1-5-1.課題(A,C)への対処
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はじめに
課題(曖昧性と複雑性)への対処方法
曖昧性と複雑性への対処は、
ざっくり分けて2点です。
言葉の指し示す意味を「考える」こと、
そして
相手に「確認する」ことです。
この2つの作業の身に着け方を
説明したいと思います
なお、
曖昧性と複雑性の対処への理想状態は、
コミュニケーション時に
曖昧さ・複雑さに気づき、
即時対応できる
です。
ただし、
これは非常に難易度が高いです。
ですので、まずは即時ではなく
「じっくり考える」ことで
言葉の曖昧性や
必要以上の複雑さに
後でもいいから気づき、
確認できる状態にするのが大事です。
「考える」とは
皆さんは誰かに
何をすれば『考えている』といえるの?
と聞かれたらどう答えますか?
私は以下の3つだと答えます。
分ける
つなげる(まとめる)
1,2を繰り返して、見出す
めちゃくちゃ簡単に表現しています。
では、実践方法は?
ズバリ、それは
「片づけ」です。
すなわち整理整頓を行うことを指します。
適切に考える(分ける・まとめる)ことが
できれば部屋も片付くし、
仕事の片づけもはかどるようになります。
これは言葉の定義を
ちゃんととらえればわかります。
整理:いるものといらないものを分ける
整頓:いるものを後から取り出しやすいように
まとめて収納する
すなわち、上記における1と2なんですね。
整理と整頓を繰り返していると、
自分にとって何が大事なのか?
どういうスタイルが好みなのか?
という「価値観」を見出すことができます。
これが上記における「3」です。
いかがでしょうか?
「考える」
という表現だけを用いた場合、
相手がどうとらえるかはわかりません。
すなわちこの時点では
「考える」という表現は
「曖昧」なんです。
でも、具体的に展開されると
曖昧さが減りますよね。
単に
「考えてみようか」
と言った場合、
相手がどう行動するか
の予測はつきません。
でも、説明してからなら
「いるものといらないものを分けて、
まとめることを繰り返して、
そこから自分の意見を
見いだせばいいんだな」
となります。
もちろん、
そのように相手が理解できなくても、
こちらからも理解を促す
手引きができます。
ただ、辞書などを調べてもこんなこと、
全く書いていません。
とあるサイトでは
考えるとは、
正解がない問いに答えることである
と、ありました。
これも「考える」の捉え方の
正解の一つです。
要するに
学校教育の問題と異なり、
答えは一つじゃないんです。
ただ、
「正解がない問いに答えること」
という表現で
だれかを行動させることができるか?
と言われたら私にはできないです。
そのため、人に気持ち良く行動してもらうことが
目的である私にとっての正解ではありません。
私は私自身が定義した説明のほうが
人に動いてもらえやすいので、
考える=わける、つなげる、そして見出す
と説明するようにしています。
「考える」を考えてみたからこそ、
人が行動しやすくなるレベルまでかみ砕けるんですね。
わける、つなげる、そして見出す
これが「考える」の基本ですが、
さらに深く考える方法があります。
それが地頭力である
「結論から、全体から、簡単に」
です。
高度ですが、繰り返し実践して慣れれば
自然とできるようになります。
「結論から、全体から、簡単に」は、
地頭力を鍛える(細谷功著)
を読んでみてください。
理解するのは大変ですが、
めちゃくちゃいい本です。
理解を早めたいのであれば、
書籍版と漫画版の二つを
読み比べてから実践すると
結構すんなりはいってくるのではないかな…?
と思っています。
「確認する」とは
次に「確認する」ですが、
これは相手の認識を確かめるために
「質問する」ことを指します。
ただし、正解病にかかっていると
わからないことをわからないと
悟られたくないので
「質問」が苦手になります。
質問は愚か者のすることだ
という前提が
無意識に植え付けられているんですね、きっと。
まぁ、その気持ちもわからないではないので、
一つ、質問への抵抗感を下げる方法を
提示したいと思います。
それは
自分の頭で考えて出した結論が
合っているかを確認する
です。
「すいません、説明を聞いて
○○は××であると理解したんですが、
この認識であっていますか?」
ですね。
単に無知からの質問ではないことを相手に
理解してもらうことができます。
さて、
「確認する」やり方は
そんなに説明はいりませんが、
「考える」は、もうちょっと
詳細化したほうがいいですね。
「考える」方法
具体と抽象を行き来する
具体と抽象の行き来はぜひ細谷功さんの本を
読んでいただきたいと思います。
私は応用例を提示します。
すでに提示している
「考える=分ける、つなげる、そして見出す」
考えるの実践=片づけは「具体と抽象の行き来」
です。
こちらは次の項で説明します。
図解表現する
図解表現は文章では見つかりにくい
抜け漏れや矛盾を明らかにできます。
図解する方法は、ダイアグラム思考(著:髙野雄一)
を読んでみてください。
この本では
伝えるための図解だけでなく、
理解するための図解
を意識的に区分けることが重要だ、
としています。
図解の方法の説明はダイアグラム思考の本に
譲るとして
私は応用例を提示します。
「考える=分ける、つなげる、そして見出す」
まずはシンプルに

