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オブリビオニス・メサイア【呪縛と解呪、ヴァンガードAve Mujicaコラボ】

(サムネの出典:https://cf-vanguard.com/cardlist/?cardno=DZ-BT08/EX15&faq)

一度坂を転がるように解散したAve Mujicaは、そのまま深淵へと突き進み、深淵を統べるメサイア及びその騎士として蘇ったのでした。

https://note.com/millinort/n/n60b4253108ac

ごきげんよう。
今回は、私がヴァンガードで一番好きなギミックの話。

アニメムジカへの私の感想はこちら。
ゲーム面での有識者の解説はこちら。

前提

  • ヴァンガードの基本のルールAve Mujicaのアニメ最終話までの内容を知っていること前提で進む。

  • 一方で、筆者は近年のヴァンガードの詳細についてはエアプ。

  • 背景ストーリーの話のようなイメージでご覧いただきたい。

  • 以下、敬称略。

概要

わたくしが神になります

BanG Dream! Ave Mujica #12「Fluctuat nec mergitur.」

祥子はアニメ12話にて、自分で生み出したバンドを守るべく神になることにした。
ヴァンガードの世界で神たる存在といえばメサイアであるため、コラボデッキではその挙動を再現していると考えられる。
私はこの一連の様子に感嘆し、「オブリビオニス・メサイア」と呼んでいる。

メサイアとは

メサイアは惑星クレイ(ヴァンガードの背景ストーリーの世界)における創世にして救世の神であり、リンクジョーカーでもある(今はより大きな括りである「プラントゲート」に含まれている)。

メサイアの例1。FTがAve Mujicaっぽい
出典: https://cf-vanguard.com/cardlist/?cardno=D-SS04/018&expansion=244&view=text
メサイアの例2。こちらもFTがAve Mujicaっぽい。
出典: https://cf-vanguard.com/cardlist/?cardno=D-SS04/017&expansion=244&view=text

順を追って話すと、リンクジョーカーは当初、敵側として登場した。その後、彼等の多くは惑星クレイに土着して受け入れられた。
ゲームにおいては相手のリアガードを「呪縛ロック」することが特徴。
呪縛ロックされたユニットは裏向きになり、何もできない状態となる。これには除去やサークル封じといった意味が含まれており、プレイヤーには概ね強い能力として知られている。

一方、メサイアは種族こそリンクジョーカーであるものの、ストーリー・ゲームともに彼等とは異なる特徴を持つ。
ストーリーにおいては先述の通り、神であること。
ゲームにおいての特徴……一般リンクジョーカーとも異なるその特徴は、「自分のカードをも呪縛ロックする」こと。
さらにこれを能動的に「解呪アンロック」し、解呪した時や解呪された時の能力で様々なアドを得ていく。
また、解呪されるとそのカードはスタンド状態になるので、自分のターン中であれば再び攻撃できるようになる。

私は競技エアプながら、登場当初からこの「呪縛と解呪」のギミックがとても好き。
自陣を戒め、解放する」という挙動が好きというのもある他、当初は敵側だったリンクジョーカーが赦され救世の種族になるというのがまたよい。

Ave Mujicaと呪縛・解呪

さて、いよいよヴァンガードAve Mujicaコラボの話。
オブリビオニス軸とモーティス軸があるのだが、今回は前者を扱う。

オブリビオニス・メサイア
出典: https://cf-vanguard.com/cardlist/?cardno=DZ-BT08/EX15&faq

このデッキではオブリビオニス・メサイアがメンバーに忘却を与え、呼び起こし、力を与える様子が描かれている。
即ち、ヴァンガードたる《気高きオブリビオニス》がリアガードたるメンバーをその攻撃後に呪縛し、自身の攻撃時に能動的に解呪する。解呪されたメンバーは、再びスタンドしつつそれぞれの「解呪された時の能力」を誘発させていく。これを強みとして戦っていくデッキだ。
この挙動が本家メサイアと同様であり、すごい。

ただし、このデッキの中で「呪縛する能力」を持っているのは現状《気高きオブリビオニス》だけ。
つまり、「Ave Mujicaのデッキの要イデア」をオブリビオニスに依存している
しかし実は、この挙動はアニメ劇中と合致している。
メジャーバンドとしてのAve Mujicaをどう運営するかは概ねオブリビオニス(祥子)に一任されているからだ。
こうした要素も劇中再現度が高いと言える。

