医療とヘルスケアを慎重に産業化する/工学、ものづくり、GXをつなぐ)。第3部「生活と技術を実装に変える」(AI・データ・デジタル人材/食、農水産、観光/多文化共生、教育、福祉/学生、地域企業、商工会議所が混ざる場)。第4部「物語を仕事にする」(実装ロードマップ/仲間集めとしての本/会社にも地域にも物語がある/小さく始める実装脚本)。
部の切れ目に「小さな余白」を四つ。付録がA〜Fの六本(一次情報から読む事例一覧/一次情報を読むためのリフレクションガイド/読者ノート 小さく始める10の問い/事例をつくるための15の問い/自分と相手の良いところを見出すための小さな設計図/ケース別 対話と記入のノート)。
見どころ
信用から始める。 小さな余白1の題は「信用は、相手の席を残すこと」です。
公式情報を読むという出発点。 取材の前に、公開されているものを全部読む。地味ですが、ここを飛ばすと相手の時間を無駄にします。
会社にも地域にも物語がある。 第13章です。
こんな方へ
千葉の企業、自治体、大学、高専、金融機関の方。千葉にある仕事と知恵を、次の産業へつなげたい方。
222ページ/980円/ASIN: B0H6TCWLLX
▼ 使い方:付録の問いから先に開く
本文より先に、付録Cの「小さく始める10の問い」を開いてください。次に付録Dの「事例をつくるための15の問い」。自分の地域でやりたい方は、地名を入れ替えて読めます。 本文の「小さな余白」四つは飛ばさないでください。形になる前の会話が、いちばん再現しにくいところだからです。
18. 千葉コンバレー構想 II

外から読む立場から、内側に入る立場へ
前巻は、公開情報を外から読んで書きました。この巻は、内側に入ってから書いています。
こちらも先に書いておきます。本書は自治体公認の地域モデルではありません。 私の一次記録と公開情報にもとづく、民間発の構想です。
中身
全七部三十六章+実装シート八枚。
第Ⅰ部は立場の変化(私が地域の内側に入るまで/この本が引き継いでいるもの/六つの責任)。第Ⅱ部「手の記憶」は現場の判断と止め方(フィジカルAIをどこまでの話にするか/不可逆性——訂正できない領域の設計/停止条件を、始める前に書く/誰が止められるか/止めた記録が、次の稼働率をつくる/暗黙知を仕様に翻訳する/棄却案を残す/熟練者を「教える人」にしてしまわない設計)。第Ⅲ部「地域の記憶」は三つの網と書く設計(消えているのは店ではなく記憶である/来歴が濃く、記録が薄い/配る網・集める網・確かめる網/狭さは、弱みではなく検証可能性である/書かれる人が隣人である、という設計/悪い知らせを、地域でどう書くか/よそ者と地元——誰が地域を書いてよいか)。第Ⅳ部「記録」は四来歴(ヒヤリハットは応答返却である/現場で採れたデータは誰のものか/周年史・学校・商店街/災害の記録)。第Ⅴ部「引き継ぐ」(自動化のROICは記録の質で決まる/網の値段——複製できない資産の経営/小さく、長く——地域メディアの財務の型/買うか、作るか、組むか)。第Ⅵ部は千葉国際映画祭構想。第Ⅶ部「これから」(三十日で始める/なぜ、みんなやらないのか/この本の限界/取材枠)。
実装シートA〜H(停止条件カード/判断の棚卸し表/四来歴記録シート/自律機械・生成AI記録欄/地域取材の同意カード/網の記録シート/悪い知らせの判断シート/地域アーカイブ企画シート)。
見どころ
停止条件を、始める前に書く。 第6章です。
棄却案を残す——なぜ、その手順ではないのか。 採用した案だけ残すと、次の人が同じ検討をやり直します。
狭さは、弱みではなく検証可能性である。 地域メディアの強みを、規模ではないところに置き直した章。
網の値段。 複製できない資産を、どう経営に載せるか。
限界を、章にしました。 第35章「この本の限界」です。
第29章補「私が、自分の会社を渡したときのこと」。 承継を、自分の側から書いた箇所です。
こんな方へ
千葉の企業、自治体、大学、金融機関の方。構想を、誰が・いつ・どの仕事から実装するかまで落としたい方。
181ページ/1,250円/ペーパーバックあり/ASIN: B0HC65FH45
▼ 使い方:半年後に読み返せる記録を、いまの案件から作る
記録の四層を分けたうえで、案件ごとに五つ残します。①停止条件(始める前に書く)。 ②棄却案(採らなかった手順と、その理由)。③止めた記録。④まだ聞いていない人。⑤次に見直す日。地域で書くときは二つ——書かれる人が、隣人である。 そして、近い問いを持つことは、同じであることではない。巻末の実装シート八枚がそのまま使えます。
VIII. 会社を媒体に変える(3冊)

19. 媒介設計 入門

「つないだ」で終わらせない
地域にも、会社にも、「つなぐ」という言葉があふれています。
つないだあとに何が変わったのかを確かめる仕組みは、あまりありません。この本は、その空白を埋めるために書きました。
32冊の中で、いちばん理論寄りの一冊です。他の本の土台になっている考え方が、ここに置いてあります。
中身
全三部16章+付録A〜D。冒頭に「大人絵本 第一景〜第三景」と「共に考え、試論を育てる」。
第I部「媒体を実践として捉え直す」(メディアは容器ではない/メディア・プラクティスの系譜と実践例/境界オブジェクトからバウンダリーメディアへ/「つなぐ」ことの政治——境界は誰が決めるのか/ビジネスアーカイブは何を記憶するのか/媒介設計とは何か——つなぐ仕事を検証可能・返却可能にする)。
第II部「事例を同じ物差しで読み直す」(科学・政策・市民の境界/製品開発・共創・市場の境界/参加型・コミュニティ・災害アーカイブ/企業アーカイブの実践比較/事例で検証する媒介設計モデル)。
第III部「媒介設計を実装し、記憶へ変える」(媒介設計の十一工程/ビジネスアーカイブを実装する/評価、倫理、失敗/AI時代の媒介設計——AIを再媒介者として統治する/自分・社内・社会で使う三層ワーク)。
付録A 媒介設計キャンバス/付録B 事例分析コードブック/付録C 実践来歴の最小項目/付録D 主要事例一覧。
見どころ
「作った」から「何が変わったか」へ。 成果物ではなく、変化を確かめる。
一致しなくても協働できる。 境界オブジェクトの考え方です。全員の理解が同じになる必要はありません。
境界は、発見されるだけでなく作られる。 誰が境界を引いたのかを問う章。
アーカイブは権力をもつ。 何を残すかの決定は、中立ではありません。
こんな方へ
経営者、事業開発、編集者、地域の責任者、研究者。意見の違う人たちが同じ問いを持てる場を設計したい方。
200ページ/980円/ASIN: B0H9X2P84Z
▼ 使い方:一つの媒体を選んで、たどってみる
自社の資料を一つ選んで、四つをたどります。①誰の素材か。②どの版に変わったか。③誰が使ったか。④どの異議が、次の版へ返ったか。 たどれないなら、そこが最初の改善対象です。 「作った」と「判断が変わった」は別のことです。付録Aの媒介設計キャンバスと、付録Cの実践来歴の最小項目から始めてください。
20. 光が当たっていないものに、光を

外からは見えにくい工夫と判断
日々の仕事の中には、外からは見えにくい工夫や判断があります。
顧客に誠実で、現場に工夫があり、長く続いてきた判断がある。それでも、採用、承継、AI活用、地域での共創の場面では、その仕事の意味が受け取れる言葉になっていないことがあります。
この本でいう「光を当てる」は、相手の価値をこちらで決めることではありません。すでにある価値を尊重し、損なわないように聞き、言葉や場を整えることです。
中身
メディアインキュベート十年(2014-2026)の記録です。
プロローグ「2014年夏の、一枚のメモ」/第0章「六つの動詞」。第1部 前史 1988-2015(記者になりたかった/営業が、わからなかった/間にいる理由)。第2部 創業 2016-2019(2016年、メディアインキュベートをつくる/2017年の声/2018年、書き始める/後悔と反省——失敗の記録)。第3部 模索 2020-2022(メディアは、事業会社になる/場をつくる——未来プロジェクトと、こどもの未来)。第4部 接続 2023-2026(CHALLENGER/メディアと組む/自社メディアを持つ、育てる/千葉コンバレー・千葉国際映画祭/岐路と選び直し/本という媒体/媒介という思想)。
第17章「私たちの仕事の型——頼まれたら、こう進める」が、この版にだけ入っています。 付録も八本(30の学び/相談前の10の問い/自社プロジェクト総目録/あなたの十年年表/最初の90日の実装計画/経営者の五つの判断メモ ほか)。
幕間に「10年前の自分からの取材」というセルフインタビュー。巻末は十年年表と、読後の一枚「自社の光を当てるシート」。
こんな方へ
経営者、広報・事業開発・地域の責任者。まだ価値が見つかっていない人・技術・地域を、どう事業へつなぐかを考えている方。読んだあと、自社で手を動かしたい方。
186ページ/980円/ASIN: B0H7SPFZZJ
▼ 使い方:最初の90日で、自社を媒体に変える
1〜30日で棚を開ける。付録0の「自社の価値を整えるシート」を一枚書き、付録3の「相談前の十の問い」に答え、社内の一人に見せる。31〜60日で一つ、形にする。61〜90日でずれを拾って、返す。並行して付録5の「あなたの十年年表」。第17章「私たちの仕事の型」も、そのまま実務に使えます。
21. 会社を、媒体に変える

