只見線二都紀行〜①会津若松晩餐編
今回から数回、会津若松駅(福島県会津若松市)と小出駅(新潟県魚沼市)を結ぶ只見線に乗った話と、起点の会津若松市と終点の魚沼市周辺をうろついた話をしようと思う。
快速『あいづ』の指定席で会津若松へ
会津若松に初めて行ったのは、中学か高校生の頃か。
それから、旅行や出張で、数えきれないくらい来ている。何度も来ているが、その雰囲気が気に入っている。これを風情というのだろうか?
この地を2度目に訪れたとき、東京方面から新幹線で郡山までやってきて、郡山から会津若松(このときは喜多方だったと思う)まで、磐越西線という在来線で行ったのだが、ここを走る快速『ばんだい』という列車に、全国でも珍しい普通・快速列車用の指定席グリーン車というのが連結されていて、それに乗りたくてやってきたような記憶がある。
そのグリーン車は数年で廃止されてしまったけれど、最近、快速電車に指定席が復活したということでそれに乗ってみる。

郡山~会津若松間は高速バスに押され気味
郡山で新幹線を降り、会津若松に向かう磐越西線は1番線から出発する。指定席は1号車の半分だけ、14席しかない。
会津若松は観光地だから、JRは新幹線接続で快速列車の指定席や、特急列車を作ってみたりはしているが、どれも定着せず、とりあえず場当たり的な感じはぬぐえない。

何はともあれ、330円(閑散期)の追加料金で指定席に乗車。
意外だったのは、観光客だけではなく、磐梯熱海まで買い物帰りと思われる女性や、磐梯町までの男性も乗車していたこと。郡山~会津若松間の鉄道は高速バスに押されがちだが、磐梯熱海や猪苗代、磐梯町のような高速バスが停車しない地域までの利用もあるのかと驚いた。

会津若松は、過去を振り返りたくなる街?!
さて、明日の只見線は朝6時台の出発なので、駅内のコンビニで車内で食べる朝食を調達し、駅前のビジネスホテルにチェックイン。
さて、今回会津若松にやってきたのは、大学時代の友人がこの街に単身赴任になったことも大きな理由。事前に連絡すると、快く郷土料理の店を予約してくれた。
ホテルから、歩いて市役所近くにある、その店に向かう。会津若松は、道の幅が狭く、古くからの店も多い。建物も、昭和を感じさせるものが数多く残っており、どこか懐かしい感じがする。おそらく、もっと古い建物もあるように思う。
店の前で友人が待っており、店に入る。

会津地鶏の盛り合わせから、馬刺し、納豆油揚げ、こづゆ、山椒鰊(にしん)など、会津のものを中心にいただく。そばがきをしゃもじに盛って甘辛い味噌を載せ、ソバの実を振った『へら田楽』という創作料理が美味しかった。ソバの実のパリパリという食感が香ばしくて酒のつまみによい。
そろそろ、サラリーマン的な生き方のゴールが見えつつある年齢、話題はこれからのこと、家族のこと、自分のこと・・・。居酒屋には若いグループ、中高年のグループなどがいたが、それぞれに生きているのだなあ、と思う。
風呂あがり、気分はコーヒー牛乳
いい時間になり、友人と別れてホテルに戻る。
駅前にあるこのホテルは、近くにある温浴施設の入浴券がついてくる。酔いがある程度収まったのを見計らい、その温浴施設へ。
10年以上前だったか、仕事で来たとき、同じようにこのホテルに泊まり、当時の仕事相手の人とこの風呂に入ったなぁ、と思い出す。あの人はもう、退職した年齢だろうか。すこしくたびれた温浴施設の天然温泉に浸かりながら、過去を振り返る。なんだか、会津若松というまちは、過去を振り返りたくなるまちのような気がした。

それはなぜなのか。東北新幹線や東北自動車道が縦断する中通りと比べ、1時間ほど引っ込まなければいけないこの地理的条件は、どこか普段の自分から離れて、立ち止まれるような街なのかもしれない。

明日は会津若松を6時8分に出る只見線に乗らなければならない。これに乗り遅れると、午後まで全線を走破する列車はないので、早く寝なければ・・・と思いながら、いろいろ考えてしまい、結局寝入ったのは日が変わってからだった。

今回の指定席券(右)
奇しくも同じ席番、1号車2番A席