続いて、本家メサイアとは違う点もいくつかあるのでそちらも紹介する。

①呪縛の意味

本家メサイアの行う呪縛は、先述の通りどちらかと言うと戒めとしての要素が強い。
一方でこちらは、呪縛状態になるとそのユニットの情報が全て消えることを活かし、「忘却によって救いを与える」というストーリーに対応させていると考えられる。

②呪縛の対象

呪縛の対象が自陣だけという点も違う。少なくともこの記事が書かれている現在、相手には使っていない。
特にアモーリスは除去効果(ヴァンガードバンドリコラボでは珍しいそう)を持っているにも関わらず、こちらは退却除去。
しかし、先述の「呪縛の意味」を踏まえると、これも頷ける。

③Crucifix X

出典:https://cf-vanguard.com/cardlist/?cardno=DZ-BT08/EX46&faq

【コスト】[手札から1枚捨てる]ことで、そのターンのエンドフェイズ中、あなたの呪縛カードは解呪されない。次の相手のターン終了時、あなたの呪縛カードすべてを選び、解呪する。

https://cf-vanguard.com/cardlist/?cardno=DZ-BT08/EX46&faq

このカードも趣深い。
通常、呪縛状態のカードは持ち主のターンの終わりに表に戻る。しかし、このカードの能力を使うと、表に戻るタイミングが次の相手のターンの終わりになる。

するとどうなるのか?
相手のターンに呪縛され続けることで、相手のターン中に相手に選ばれなくなり、攻撃もも除去もされなくなる。

即ち、呪縛を味方の守りに使っているのである。

これもまた、本家メサイアとは違う点だ。

「Crucifix」という言葉は、惑星クレイとは異なる星に伝わる救世主が裏切と自己犠牲によって磔になった様子を意味している。
一方でアニメAve Mujicaの劇中において、オブリビオニス・メサイアは自身も含めたバンドメンバーに対しその罪を背負うと同時に、運命を共にする存在にもなった。
この楽曲に「呪縛による守り」を与える能力が付けられたのは、贖罪要素と救済要素の両方を意図しているからなのかもしれない。

本家メサイアには不利?

《Crucifix X》を褒めた矢先で難だが、いち対戦ゲームとしてのメサイア対面においては難点もある。

ALTER-EGO
出典: https://cf-vanguard.com/cardlist/?cardno=D-SS04/T01&expansion=244&view=text

【自】:あなたのターン終了時、相手の呪縛カードすべてを解呪し、そのユニットをバインドする。

https://cf-vanguard.com/cardlist/?cardno=D-SS04/T01&expansion=244&view=text

現代の【メサイア】をプレイしていると必ず使うこのクレスト(実はカードではない)の効果が、《Crucifix X》側を不利とする方向にかち合っている。
【メサイア】のターン中に呪縛されている【Ave Mujica】のメンバーが《Crucifix X》によって解呪されるよりも前のタイミングでこのクレストの能力が発動し、メンバーがバインドされてしまうのである。
一応、ティモリスが出ればバインドゾーンから他のメンバーを出せるのだが、全員バインドされた状況でその能力を使う場合は4面除去に対して2面出すので合計2面減少となる。

対策としては先述の「持ち主のターンの終わりに解呪されなくなる能力」を使わなければいいだけではある。とはいえ、魅力的な選択肢が1つ減るのはやはり不利と言える。

しかし、本記事の主旨においては、これはこれで趣深い。
オブリビオニス・メサイアとは祥子が自分のバンドを守るための強がりでもある。本家メサイアと対峙したら見抜かれても不思議ではないのかもしれない。

まとめ

今回は、「このデッキの背景ストーリーの再現度がすごい」という記録をインターネットのより多くの場所に残したくて、本記事を書いた。

私はアニメAve Mujicaに対し、その根源的と思しき要素を中心に高く評価している。それがカードゲーム史上屈指の好きなギミックを掲げるとなれば、もはや好きになる一択だ。

Ave Mujica以外にもヴァンガードバンドリコラボは行われている。
なんならこのコラボが収録されたパック(なんと通常弾である)にはMyGO!!!!!コラボも収録されている。そしてそちらは2回目である。

ということは、Ave Mujicaコラボにも2回目があるかもしれない。
果たして、その時は呪縛と解呪をどのように使うのだろうか。相手に使うことはあるのだろうか。
見守っていきたい。


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