2014年夏の、一枚のメモから
会社をつくったのは二〇一六年です。その二年前に書いた一枚のメモが、いまも同じことを言っていました。
上の『光が当たっていないものに、光を』と同じ十年を、本文を絞って書いた版です。第17章と付録八本は入っていません。
その十年を、成功譚として語らないようにしました。 つくる、使う、ずれる、交渉する、残す、返す。この六つの動詞で書いています。
第7章の題は「後悔と反省——失敗の記録」です。終章は「10年目の答え/そして、これから——次の10年」。
こんな方へ
経営者、新規事業・広報責任者。会社の活動が、次の顧客・仲間・事業を生む媒体になっているかを点検したい方。十年の物語だけを読みたい方。
129ページ/980円/ASIN: B0HDKXPFB2
▼ 使い方:自社の光を当てるシートを、一枚だけ書く
巻末の一枚だけ書いてみてください。欄は五つです。①顧客に感謝されていること。②現場で受け継がれている判断。③採用候補者に伝えきれていない仕事の意味。④後継者に渡したい迷いと基準。⑤家族や仲間に言えなかった感謝。書いたあと、六つの動詞——つくる・使う・ずれる・交渉する・残す・返す——で点検します。
IX. 子どもと、これからの技術(7冊)

ここから七冊は、子どもと一緒に読める形にしています。ただし、内容は薄くしていません。むしろ、大人が説明できないところが、子どもの質問ではっきりします。
22. AIがからだをもつ日

一個の箱が動き出す
プロローグの題は「一個の箱が動き出す」です。エピローグの題は「空になった箱に、三枚の記録を戻す」。
本書は、この一個の箱を最後まで追う本です。
見る・決める・動く・止まる・戻る。フィジカルAIを、この五つの動詞で扱います。
中身
第I部「動くAIを見るための五つの問い」(フィジカルAIは、ロボットの形の話ではない/ロボットは、何を見ているのか/誰が「正しい動き」を決めるのか/動いたあとでは、戻せないことがある/止められる子ども、止められる大人)。
第II部「現場で問いを試す」(仕事は消えるのか、組み替わるのか/もう一つの身体/倉庫と空港で仕事が組み替わる/畑では予定通りにいかない/人に寄り添う機械は、人をどう動かすか)。
第III部「子どもと地域が決める」(ロボットといっしょに学ぶ/子どもが未来を決める五つの質問)。
見どころ
止められる子ども、止められる大人。 第5章です。止めるのは技術ではなく、権限と場の話だと書いています。
畑では予定通りにいかない。 工場の話だけで終わらせないために、農業の章を入れました。
もう一つの身体。 機械が体を持つことと、人が体を持っていることを並べて考える章。
子どもが未来を決める五つの質問。 大人が答えられるかどうかを試す質問集になっています。
こんな方へ
10歳以上の子どもと、その隣で一緒に考える保護者、先生、地域や企業の実践者。
難しい判断を子どもだけへ負わせず、大人が説明し、子どもが質問し、断り、考え直せる。そういう形にしたいと思って書きました。
229ページ/1,200円/ASIN: B0HFD32QBW
▼ 使い方:親子の五問シートを、夕食のあとに
目の前の一台について、五つ聞きます。見る・決める・動く・止まる・戻る。大人が答えられないところが、本題です。 学校・地域で試す前は付録2の確認票、取材・撮影・公開は付録3の確認票、90日追うなら付録4のフィールドノート。会社で使う場合は、導入検討の前に読むと効きます。
23. こどもの未来 第1巻 道具と問いの未来

机の脚の前で、ロボットが止まった
教室に来たロボットが、机の脚の前で止まる。発表が得意ではない子が、そのロボットに「まがりくん」と名前をつけます。
山場は「まがりくんが戻ってきた日」。止まることが失敗ではなく、誰かが待てる合図に変わっていきます。
第2章は「検索窓の向こうにあった教室」。答えはすぐ出ます。けれど、その子が本当に知りたかったことは、検索窓に入る前の言葉のほうにありました。山場は「検索を閉じた夜」です。
各章は、七つの層でできています
物語があり、大人の返事があり、山場があり、実在の事例があり、章末ワークがあり、親子で話す問いがあり、最後に大人のための根拠メモがあります。
子どもが読む部分と、大人が読む部分を、同じ本の中に分けて置いた構成です。
さらに、深掘り、調査、続きの物語、読者会議のページを入れました。第1章には「まがりくんの二回目の授業」「家で続いた小さな実験」「未来の道具メモを集める」「まがりくん改善会議」が入っています。
巻末に、未来の道具に名前をつける遊びと、好きの検索ビンゴ。
正解を渡すための本ではありません
大人が読むときは、子どもを変えるためではなく、大人の聞き方を少しやわらかくするために読んでください。途中で結論を出さなくて大丈夫です。「自分ならどう聞くだろう」と思えたら、その時点でこの本は役割を果たし始めています。
179ページ/500円/ペーパーバックあり/ASIN: B0GZSN9GP9
▼ 使い方:親子で話す問いを、答え合わせにしない
大人が先に答えないこと。「なんで?」を一回だけ返すこと。「分からない」を成立させること。 大人が答えられない問いがあります。それでいいように作りました。章末ワークは宿題にしない。巻末に「大人のための根拠メモ」があるので、大人はそこから読んでも構いません。
24. こどもの未来 第2巻 言葉と仕事の未来

絵本は机の上で待っていた
第3章「待っていた絵本」。山場は「空が絵本を返した日」です。
読み聞かせをする側は、たいてい先に進めたくなります。次のページ。次の言葉。次の感想。けれど、子どもがその一ページで止まっているとき、止まっている時間のほうが仕事をしていることがあります。
おわりの題は「待つことは、未来をあきらめないこと」。大人ができるいちばん難しい関わり方は、待つことだと思っています。
第4章「地域企業を取材した日」。山場は「社員が自分の仕事を読み直す」です。
職業体験と取材は、似ているようで違います。体験は用意されたものをやってみること。取材は、聞きたいことを自分で決めて、相手の時間をもらうことです。後者を一度でも経験すると、仕事は「なるもの」ではなく「聞けるもの」になります。
変わるのは子どもだけではありません。子どもの質問は、会社の説明が社内の言葉のままになっていないかを、一度あぶり出します。
地域企業の方は、第4章だけでも
子ども向けの話ではなく、自社の説明を点検する話として読めます。
巻末に、気持ちのしおりと、子ども記者ごっこ。
174ページ/500円/ASIN: B0H469KPCX
▼ 使い方:子ども記者の受け入れを、会社側から設計する
事前に、答えられない質問を先に用意しておく。 当日は見学にしない。現場の人に会わせる。事後は——公開した日を、完成日にしない。 子どもの質問は、会社の説明が社内の言葉のままになっていないかを一度あぶり出します。受け入れる側の設計として読めます。
25. こどもの未来 第3巻 町へ戻る未来

国旗のシールがはみ出したノート
第5章「万博帰りのノート」。山場は「黒板に残った二つの欄」です。
大きな場所へ連れて行くと、その日は確かに盛り上がります。問題はその翌週です。見たものを、自分の町へどう戻すか。ここが用意されていないと、体験は思い出のままで止まります。
第6章「白いポスター」。山場は「駅前の掲示板」。
善意で始めたことが、うまくいかない場面を、このシリーズでは必ず一度は通します。大人が正しくやっているつもりで、子どもの出番を先に決めてしまう。誰かを悪者にはしていません。両側に事情を置いています。
参加は、席の数の話ではない
参加してもらう、という言葉には、すでに主催者と参加者の分け方が入っています。
子どもに用意すべきなのは席ではなく、役割だと思っています。 役割があれば、来た理由と、来なかったときに困る人がはっきりします。
イベントを企画する立場の方には、第6章が効くと思います。
巻末に、未来ノート三色ペンと、白いポスターの下書き。
192ページ/500円/ASIN: B0H46D39M2
▼ 使い方:イベントの翌週に、何を用意しておくか
企画の段階で三つ決めます。①翌週にやることを、当日より先に決める。 ②席ではなく、役割を用意する。③枠に入らない子の場所を、先に作る。当日は断れるようにしておく。翌週、掲示板を確かめる。参加は、席の数の話ではありません。
26. こどもの未来 第4巻 AIとやさしい技術の未来

