映画『HAPPYEND』──「ふつうの子ども」たちのその先
OTTOでの20本目。回数券も3冊目になった。
できるだけゲスト回に見に行きたかったけど、
月曜日の夜回で残念ながら都合が合わず。
あらすじ
ユウタとコウは幼馴染で大親友。いつもの仲間たちと音楽や悪ふざけに興じる日々を過ごしている。高校卒業間近のある晩、こっそり忍び込んだ学校で2人はとんでもないいたずらを仕掛ける。翌日いたずらを発見した校長は激昂し、学校に四六時中生徒を監視する AI システムを導入する騒ぎにまで発展。この出来事をきっかけに、コウは、それまで蓄積していた、自身のアイデンティティと社会に対する違和感について深く考えるようになる。その一方で、今までと変わらず仲間と楽しいことだけをしていたいユウタ。2人の関係は次第にぎくしゃくしはじめ...。
監督は空音央さん。
作品を見終わるまで知らなかったのだけど、
故坂本龍一さんのご子息とのこと。
音楽や映像がスタイリッシュだなと思っていたのだけど、とても納得。
キャストは佐野史郎さん、中島歩さん、渡辺真知子さんが脇を固め、
主役の高校生たちはとてもフレッシュなキャスト。
特に、ユウタ役の栗原颯人さんは印象的だった。
他の作品でも見たいと思わせる魅力を感じた。
感想
先週見た『ふつうの子ども』は小学生の話だったけど、
こちらは高校生の話。
登場人物の年齢も上がり、世界は少し広がったけれど、
根底にあるのは大人との関係に悩み、
社会に対して「自分がどう向き合っていくのか」という問い。
ユウタとコウ。
2人の関係を見ていると、
こういう関係を「外側」から見ていた自分を思い出す。
教室の片隅から、その風景を見ていたような気がする。
フミというキャラクターは劇中でとても光っていた。
正義感が強く、社会に対して主張すべきことは主張するキャラクター。
彼女と先生との距離感は独特でちょっとリアリティがない。
「ふつうの子ども」の心愛が成長した姿のようだった。
コウは在日コリアンのため警察官に職質されると
外国人永住証明証の提示を必ず求められる。
必ず一度は必携義務はないと主張するが、すぐに諦めて自宅に向かう。
こうしたやりとりが現代の切り取り方として繊細でリアルで
コウというキャラクターの実在感を与えていた。
今年一番かといわれると迷う部分はあるが、
とても心に残る作品だった。
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