考えるの実践=片づけ

プロセス表現も加えるとこんな感じになります。

もっとほかにもあるでしょ?
と言われたら、
そりゃあ細かくすればあるけど、
説明が大変になるよね?
正確に表現するのも大事だけど、
伝わることのほうが重要だよね?
ですね。
まぁ、これはできるだけ汎用的に、
万人に通じる表現にしています。
それが目的ですので。
個別の問題を扱う際はもっと具体化します。
図解表現を行うと関係性が一目瞭然に
なるので、文章よりも理解が得られやすいし、
アラも見つかりやすいです。
なお、私は、資料を作成する際に
文章を一通り書いてから
ポイントを図解表現する
を行っています。
図解表現によって文章の妥当性を確認する、
セルフ推敲を行っています。
追加で、今回のVUCAの章立ての図解を書いておきます。

次は曖昧性、複雑性のそれぞれの対処についてです。
曖昧性への対処方法
大きくは3つです。
似たような言葉の違いを把握する
曖昧と本質の違いを分かるようにする
事実と意見を切り分ける
似たような言葉の違いを把握する
例えば、
信頼と信用の違い、説明できますか?
批判と非難の違い、説明できますか?
全体と全部の違い、説明できますか?
責任の区分でもそうでしたが、
意味が微妙に異なるものを同じものだとして
扱っていると
曖昧さには対処できません。
上記を自分で調べてみて、
他人に対して納得させられそうな説明を
考えてみてください。
ここで気を付けてほしいのは、
厳密にするのはあくまでも自分の中で、です。
相手の言葉のブレを糾弾するために
用いないようにしてください。
それは
議論の決着が言い争いの優劣で決まる
という
正解病の思考回路の人がやる行為です。
自分の中で厳密にするのは、
相手に伝える際に有効に働かせる
とともに、
相手の言葉の意図を理解するために
自分の中で定義を明確にしておく
ためです。
曖昧と本質の違いを分かるようにする
曖昧と本質の違い、判りますでしょうか?
私は、簡単に表現した場合、以下になります。
曖昧:範囲が特定できないもの
本質:範囲が特定できる不変なもの
具体的なものを抽象化した際に
範囲が特定できないものはあいまいです。
例えば「夜の街」と言われて
何をイメージしますか?
キャバクラ?居酒屋?繁華街?
どこまで規制が及ぶのか
わからないと思いませんか?
こういう言葉で規制が行われてしまうと
線引きができなくなり身動きが
取れなくなります。
事実と意見を切り分ける
これもなかなかできないんですが、
意識して切り分けることは重要です。
事実:客観的で誰が見ても同じように
とらえられること(4W1H)
意見:事実に対する解釈など。
さて、以下の言葉で表されるものは
事実でしょうか?意見でしょうか?
結論
真実
定義
誰かが意見を述べた
難しいですね…
でもここは意識的に分けられるように
したほうがいいです。
そのためには、作業記録を取る際に、
やったこと
と
思ったこと・感じたこと
を別々に分けて書く癖をつけると
だいぶできるようになります。
複雑性への対処方法
複雑性への対処は、
まず曖昧性の排除が前提条件になりますが、
なにより
理解なんてそう簡単にはできない
ものごとはそもそも複雑なんだ
という意識を持つことが大事です。
その次に
目的は何?
です。
例えば
E=mc²
というアインシュタインが
導き出した物理学の公式があります。
これは等号と掛け算、乗数だけなので
簡単そうに見えますよね。
でも、この意味を理解できる人って
どのくらいいるのでしょうか?
簡単な表記だからと言って
簡単に理解できるものではないことが
わかると思います。
では、簡単な数式だったらどうでしょう?
1+1=2
これを提示した人が
これでどんなことを言いたいのかは
わかりますか?
これだけでは絶対にわかるわけがありません。
なぜこれを用いたのか?
という、
発信者の目的
がわからないと
わかるわけがないです。
というわけで、
物事はもともと
複雑性を持ち合わせているんです。
その前提の下で、じゃあどうやって
複雑性に対処するの?
というと
「最小限の複雑さに抑える」
になります。
それが
「簡素に表現する」
なのですが、
簡素:飾り気がなく無駄のないさま
です。じゃあ、無駄なものがなければ
簡素なんだな
となりますが、
無駄:目的を果たすために不必要なもの
です。
つまり、
目的を果たすために必要なものだけで
構成されていること
が「簡素」となります。
自分は何を理解したいのか?
または
誰に何を伝えたいか?
簡素に表現するためには、
この目的意識がとても大事になります。
ここもダイアグラム思考の本に
明確に記載されています。
ご参照ください。
まとめ
日本人はどうも
「あいまいな言葉に弱い」
気がしています。
おそらく、
日本語が曖昧さを許容できる
ハイコンテクストな言語だから、
なのかなぁと思っています。
そして、
曖昧な言葉であることに気づかずに
受け入れ続けていると、
思考停止が起こって
曖昧な言葉への論理思考や批判的思考が
できなくなるんだろうなぁ、
と感じています。
なので、VUCA時代にはまず、
曖昧性から対処する
と良いと考えています。
そして何より大事なのは
「目的意識」ですね。
こちらも
日本人の文化的特性上、
意識しづらかったのではないか?
と推測しています。
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