きれいすぎる答え
第7章「AIに聞く前に、町を歩いた」。山場は「赤いペンの一か所」です。
AIに聞けば、それらしい答えはすぐ出ます。ただ、その答えは、町を歩いた人の観察には勝てないことがあります。
順番の話をしています。AIを使うな、ではありません。聞く前に一度歩いておくと、返ってきた答えのどこがおかしいかが分かる。深掘りの題は「AIは近道を教える。でも、足あとまでは歩いてくれない」。
第8章「介護ロボットのやさしい失敗」。山場は「止まった場所に集まった人」です。
善意で入れたものが、現場の誰かの負担を増やす。悪意はどこにもないのに、うまくいかない。この巻でいちばん書きたかったのは、そこでした。
やさしい技術とは何か
本書の答えは、こうです。
便利な技術ではなく、止められる技術ではないか。
止められるかどうかは、機械の性能ではなく、止めた人が責められない場をつくれているかで決まります。これは子どもの話であると同時に、会社の話でもあります。
絵本ではありません
第4巻は、子どもと一緒に読めますが、語り口は大人向けです。介護、福祉、製造の現場にいる方が読むと、自分の職場の話として読めると思います。
巻末に、AI町歩きと、やさしい技術カード。
198ページ/500円/ASIN: B0H46KW45P
▼ 使い方:介護と福祉の現場で、導入前に読む
導入前に三つ聞きます。①止めたい人は、止められるか。②止めた人は、責められないか。 ③増えた負担は、誰へ寄るか。導入後は、止めた回数を数える。止めた回数がゼロの現場は、うまくいっているのではなく、止められないだけかもしれません。
27. こどもの未来 第5巻 挑戦を続ける未来

帰り道の沈黙
第9章「負けた日の作戦ノート」。山場は「失敗を書いたページ」です。
勝った日のことは、放っておいても誰かが話題にします。問題は、負けた日に何が残るか。
ノートが残っていれば、次に同じ場面が来たときに読み返せます。残っていなければ、印象だけが残ります。これは新規事業の撤退の話と、まったく同じ構造です。
第10章「2050年の自由帳」。山場は「感想が企画に変わった瞬間」。
自由帳は、誰かに提出するものではありません。評価もされません。それでも書く。その時間が、その人の未来の設計図になっていることがあります。
返事を書くのは、大人の側
副題を「社会の返事の書き方」にしたのは、挑戦する側ではなく、受け取る側の話を書きたかったからです。
子どもが何かをやってみたとき、社会はたいてい返事をしません。良くも悪くも、無反応です。無反応は、否定より効きます。
返事を書くのは、大人の側の仕事だと思っています。
シリーズの終わりです
『こどもの未来』は、第1巻から第5巻まで、五部十話でひとつの流れになっています。
第1巻が道具と問い、第2巻が言葉と仕事、第3巻が町、第4巻がAIとやさしい技術、第5巻が挑戦です。どの巻からでも読めますが、通して読むと、子どもの声が家庭から学校へ、学校から地域へ、地域から会社へ、そして社会へ届いていく形になっています。
巻末に、作戦ノートと、2050年の封筒。
166ページ/500円/ASIN: B0H46DWG72
▼ 使い方:挑戦へ、社会がどう返事を書くか
三つだけです。①結果ではなく、やったことに返す。②一つだけ、具体的に。 ③遅れて返してもいい。学校・部活動でも、会社でも同じです。無反応は、否定より効きます。 返事を書くのは、大人の側の仕事です。
28. こどもの未来 漫画版 第1巻

まがりくんに名前がついた日
小さなロボットが、教室の机の脚の前で止まった。
曲がるのが少し苦手なそのロボットに、子どもたちは「まがりくん」という名前をつけます。名前をつけた瞬間、止まることは失敗ではなく、誰かが待てる合図に変わっていきます。
『こどもの未来 第1巻』の第1章から生まれた漫画版です。短いので、その場で読み切れます。
こんな方へ
学校の先生、企業の広報・人事、自治体の方、そして保護者。子どもと一緒に読める形で、AIやロボットの話を始めたい方。
500円/ASIN: B0H73ZDLLF
▼ 使い方:読み聞かせと、朝の会と、研修の冒頭
三つの場面で使えます。①家庭で読み聞かせ。②学校の朝の会。③会社の研修の冒頭。 短いので、その場で読み切れます。原作の第1巻へ進む場合は、物語のあとに大人の返事・実在事例・章末ワークが続きます。
X. 物語と漫画(4冊)

29. 悲しいすれ違いをなくすための挑戦

斜めの椅子、工場の軍手、掲示板の画鋲
仕事、家族、生活と人生の中で、言えなかった一言はありませんか。
メディアインキュベートブックス第一弾として編んだ、十の創作短編集です。
プロローグの題は「まだ言葉になる前のもの」。エピローグは「赤いペンを置く」。
中身
第1部 仕事の物語(斜めの椅子/工場の軍手/消した一文/AI要約の赤字/本棚の空白)。第2部 家族の物語(朝の食卓に残った一言/介護ノートの花丸)。第3部 生活と人生の物語(薬局の番号札/八百屋の値札/掲示板の画鋲)。
十の話は、一つの教訓の言い換えではありません。第1話は会議で言えなかった声、第2話は手の記憶、第3話は書かない責任、第4話はAIの要約から消える声——それぞれ別のことを書いています。
小さなものの中に、時間が残る
会議室に残った斜めの椅子。町工場の引き出しにしまわれた軍手。公開前に消された一文。朝の食卓。介護ノート。薬局の番号札。八百屋の値札。掲示板の画鋲。
どれも小さなものです。けれど、小さなものの中に、人が大切にしてきた時間が残ることがあります。
各話のあとに、問いかけのページがあります
十話すべての末に「問いかけのページ」を置きました。自分の言葉を少しだけ書いておける欄です。
部の切れ目には「もう少しだけ考えるページ」、幕間には次の部への橋。巻末は「今日できる十の小さな一歩」。読むだけで終わらせないためです。
冒頭にも手を入れました。「この本の読み方 むずかしく考えなくて大丈夫です」「読む前に、そっと置いておきたいこと」「十の物語の入り口」「登場人物と場所の見取り図」「もし、こんな場面に覚えがあれば」。小説を読み慣れていない方でも、どこからでも入れるようにしています。
責めるための本ではありません
誰かを責めるための本ではありません。自分を責めるための本でもありません。
収録した十の物語は創作です。特定の実在人物、企業、医療機関、介護施設、店舗、地域、取材先、支援先を直接描写するものではありません。
321ページ/980円/ペーパーバックあり/ASIN: B0H41C911S
▼ 使い方:問いかけのページを、飛ばさずに読む
一話ずつ、間を空けて読んでください。部の切れ目に幕間を二つ置いています。巻末は「今日できる十の小さな一歩」。会社で使う場合は、一話だけをその日の議題に合わせて配ります。 責めるための本ではありません。漫画版もあります。
30. 悲しいすれ違いをなくすための挑戦 漫画版 第1巻

