【子どもの急な発熱】教員親が罪悪感を手放すための“3つの処方箋”と備え
9月中旬、火曜日の朝を迎えましたね。
朝晩の気温差が大きくなり、行事の練習の疲れも重なって、大人も子どもも体調を崩しやすい季節です。
そんな朝、ふと子どものおでこに手を当てた瞬間——。
「熱い……!」
その瞬間、心臓がキュッと締め付けられるような、冷や汗が背中を伝うような感覚に襲われたことはありませんか?
「今日、運動会の学年練習があるのに…」
「授業が遅れちゃう…補欠に入ってくれる先生方に申し訳ない…」
「また学校に『今日、子どもが熱を出しまして…』って電話しなきゃいけないの?」
電話口で何度も何度も「本当に申し訳ありません」と頭を下げ、受話器を置いたあとにポロポロと涙がこぼれてしまう。
「良い先生でもいられず、良い親にもなれていないんじゃないか」と、暗い部屋で自分を激しく責めていませんか?
まず心からお伝えしたいのは、「子どもの急な発熱で仕事を休むのは、あなたが悪いわけでも、申し訳なく思うことでも決してない」ということです。
今回は、教員生活と子育てを両立する中で、数え切れないほどの「急な発熱と自己嫌悪」を乗り越えてきた筆者がたどり着いた、【仕事を休む罪悪感を手放し、心穏やかに看病に向き合うための“3つの処方箋”】をお届けします。
■ 処方箋1:「学校の代わり」はいても、「この子の親」は世界にあなただけ
〜休むことは、誰かが安心して休める職場をつくる第一歩〜
責任感が強く、子どもたち思いの先生ほど、「私が休んだら学級が回らない」「同僚に迷惑をかけてしまう」と抱え込んでしまいます。
ですが、あえて厳しい現実であり、同時に最大の救いでもある事実をお伝えします。
学校の授業や学級経営は、あなたが一日いなくても、同僚の先生や管理職が知恵を絞り、必ずなんとか回してくれます。学校とはそういうチームです。
けれど、高熱を出して心細そうに泣いている我が子にとって、「お母さん」「お父さん」の代わりは世界中どこを探してもあなた一人しかいません。
そしてもう一つ。あなたが子どもの看病のために堂々と休む姿は、職場の若い先生たちや、これから子育てをする同僚にとって「いざという時はお互い様で休んでいいんだ」という強力な安心感(心理的安全性)になります。
休むことは迷惑をかけることではなく、「助け合える組織づくりのバトンを回すこと」なのです。
■ 処方箋2:日頃から「引き継ぎゼロ」で休める仕組みをつくっておく
〜朝の電話を3分で終わらせるデスクの備え〜
朝、熱が出たときに一番パニックになるのは、「今日何を自習させればいいか分からない」「時間割や教材の場所が自分にしか分からない」という状態です。
日頃から「いつ自分が急に倒れても・休んでも回る仕組み」を教室に用意しておきましょう。
教卓の引き出しに「緊急用プリントファイル」を常備しておく
漢字の復習プリント、計算ドリル、読解シートなど、どの先生が入っても「このプリントをやっておいて」と指示できる教材を常にストックしておく。
「週案」と「時間割」は常に職員室の机の上にオープンにしておく
今日が何時間授業で、誰が専科で、何を持たせる日なのかがパッと見て分かる状態にしておくだけで、補欠に入る先生の負担は劇的に減ります。
朝の電話では、要点だけを淡々と伝える
「〇〇のプリントが教卓のファイルにあります。連絡帳は係の子が集めるよう伝えてあります」と伝えるだけでOK。過剰な謝罪よりも、シンプルな引き継ぎが一番喜ばれます。
「自分が休んでも教室が回る準備」をしておくことは、自分自身の心の保険になりますよ。
■ 処方箋3:看病の日は「割り切って子どもとべったり過ごす日」にする
〜家で仕事のことを気にするのを完全にやめる〜
仕事を休んだ日、子どもの寝息を聞きながら「今頃、運動会の練習どうなってるかな…」「あのプリント配ってもらえたかな…」と、スマホを気にしたり仕事のことを考えたりしていませんか?
心ここにあらずの状態で看病していると、親の不安が子どもにも伝わり、お互いに落ち着かなくなってしまいます。
休むと決めたなら、その日は完全に「仕事のスイッチ」をオフにしてしまいましょう。
学校の連絡網やメールの通知はミュートにする
子どもが寝ている間は、親自身も横になって体を休める(日頃の寝不足を解消するボーナスタイムにする)
起きてきたら、ただただ優しく背中をさすり、ゼリーやアイスを一緒に食べる
子どもが体調を崩すのは、もしかしたら「お母さん、お父さん、最近忙しそうだったよ。ちょっと立ち止まってぎゅーってしてよ」という神様からのブレーキなのかもしれません。今日はその甘えを、心ゆくまで受け止めてあげてください。
■ おわりに:職場に戻ったら、とびきりの笑顔で「ありがとう」を
子どもが回復して数日後、職場に復帰するとき、どんな顔をして出勤すればいいか不安になるかもしれません。
申し訳なさそうに縮こまって出勤する必要はありません。
笑顔で、関わってくれた先生方にこう伝えてみてください。
「ご迷惑をおかけしました。おかげさまで子どももすっかり元気になりました!本当にありがとうございました!」
人は「ごめんなさい」と謝られ続けるよりも、「ありがとう」と感謝される方がずっと嬉しいものです。そして、今度は誰かが休んだときに、あなたが笑顔で「任せて!行ってらっしゃい!」と教室に入ってあげれば、それで恩返しは100点満点です。
「今日も子どもの命をしっかり守れた」
それだけで、今日のあなたのお仕事は大成功です。
どうか自分を責めず、温かい気持ちでお子さんと寄り添ってあげてくださいね。心から応援しています!
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