十の短い物語
会議室に残った椅子。冷蔵庫のメモ。履歴書の空白。鍵束の重さ。薬袋の小さな丸。ランドセルの中の名刺。AIが要約しなかった沈黙。商店街の掲示板。退職日の花束。最後に残った余白。
十編の連作漫画です。どの話にも、大きな悪者はいません。 あるのは、少しずれて届いた言葉と、もう一度聞き直すための小さなきっかけだけです。
なぜ漫画にしたのか
同じ話を文章で書くと、読む人はまず「正しいかどうか」を考えます。
絵にすると、先に場面が入ってきます。誰が黙っていたか。どこを見ていたか。誰が席を立ったか。
説明しても伝わらなかったことが、漫画だと一コマで伝わることがある。研修や社内共有で使いやすいのも、そこだと思っています。事業承継や採用のように、社内で正面から扱いにくい話題を、責める形にせずに置ける。
こんな方へ
経営者、人事、広報、研修責任者。文章の資料だと最後まで読まれない、という悩みを持っている方。
500円/ASIN: B0H1GPFH84
▼ 使い方:研修の冒頭に一話
一話だけ、その日の議題に合わせて配ります。読んだあと、聞くのは一つだけ。 「この中で、自分の職場に近いのはどれですか」。やらないこと——全話まとめて配らない、感想文にしない、犯人探しにしない。一対一の面談でも使えます。
31. 決断前夜
偉大なリーダーは、何を決めるかではなく、何を次の人へ残すのか
決めたあとの話は、たくさん語られます。決める前の夜の話は、あまり残りません。
『決断前夜』は、そこを漫画で読む雑誌です。経営者と首長が読む漫画誌 ISSUE 01。
結果を誇る英雄譚ではありません。決める前の迷いと、反対を受け止め、負担を引き受け、次の人が始められる余白を残す姿を描いています。
収録
11編の漫画と、首長の引き継ぎを深く描く特集。各編に「その回で下される中心の決断」を置きました。
市長室、8時17分。——限られた予算で、見えない備えを優先する
一つの仕事から始める——全社導入より、一工程の改善から始める
会社が残すべきもの——会社の形より、能力を人へ承継する
五つ目の教科書——事業の経験を、若者が使える学問へ変える
守るもの、変えるもの——老舗の誇りと経営の仕組みを両立する
引き継ぎノート——前例でなく、判断を点検する物差しを渡す
町の持ち分——地域の接点と資本責任を両立する
見えない未来を、見える仕事に——科学と地域と次世代を一つの実装へ結ぶ
ゴールのあと、みんなで始める——競技後の才能を共同体へ翻訳する
文化祭前夜を、もう一度。——AI時代に、所属と挑戦の場をつくり直す
終電の向こう側——選ばなかった人生も、次の判断材料にする
最後の一編を入れたのは、決断の本が「選んだ側」の話ばかりになるからです。選ばなかった余白を肯定する回を、一本置きました。
特集「町を、市民へ返す。」
首長の引き継ぎを深く描く特集です。「最後の一行は、書かない。」——町の答えを、首長一人で固定しない。
政策の正解を継承するのではなく、市民が違う時代に違う答えを選べる条件を残す。本誌でいちばん厚く紙幅を取った部分です。
反対の声を、載せています
各編には、反証になる声を置きました。
「美しい理念だけでは現場は動かない」。「引き継ぎは責任回避にならないか」。「AIで速くなっても、人のつながりは失われないか」。
そのうえで、各編は反対理由、停止条件、見直し日、次の当事者の自由を残します。決断を美談にしないための仕掛けです。
読後にしてほしいこと
自分の意思決定に、次の七つを記録してみてください。
目的。反対理由。隠れた負担。停止条件。見直し日。まだ聞けていない人。次の人の自由。
124ページ/1,200円/ASIN: B0HFN1YC3C
▼ 使い方:七つを記録すると、決断が引き継げる
決める前に、七つ記録します。①目的。②反対理由。③隠れた負担。④停止条件。⑤見直し日。⑥まだ聞けていない人。 ⑦次の人の自由。決めたあとに書くのではなく、決める前に書きます。 会議で使う場合は、この七つを議事の型にしてください。
32. 媒介画報 創刊0号
問いを灯す漫画誌を、なぜ始めたのか
答えを配る雑誌は、たくさんあります。
問いを灯す雑誌を、作ってみたいと思いました。
靴底の一ミリ。箱に残されたボタンと種。半分だけ開くシャッター。見落とされがちな仕事と継承の現場を、五つのフィクションで書いています。
こんな方へ
答えの本を読み疲れている方。会議で「そもそも何を決めるんだっけ」を言い出しにくい組織にいる方。事業や店や技術を、次の誰かへ渡そうとしている方。
原画には生成AIを使用し、企画・選択・構成・編集・写植・検版を行っています。人物・場所・出来事はフィクションです。
106ページ/1,200円/ASIN: B0HFLWN9VZ
▼ 使い方:答えではなく、問いを持ち帰る
一編ずつ、間を空けて読んでください。「分かった」で終わらせない。 0号なので、意見を求めています。会社で置く場合は、待合や休憩室に。継承の話として読むこともできます。
32冊を貫く六つの考え方

業種も読者もばらばらな32冊ですが、書いているうちに、同じ考え方が何度も出てきました。ここに六つ、まとめておきます。
この六つが腑に落ちれば、残りの本は読まなくても構いません。 そういうつもりで書きます。
一、媒介設計——「つないだ」で終わらせない
いちばん下にあるのが、この考え方です。
つなぐ仕事は、たいてい「つないだ」で終わります。紹介した。記事にした。イベントをやった。契約した。そこまでは記録に残ります。
そのあと何が変わったのかは、記録に残りません。
だから、つなぐ仕事を検証可能・返却可能にする。何が変わったかを確かめられる形にして、確かめた結果を相手へ返す。これを媒介設計と呼んでいます。
『媒介設計 入門』が理論の巻、『会社を、媒体に変える』『光が当たっていないものに、光を』が十年の実践記録です。営業の本も、広報の本も、地域の本も、根はここにあります。
二、止める権限は、決める権限と別物である

決める人と、止める人は、同じとは限りません。
多くの会社では、決める権限だけが明文化されています。止める権限は、暗黙のままです。だから、止めるべき場面で誰も止めません。誤報だった場合に、止めた人だけが損をするからです。
『AI導入の経営判断』は会議の選択肢に「AI不使用」を加え、『商談を、会社の知識に変える』は「決める権限と、止める権限は同じではない」を独立した節にし、『千葉コンバレー構想 II』は「誰が止められるか」を一章にしました。
『こどもの未来 第4巻』の「やさしい技術とは、止められる技術である」も、同じことを子ども向けに書いたものです。
三、来歴——誰の、いつの、どういう条件のものか
写真一枚、データ一件、原稿一本。使うときには、必ず来歴がついてきます。
誰が作ったのか。誰の許諾があるのか。いつの時点の情報なのか。何と引き換えに手に入れたのか。
動いているうちは、来歴を気にしなくても回ります。困るのは、供給者の規約が変わった日、担当者が辞めた日、訂正が必要になった日です。
『AI導入の経営判断』のAI資産台帳、『クリエイター協業の経営判断』の四本の記録、『千葉コンバレー構想 II』の四来歴、『媒介設計 入門』の実践来歴の最小項目。どれも同じ考え方の別の姿です。
四、返却——受け取ったら、返す
続く関係と、続かない関係の違いは、返却があるかどうかです。
取材させてもらったら、記事だけでなく、その後どうなったかも返す。顧客に話を聞いたら、聞いた内容を整理して返す。子どもが何かをやってみたら、大人が返事を書く。
無反応は、否定より効きます。
『クリエイター協業の経営判断』のはじめには「返ってきたから、続いた」と書きました。『商談を、会社の知識に変える』では、返却メールを共同記憶にする章を置きました。『こどもの未来 第5巻』の副題は「社会の返事の書き方」です。
五、日付ではなく、ゲートで進む
計画を日付で書くと、確かめられていなくても期日が来れば進みます。
何が確かめられたら次へ進むか、というゲートで書けば、確かめられるまで進みません。
『AI導入の経営判断』の12か月・36か月ロードマップ、『新規事業の投資判断』の九十日判定、『地域にAIを。』の30日と90日の二つの区切り、『事例を、次の受注へ。』の30日実行チャレンジ。区切りの長さは違いますが、考え方は同じです。
予算は、成功を約束するお金ではありません。次の判断に必要な証拠を買うための、上限です。
六、架空のケースを、練習台として使う
実話には、二つの問題があります。
一つは、書ける範囲が狭いこと。相手の許諾が要ります。もう一つは、再現の約束をしてしまうこと。「A社ではうまくいった」という読み方をされます。
だから、架空の複合ケースを作りました。東浜産業グループ。青葉データ工房。凪灯生活。
架空だと最初に書けば、読む方は「この会社の真似をしよう」とは考えません。代わりに「うちの会議なら、ここで誰が黙るだろう」と考えられます。 学んでいただきたいのは、そちらです。
実在の制度、規格、公的資料を扱う箇所だけ、出典を示しています。ここは混ぜていません。
目的別の読む順

困りごとから引けるように、八つのコースを作りました。一冊目だけ読んで、続きは要らなければそこで止めてください。
1. AIを入れたが、経営として説明できない
一冊目:AI導入の経営判断(100ページ)
任せる範囲を「誤りを止められる単位」で切る。会議の選択肢に「AI不使用」を入れる。この二つだけでも持ち帰れます。
二冊目は、人の話が先なら採用と組織の経営判断(78ページ)、地域や自治体なら地域にAIを。。現場に機械が入るなら千葉コンバレー構想 IIの第Ⅱ部です。
2. 提案書は速くなったのに、受注率が動かない
一冊目:営業の経営判断(238ページ)
増えないのは、顧客と一緒に確かめられたことの数です。
二冊目は商談を、会社の知識に変える(106ページ)。記録の側から同じ問題を扱います。事例やお客様の声を武器にしたいなら、三冊目に事例を、次の受注へ。。
3. 発信量は増えたが、止める基準がない
一冊目:広報の経営判断(255ページ)
第IV部の十章が、発表と訂正の設計です。ここだけ読んでも構いません。
外部のクリエイターと組んでいるなら、二冊目はクリエイター協業の経営判断。自社メディアを持っているならメディア事業の経営判断です。
4. 買収の話が来ている
一冊目:M&Aの投資判断(80ページ)
短いので、案件が動き出す前の一時間で読めます。Build・Buy・Partner・採用・No Dealを、同じ表に置く。
そのうえで、会社ごとではなく能力だけを買う道を考えるなら企業能力の投資判断。自分がファンドの器を作る側ならコーポレート・バイアウト・ファンド。この二冊は、どちらか一冊で足ります。
5. 新規事業が、やめられない
一冊目:新規事業の投資判断(133ページ)
第11章「撤退条件は、なぜ空欄になるのか」から読んでも構いません。
市場の声が経営に返っていないなら、二冊目は市場の兆候を、経営へ戻すです。
6. 地域で、何かを始めたい
一冊目:地域にAIを。(371ページ)
30日と90日の区切りがあるので、読みながら動けます。
千葉が現場なら千葉コンバレー構想(外から読む巻)と千葉コンバレー構想 II(内側に入る巻)。若い人と関わる仕事なら地域人材の経営判断です。
7. 会社の価値が、社長の頭の中にしかない
一冊目:光が当たっていないものに、光を(186ページ)
付録に「あなたの十年年表」と「自社の光を当てるシート」があります。手を動かせます。
考え方の元をたどりたい方は媒介設計 入門へ。承継そのものを設計するなら企業能力の投資判断です。
8. 説明しても、伝わらないものがある
一冊目:悲しいすれ違いをなくすための挑戦(321ページ)
社内で配るなら、漫画版(500円)のほうが読まれます。
決める前の時間を扱いたいなら決断前夜。子どもと技術の話をしたいならAIがからだをもつ日です。
9. 顧客の声は集まっているのに、会議も予算も去年と同じ
一冊目:市場の兆候を、経営へ戻す(140ページ)
届いた声に、帰る場所があるか。二冊目はマーケティングの経営判断(92ページ)。数字を、人の代わりに置かないための本です。
10. 自社メディアの次の一年を決めたい
一冊目:メディア事業の経営判断(179ページ)
始め方だけでなく、畳み方も書きました。会社そのものを媒体として使うなら、二冊目は会社を、媒体に変える(129ページ)です。
11. つなぐ仕事をしているのに、つないだ先が追えていない
一冊目:媒介設計 入門(200ページ)
この32冊の背骨にある考え方を、一冊にしたものです。
12. 子どもと、AIやロボットの話をしたい
一冊目:AIがからだをもつ日(229ページ)
見る、決める、動く、止まる、戻る。続けて読むならこどもの未来の第1巻から第5巻(各500円)へ。
13. 問いのほうを読みたい
一冊目:媒介画報 創刊0号(106ページ)
答えではなく、問いを灯す漫画誌です。
役職別の三冊
立場から選びたい方へ。三冊ずつ挙げます。
経営者・取締役

AI導入の経営判断/新規事業の投資判断/M&Aの投資判断。合わせて313ページ、三冊で2,940円です。
営業責任者
営業の経営判断/商談を、会社の知識に変える/事例を、次の受注へ。
広報・マーケティング責任者
広報の経営判断/マーケティングの経営判断/クリエイター協業の経営判断
人事・組織
採用と組織の経営判断/地域人材の経営判断/悲しいすれ違い 漫画版
経営企画・投資担当
企業能力の投資判断/コーポレート・バイアウト・ファンド/市場の兆候を、経営へ戻す
メディア・編集
メディア事業の経営判断/媒介設計 入門/会社を、媒体に変える
自治体・地域
学校・保護者
AIがからだをもつ日/こどもの未来 第1巻/こどもの未来 漫画版 第1巻
よくある質問

なぜ、こんなに出したのですか
一冊にまとめられなかったからです。

営業の話と広報の話と地域の話は、私の中では同じ問題の別の顔をしています。ただ、読む方にとっては別の仕事です。一冊にすると、九割が自分に関係のない本になってしまう。
だから、分けました。分けた結果、32冊になりました。
どれか一冊だけ読むなら
いま困っていることによります。この記事の「目的別の読む順」から選んでください。
困りごとが特にないなら、媒介設計 入門です。他の本の考え方の元が、ここにあります。
紙で読めますか
『千葉コンバレー構想 II』『悲しいすれ違いをなくすための挑戦』『こどもの未来 第1巻』『事例を、次の受注へ。』にペーパーバック版があります。それ以外はKindleのみです。
シリーズの順番はありますか
『こどもの未来』は第1巻から第5巻まで、五部十話でひとつの流れになっています。どの巻からでも読めますが、通して読むと、子どもの声が家庭から学校へ、地域へ、会社へ、社会へ届いていく形になっています。
『千葉コンバレー構想』は、I(外から読む)→ II(内側に入る)→『企業能力の投資判断』(能力を資本へ変える)の順で書きました。ただし、それぞれ単独で読めます。
生成AIで書いたのですか
本文と図版の制作に、生成AIを使っています。Amazonの商品ページでも同じ内容を申告しています。
企画、構成、事実確認、最終判断は私が行いました。
事例として引用してよいですか
架空ケースは、事例として引用しないでください。 東浜産業グループも、青葉データ工房も、凪灯生活も実在しません。数字も仮置きです。
出典を明記した制度・行政資料・公開事例だけ、一次資料へ当たったうえで引用してください。
社内研修で使えますか
漫画版二冊(『悲しいすれ違い 漫画版 第1巻』『こどもの未来 漫画版 第1巻』)と『決断前夜』は、短時間で読み切れるので、研修や社内共有に向いています。
まとめての導入や、講演・ワークショップのご相談は、下のメールアドレスまでお願いします。
間違いを見つけたら
教えてください。訂正します。
この32冊は、何の見本か
『広報の経営判断』の第IV部にも、『コーポレート・バイアウト・ファンド』の巻末にも、版管理と訂正方針を書きました。訂正できない記録は、知識ではなく在庫です。 自分の本にも、同じ基準を当てます。
ここまで読んでいただいて、恐縮ですが、本を売るのが仕事ではありません。
私の仕事は、会社の「間」を設計することです。32冊は、その仕事のやり方を全部公開したものです。 どう考え、どこで止まり、何を書かないと決めたか。ふつうは提案書の中にしか出てこないものを、本にして外へ出しました。
同じことを、あなたの会社で、あなたの名前でやる仕事を請けています。
会社としてやっていること——媒介設計
株式会社メディアインキュベート。2016年に設立して、十年目です。

やっている事業は、一つだけです。媒介設計。
「間」は、何もない空白ではありません。価値が生まれるのに、誰も責任を持っていない場所です。
会社の中には、その「間」が八つあります。
人と人 認識・感情・期待・信頼がずれる
部署と部署 目的・KPI・情報・承認が分断する
会社と会社 利害・契約・意思決定速度が合わない
経営と現場 戦略が実行へ翻訳されない
情報と行動 調査やデータが意思決定につながらない
AIと人 機能はあっても、業務へ定着しない
買収前と買収後 M&AがPMI・シナジーへつながらない
領域と領域 営業・採用・広報が別々に走る
やることは三つです。「間」を見つける。「間」を設計する。「間」を動かす。
ただし、ひとつだけ原則があります。
間をつなぐこと自体を、成果にしない。
紹介した。会議を設けた。記事にした。そこで終わらせません。分断を見つけ、双方の文脈を翻訳し、役割と責任を定め、動き続ける仕組みへ変える。その結果が経営の数字に出るところまでを、ひとつの仕事とします。
意思決定が速くなる。商談や共同事業が生まれる。受注率と顧客単価が上がる。採用のミスマッチと欠員期間が減る。M&A後の統合が速くなる。調整・探索・手戻りのコストが減る。ここまでを見ます。
営業も、マーケティングも、採用も、M&Aも、別々の施策として持っていません。全部、間の設計として同じ棚に置いています。32冊の主題がばらばらに見えて、書いていることが同じなのは、そのためです。
これまでに、やってきたこと
十年やってきて、外に出せる形になっているものを書きます。
上場企業グループの複数の事業会社で、生成AIの業務実装を進めています。
特定ツールの導入研修ではありません。現場の一日の業務——朝の情報収集、日中の顧客対応、夕方の資料作成——に差し込む形で設計し、各社の業務特性に合わせて手順書まで落としています。対象は建設、婚礼、飲食、照明、IT、エンターテインメント。業種を横断しています。
やったのは、グループ各社を対象としたAI業務活用研修の設計と実施、そして各社担当者向けのAI手順書の作成と配布です。
十年で、複数の媒体を立ち上げて運営してきました。 CHALLENGER/産業創造の挑戦者たち、千葉/CHIBAコンバレー、こどもの未来。どれも自社で企画し、取材し、公開し、運営まで持っています。他社の媒体を手伝ったのではなく、自分で持っている媒体です。
とくに2018年から2019年にかけては、B2Bのニュース媒体を毎日回していました。 資本業務提携、事業承継、マーケティングツールの連携——業界紙が拾わない規模の動きを、企業名を出して書いていました。その記事が798本、いまも読める状態で残っています。
取り上げた企業は取材の相手であって、顧客ではありません。だから社名は並べません。ただ、毎日締切がある媒体を実際に回していたという事実は、制作を頼む側からすると意味があると思っています。本を作る仕事も、白書を作る仕事も、あのときの筋肉の延長にあります。
そして、この32冊です。 企画から入稿まで、全工程を自分の名前で通しました。制作を請けるとき、外注先を紹介するのではなく、自分でやったことを渡せます。
書けないことも、書いておきます
ここまで読んでいただいた方に、都合のいいところだけ見せるのは筋が通りません。この記事の第一の約束が「確かめられなかったことは、書かない」なので、自分の会社にも同じ基準を当てます。
顧客名を出した導入事例を、まだ一件も持っていません。 掲載の許諾を取っていないからです。ですので、この記事には「導入◯社」も「満足度◯%」も書いていません。数えられる状態になっていないものを、数えたように書きたくありません。
AI導入の成果を、金額で証明することもできていません。 残業が減った、増員を見送れた、という報告は受けています。ただ、御社の会計で検証できる形にはなっていません。だから書きません。
証拠が要る方は、32冊のほうを見てください。 あれが、いま私が出せる最大の証拠です。どう考え、どこで迷い、何を書かないと決めたか、全部出ています。読んだうえで「この人なら」と思っていただけたときに、声をかけてください。逆に、読んで違うと思われたなら、それも正しい判断です。
最初の仕事は、たいてい小さく始まります。 一業務、一冊、一枚。そこで確かめてから広げるほうが、お互い間違えたときに戻れます。本にも同じことを書きました。
入口は三つ。どれもお金はかかりません
いきなり相談するのは重い、という方が多いので、軽いほうから三つ置いてあります。

1. 無料AI導入診断(3分・12問・登録不要)
media-incubate.com/innovation-diagnosis/
会社名も顧客名も入力しません。回答は外部へ送信も保存もしません。3分で、次の四つが出ます。
優先候補になる3つの業務
AI化しないほうがよい業務の判断
今週・30日・90日の実行順序
そのまま社内で共有できるメモ
判定が高く出ても、AI化しないほうがよい業務があります。そう書いてあります。診断結果は簡易整理であって、導入の可否、法務・セキュリティ適合、成果、売上を保証するものではありません。
『AI導入の経営判断』を読んで「うちはどこから手をつけるのか」と思われた方は、ここが最短です。
2. 60分の見取り図(無償・事前資料なし)
60分伺って、その場で一枚にします。事前に資料を用意していただく必要はありません。
無償で出すもの——持っているものの並べ替え。外から見えていないものの見当。最初に潰す一点の当たり。
無償で出さないもの——支払いの実額。1人採用の実コスト。外に出している制作費と広告費の内訳。これらは請求書と実額を預かって数える作業なので、有償の診断に入ります。
線引きは一つです。「聞けば分かること」は無償。「預からないと分からないこと」は有償。
3. よくある相談を読む(9問)
まだ事業アイデアが曖昧でも相談できるか。メディア運営だけの相談もできるか。産官学連携は。AI活用はどこまでか。M&AとPMIは何を扱うのか。料金は決まっているのか。公開前に注意すべきことは何か。
九つ、先に答えてあります。
そのあとのメニューは、五つです
01 診断 可視化する/資産の棚卸し。支払いの基準線を測る
02 研修 浸透させる/社内で作れるようにする訓練
03 制作 残す/本・雑誌・白書・パンフ・動画・オウンドメディア
04 伴走 繋げる/発信の設計、問い合わせの設計、部門のあいだの設計
05 研究会 浸透させる/月次の進捗報告と分担表。会費なし(既存のお客さまのみ)
金額はページに載せていません。 範囲と期間と成果物と関係者を決めてから、書面で見積もります。この業界で価格を出しているところがほとんどないのは、中身によって桁が変わるからです。
一つだけ、先に決めていることがあります。伴走だけの単独受注はしません。 何か一つ作ってからにしています。作らずに助言だけを続けると、こちらの仕事が検証できなくなるからです。
共に作るテーマは六つ——業界特化コンサルティング/マーケティング支援/採用支援/AI活用支援/B2Bメディア・コミュニティ/承継・M&A支援。
この本を読んだ方は、たいていこの相談に来ます
AI導入・営業・広報・マーケの本 入れたAIが、数字に効いていない/01 診断 → 02 研修
事例を、次の受注へ。 顧客の成功が、営業で使える形になっていない/03 制作(事例・動画)
光が当たっていないものに、光を 会社の価値が、社長の頭の中にしかない/03 制作(本・白書)
媒介設計 入門/会社を、媒体に変える 部署も会社も、つないだつもりで止まっている/04 伴走
M&A・企業能力・CBFの4冊 承継の話が来ているが、目的が一行も書けていない/01 診断 →(範囲を決めて)
地域にAIを。/千葉コンバレー I・II 地域で始めたいが、翌朝に何も残らない/01 診断 → 03 制作
こどもの未来/AIがからだをもつ日 子ども・学校・地域と、技術の話をしたい/03 制作/講演・研修

本を出したい会社の方へ
32冊は、宣伝のために並べたのではありません。自社で全工程を通した、という実証です。
企画。構成。取材。執筆。事実確認。図版。表紙。入稿。訂正方針。生成AIをどこに使い、どこに使わないか。全部、自分の名前でやりました。うまくいかなかったところも、この記事に書いてあります。
企業出版に頼むと、書店の流通力が付いてきます。そこは私では勝てません。こちらの武器は、AIを工程に入れたぶん、速くて安いことです。 ただし「安い」を看板にすると次が続かないので、そこは看板にしていません。
看板にしているのは、別のところです。
架空は架空だと書く。確かめられなかったことは書かない。止める判断を残す。 この三つを、御社の本でも同じように通します。数字を盛れば、その本は三年後に説明できなくなります。
御社の十年を、採用でも、承継でも、営業でも使える一冊にする仕事です。取材から入ります。
会社の入口
サービス 五つのメニューと、共に作る六つのテーマ
無料AI導入診断 3分・12問・登録不要
よくある相談 9問
AI・共同事業・M&A支援 承継とPMIまわり
事業一覧 いま動いているもの
メディアインキュベートとは 会社と、私のこと
CHALLENGER/産業創造の挑戦者たち 挑戦者を追っている媒体
千葉/CHIBAコンバレー 「千葉の仕事が、次の千葉をつくる。」
千葉タレントベース 地域の人と仕事をつなぐ
スポーツの未来 競技のあとの才能を、社会へ
イノベーションプラットフォーム 企業間の共創の枠
お問い合わせ 60分の見取り図はここから
『千葉コンバレー構想』I・IIを読まれた方は、chibaconvalley が本の続きです。本に書いた構想が、いまどこまで実装されているかが載っています。
やらないこと
先に書いておきます。
投資勧誘、個別の法務・税務・会計助言はしません。 本にも書いていませんし、仕事としても受けません。専門家の確認が要る領域は、専門家へつなぎます。
M&Aの仲介手数料は取りません。 承継の相談を受けることはありますが、仲介の口銭では取らないと決めています。取るなら、買収後のバリューアップの持分です。立場が混ざると、売り手にも買い手にも誠実でいられなくなります。
間をつないだだけでは、請求しません。 紹介や引き合わせ自体を商品にしていません。そのあと何が変わったかまでを見るのが仕事です。
ご相談は
masaki.hamasaki@media-incubate.com
または media-incubate.com/contact/ から。「note の32冊まとめを読んだ」と一行入れていただければ、こちらで前提を飛ばせます。
まず3分で試したい方は 無料AI導入診断 から。 登録も、会社名の入力も要りません。
制作について
本文と図版の制作に、生成AIを使っています。Amazonの商品ページでも同じ内容を申告しています。企画、構成、事実確認、最終判断は私が行いました。
『媒介画報』創刊0号は、原画に生成AIを使用し、企画・選択・構成・編集・写植・検版を行っています。人物・場所・出来事はフィクションです。
書名、分量、価格、ASINは、2026年8月22日時点のAmazon商品ページの表示にもとづいています。価格は変更されることがあります。
著者
浜崎 正己(はまさき まさき)。株式会社メディアインキュベート代表取締役。
メディアと事業の間、顧客と社内の間、構想と実装の間にある「伝わらない・返らない・引き継がれない」を、媒体と責任の設計から研究・実践しています。営業、メディア事業、企業間連携、AI活用、マーケティング、採用、M&A・事業承継を、別々の施策ではなく、組織が判断を受け取り直す媒介設計として扱っています。
2016年に株式会社メディアインキュベートを設立し、十年目です。単一事業は媒介設計——会社の中と会社どうしの「間」を見つけ、設計し、動かすこと。
メディアの立ち上げ・運用、AI導入、営業・採用・広報の設計、事業承継のご相談は masaki.hamasaki@media-incubate.com まで。会社サイトは media-incubate.com、入口は 無料AI導入診断(3分・登録不要)と 60分の見取り図(無償)です。
#Kindle #ビジネス書 #経営 #AI #出版 #読書 #まとめ #浜崎正己
【今回加える13冊——これまでの本から、次の問いへ】
これまで紹介してきた32冊に、13冊を加えます。先に読んだ本を置き去りにせず、地域や会社の具体的な場面へ読み進めるための案内です。
以下の「一緒に考えたい問い」は、この読書案内からの提案です。それぞれの本の章立てや結論を要約したものではありません。すでにお持ちの本から気になる問いを選び、必要に応じて次の一冊を開いてください。
■ 33. 千葉コンバレー構想による 千葉事業承継白書2026
『千葉コンバレー構想』『M&Aの投資判断』と併せて、引き継ぎたい仕事が地域のどこにあり、どのような条件で続いているのかを考える入口に。
一緒に考えたい問いは、「会社を引き継ぐとき、顧客との約束を誰から聞けばよいか」です。契約書にある条件と、日々の仕事で守ってきた約束を分けて、一つずつ確かめてみてください。
商品ページ(https://www.amazon.co.jp/dp/B0HHMCQZYL) / 関連note:顧客との約束を誰が説明できるか(https://note.com/masamasa11_12/n/n6335981bf71f)
■ 34. 千葉コンバレー構想による 千葉クリエイティブ白書2026
『クリエイター協業の経営判断』『光が当たっていないものに、光を』から、地域のつくり手と発注する側の関係へ。
一緒に考えたい問いは、「成果物を使う人が増えたとき、つくった人の対価と確認の機会も残っているか」です。地域の魅力を伝える企画であっても、制作を担う人の時間や権利を曖昧にしないところから始めたいと思います。
商品ページ(https://www.amazon.co.jp/dp/B0HHLTCT1T)
■ 35. 千葉コンバレー構想による 千葉AI白書2026
『地域にAIを。』『AI導入の経営判断』と並べて、地域の企業や自治体でAIを使う条件を考えたい方へ。
一緒に考えたい問いは、「別の組織でうまくいった手順を、自分たちが使う前に何を確かめるか」です。扱う情報、担当する人、困ったときの相談先が違えば、必要な準備も変わります。
商品ページ(https://www.amazon.co.jp/dp/B0HHLR5RGB) / 関連note:AIの二件目へ、持っていってよいものを確かめる(https://note.com/masamasa11_12/n/n900e94b463d4)
■ 36. 千葉コンバレー構想による 千葉キャリア白書2026
『採用と組織の経営判断』『地域人材の経営判断』から、地域で働く人の選択と仕事の条件を考える入口に。
一緒に考えたい問いは、「新しい役割を頼むとき、その人の今の仕事をどう調整するか」です。企業間の共同事業でも、参加する本人の時間や希望を、会社同士の合意とは別に確かめたいと思います。
商品ページ(https://www.amazon.co.jp/dp/B0HHLNNK3R) / 関連note:共同事業へ人を送り出す前に(https://note.com/masamasa11_12/n/nc4fb4ac2eebb)
■ 37. 媒介設計 アライアンス編
『媒介設計 入門』『人と人のあいだ』と併せて、会社同士の関係を考えたい方へ。
一緒に考えたい問いは、「先に資料や知識を差し出した相手へ、こちらは何を返せるか」です。すぐに提携を決められなくても、検討できる範囲や返事の時期は伝えられるかもしれません。大手企業同士の研究会でも、この問いを持ち寄りたいと考えています。
商品ページ(https://www.amazon.co.jp/dp/B0HHHJ37TB) / 関連note:二社が次の会議までに別々に確認すること(https://note.com/masamasa11_12/n/na19d72297d59)
■ 38. 短い映像の媒介設計
『クリエイター協業の経営判断』『事例を、次の受注へ。』と並べて、短い映像を誰にどう届けるかを考える入口に。
一緒に考えたい問いは、「短く伝えるために省いた事情を、どこで補えるか」です。企業同士で制作する場合も、出演する人や取材を受ける人が、完成前に何を確かめられるかを考えてみてください。
商品ページ(https://www.amazon.co.jp/dp/B0HHH7RN6H) / 関連note:顧客事例で、顧客自身の判断を消さないために(https://note.com/masamasa11_12/n/nada8e9a4b252)
■ 39. 人と人のあいだ
『媒介設計 入門』と併せて、人から何かを受け取る場面に立ち戻りたい方へ。
一緒に考えたい問いは、「相手が差し出してくれたものを、こちらの都合だけで使っていないか」です。仕事の紹介に限らず、相談や感想を受け取ったときにも考えられる問いだと思います。
商品ページ(https://www.amazon.co.jp/dp/B0HHGTQVQQ)
■ 40. 千葉コンバレー構想による 千葉マーケティング白書2026
『マーケティングの経営判断』『市場の兆候を、経営へ戻す』から、千葉の地域市場を考える入口に。
一緒に考えたい問いは、「そのサービスを使う人と、費用を負担する人は同じか」です。地域の共同事業では、便利になる人がいても、それだけで支払いの判断が決まるとは限りません。双方が何を確かめたいのかを書き分けてみてください。
商品ページ(https://www.amazon.co.jp/dp/B0H31TLSTN) / 関連note:「使う人」と「支払う人」が違うとき(https://note.com/masamasa11_12/n/nf447c7651100)
■ 41. 千葉コンバレー構想 III
『千葉コンバレー構想』『千葉コンバレー構想 II』に続く読書の候補として。
一緒に考えたい問いは、「地域で取り組む課題を、どの出来事から選ぶか」です。大きな構想を自分たちの仕事へ引き寄せるとき、最初に誰の話を聞き、何を確かめるかまで考えてみてください。
商品ページ(https://www.amazon.co.jp/dp/B0HH8Z34V6)
■ 42. 千葉コンバレー構想 IV
『千葉コンバレー構想 II』や、地域・承継に関心を持った方の次の候補として。
一緒に考えたい問いは、「場所や仕事を引き継ぐとき、残すかどうかを誰と話し合うか」です。続ける側の判断と、その場所を使ってきた人の声が違う場合にも、どちらかを消さずに考える時間を持ちたいと思います。
商品ページ(https://www.amazon.co.jp/dp/B0HH4WQ65J)
■ 43. 千葉コンバレー構想 V
『新規事業の投資判断』と併せて、地域で試したことを、その後の仕事へどうつなぐか考える候補に。
一緒に考えたい問いは、「実証が終わった翌日、利用者は誰に問い合わせればよいか」です。期間中の成果に加えて、終了後の返事や引き継ぎも、始める前から話しておきたいと思います。
商品ページ(https://www.amazon.co.jp/dp/B0HH4WQMQZ) / 関連note:実証が終わる前に、問い合わせの受取先を決める(https://note.com/masamasa11_12/n/nd484b5a63dd9)
■ 44. こどもの未来をつくる企業 五巻統合・再編集版
『こどもの未来』第1巻から第5巻へ関心を持った方の、もう一つの入口です。すでに各巻をお持ちの方は、買い足す前に商品ページの説明と試し読みで、ご自身が読みたい範囲を確かめてください。
一緒に考えたい問いは、「会社や地域の仕事について、子どもから聞かれたらどう答えるか」です。家庭や学校で話すきっかけとしても使っていただけたらと思います。企業向けの研究会に参加するための本ではありません。
商品ページ(https://www.amazon.co.jp/dp/B0HH3H5VR5)
■ 45. AI Readyは、二件目で決まる
『AI導入の経営判断』『商談を、会社の知識に変える』『企業能力の投資判断』から、最初の取り組みのあとに何を残すかを考える入口に。
一緒に考えたい問いは、「二件目の担当者が使えるものと、持ち出してはいけないものを分けられるか」です。成果物だけでなく、使った条件や判断の理由をどこまで共有できるか、確認してみてください。
商品ページ(https://www.amazon.co.jp/dp/B0HGCVXCFL) / 関連note:AIの二件目へ、持っていってよいものを確かめる(https://note.com/masamasa11_12/n/n900e94b463d4)
【本を読んだあとに、仕事の問いを考えたい方へ】
ここで紹介した本は、相談件数や導入実績を示すためのものではありません。私がどのような問いを立て、どこで立ち止まり、何を確かめようとしているかを、読める形にしたものです。
本の問いを、会社や地域の仕事へ持ち帰りたい方には、関連するnoteを用意しています。
【仕事の問いを、一つの記事から考える】
本の全体像を読む前に、いま困っている場面から入りたい方へ。ここからは、2026年9月5日に公開した十本のnoteを案内します。すべて読む必要はありません。近い問いを一つ選び、読み終えたあとに「自分たちなら何を確かめるか」を書いてみてください。
■ 構想を知りたいとき
千葉コンバレー構想で、企業と企業のあいだにつくりたいもの(https://note.com/masamasa11_12/n/na4986b670796) — 『千葉コンバレー構想』『媒介設計 アライアンス編』を入口に、企業が力を持ち寄る場と、地域へ返すものを考えます。
アライアンス研究会の最初の一回で、持ち帰れるものを決める(https://note.com/masamasa11_12/n/n52ad22f1727e) — その構想を、最初の会合で残す共同の一枚と各社の判断へ進めた準備記録です。開催報告や参加募集ではありません。
■ 提携の相談を始めたいとき
提携の打ち合わせへ持っていく「提供できるもの」の書き方(https://note.com/masamasa11_12/n/n2107d7b22a64) — 『営業の経営判断』とともに、自社の強みを、相手が検討できる提供条件へ書き直します。
提携に前向きな二社が、次の会議までに別々に確認すること(https://note.com/masamasa11_12/n/na19d72297d59) — 『媒介設計 アライアンス編』を関連書に、各社の確認経路と、再び話し合える条件を分けます。
地域の共同事業で、「使う人」と「支払う人」が違うとき(https://note.com/masamasa11_12/n/nf447c7651100) — 『千葉マーケティング白書2026』につながる記事です。利用者の便益と、費用を負担する人の判断を分けて考えます。
■ 一緒に働く準備をしたいとき
AIの二件目へ、持っていってよいものを二社で確かめる(https://note.com/masamasa11_12/n/n900e94b463d4) — 『AI Readyは、二件目で決まる』に関連して、他社へ渡す資料・手順・判断理由の条件を考えます。
共同事業へ人を送り出す前に、本人の仕事を一つ減らせるか(https://note.com/masamasa11_12/n/nc4fb4ac2eebb) — 『千葉キャリア白書2026』『地域人材の経営判断』とともに、新たな役割を担う人の時間と選択を考えます。
実証が終わる前に、問い合わせの受取先を一つ決める(https://note.com/masamasa11_12/n/nd484b5a63dd9) — 『新規事業の投資判断』を関連書に、実証の翌日も利用者へ返事ができる引継ぎを考えます。
■ 関係や仕事を、次へ残したいとき
二社でつくる顧客事例で、顧客自身の判断を消さないために(https://note.com/masamasa11_12/n/nada8e9a4b252) — 『事例を、次の受注へ。』に関連して、提供企業だけでなく、使った顧客の仕事と判断を記事に残す方法を考えます。
事業を引き継ぐ前に、顧客との約束を誰が説明できるか(https://note.com/masamasa11_12/n/n6335981bf71f) — 『千葉事業承継白書2026』につながる記事です。手順だけでは伝わらない約束や例外を、一つの仕事から確かめます。
これらの記事は、本の全文や章の代わりではありません。書籍を読み進める入口と、今回提案する具体的な問いをつないでいます。身近な場面に当てはまらなければ、どの条件が違うのかを残してください。その違いも、次に考える材料になります。
【本から、千葉コンバレー構想と企業間の対話へ】
千葉コンバレー構想と本、noteを行き来しながら、大手企業同士が共同で取り組む課題を見つける研究会をつくりたいと考えています。
地域を、一方的に実証をお願いする場所にはしたくありません。企業が持つ技術や顧客との接点を、地域のどんな仕事に役立てられるか。そのために現場で時間を使う人へ、何が返るのか。地域の側が断ったり、条件を変えたりできるか。そこから話せる場を考えています。
本の読み方としては、次の順を提案します。
■ 地域の課題から始める
『千葉コンバレー構想』から、関心のある地域白書へ。AI、キャリア、マーケティング、クリエイティブ、事業承継のうち、自分たちが関われる仕事を一つ選びます。
次に、千葉コンバレー構想で、企業と企業のあいだにつくりたいもの(https://note.com/masamasa11_12/n/na4986b670796)を読んで、「誰のどんな困りごとを、本人に確かめたいか」を一行にしてみてください。まだ確認していない需要は、仮説のまま持ち寄ります。
■ 相手に渡せるものを考える
『媒介設計 入門』から『媒介設計 アライアンス編』へ。営業の場面から入りたい方は『営業の経営判断』も候補になります。
提携の打ち合わせへ持っていく「提供できるもの」の書き方(https://note.com/masamasa11_12/n/n2107d7b22a64)では、自社の強みを相手が検討できる条件に直すことを考えます。共有するのは、自社で開示できると確認した範囲だけです。
■ 二社で確かめることを分ける
仕事に応じて『AI Readyは、二件目で決まる』『地域人材の経営判断』『新規事業の投資判断』へ。
AIの資料をどこまで共有できるか。担当者の時間をどう確保するか。実証終了後の問い合わせを誰が受けるか。一つの提携でも、確認する相手や手順は異なります。先ほど紹介した関連noteから、近い場面を選んでください。
■ 最初の会合で持ち帰るものを決める
最後に、アライアンス研究会の最初の一回で、持ち帰れるものを決める(https://note.com/masamasa11_12/n/n52ad22f1727e)へ。
初回には、一緒に確かめたい仮説を一枚にし、各社が社内へ持ち帰って判断することも分けて残す案を考えています。参加したことを、提携や実証への合意とは扱いません。
ここに書いた研究会は構想段階です。開催日、参加条件、費用はまだ決まっていません。既存サービスとして案内している研究会の条件が、この構想にもそのまま適用されるという意味ではありません。
もし本や記事から考えてみたい問いが見つかったら、公開して差し支えない範囲で、コメントに一つ残していただけたらうれしいです。会社名や案件の詳細は書かなくて構いません。コメントは参加申込みや営業連絡への同意として扱いません。
【制作と掲載情報について】
この読書案内の本文と図版の制作に、生成AIを使用しています。企画、構成、確認、最終判断は浜崎正己が行っています。
現行32冊の詳しい紹介にある分量・価格は、2026年8月22日時点の記録です。今回追加した索引の商品リンクは、2026年9月4日の照合記録に基づきます。販売形式や価格、内容は変わることがあります。最新情報は各商品ページでご確認ください。
本のなかには、架空の人物、会社、会議、数字を用いたケースがあります。実在の事例として引用しないでください。制度、行政資料、公開事例を引用する場合も、元の資料を確かめてください。
間違いを見つけた場合は、該当する書名と箇所をお知らせください。確認し、必要な訂正を行います。
【著者】
浜崎正己(はまさき まさき)。株式会社メディアインキュベート代表取締役。
メディアと事業、顧客と社内、構想と実装のあいだにある「伝わらない・返らない・引き継がれない」を、媒体と責任の設計から研究・実践しています。
営業、メディア事業、企業間連携、AI活用、マーケティング、採用、M&A・事業承継を別々の施策として閉じず、組織が次の判断を受け取り直すための媒介設計として扱っています。
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