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只見線二都紀行〜②只見線で朝食を…編

会津若松駅(福島県会津若松市)と小出駅(新潟県魚沼市)を結ぶ只見線に乗った話と、起点の会津若松市と終点の魚沼市周辺をうろついた話をする只見線二都紀行の第2回目。今回は早朝に会津若松を出発する只見線を走破する列車に乗った話。

冬の只見線に振られる

実は、今年の1月下旬に只見線に乗る予定にしていて、新潟県側の小出を早朝に出発する列車に乗るため、小出駅前のホテルも予約していた。だが、その数日前、只見線は冬の長期運休に入ってしまい、断念せざるを得なかった。私が只見線を走破したのは5~6回ほどあったと思うが、平成中期くらいまでは、どんなに雪が降っても運休しないことで有名だった
しかし、いつからか、冬に入ると1月下旬頃から長いときはゴールデンウィーク頃まで平気で運休するようになった。

只見線を走破する列車は1日3往復

只見線は全長約135キロで、乗り通すと4~5時間かかる。
3往復のうち、夕方に出る1本は途中で日が暮れてしまい、全線で景色を楽しむことは難しい。しかも今回の場合、小出で16時から行われる会合(仕事ではない)に出たいので、昼の13時過ぎに出る便というわけにもいかない。
よって、会津若松を6時8分に出る一番列車に乗ることにした。

会津若松から全線走破する1番列車

ホテルを5時45分頃に出て、駅の只見線ホームに5時50分頃に着くと、すでに10人ほどの乗客が1番列車を待っていた。
ほどなく1両編成の列車が入線すると、10ほどあるボックスシートはすべて埋まった。
列車が出発してしばらく経つと、昨晩の友人から「いま、只見線の駅を過ぎたところ。歩いて出勤中。」とのメールが届く。昨晩は私と酒を飲むので、職場に通勤用自動車を置きっぱなしにしており、歩いて出勤しているらしい。なんとも申し訳ない。
列車は、会津盆地を大きく迂回しながらいくつかの町を通り、比較的大きな集落のある会津坂下町(あいづばんげまち)の中心駅である会津坂下駅に到着する。

朝の対向列車は満員御礼

この会津坂下駅で交換した会津若松行きの列車はなんと3両編成。只見線は1両か2両と思い込んでいたが、3両編成もあるのだ。車内は高校生で満員状態で、通学列車としての需要はまだまだあるようだ。
一方、こちらの列車はわずかに地元の人が乗り降りする以外は観光客と鉄道ファン。それでも終始20名ほどは乗っていた。復旧した直後の2023年に乗ったときは満席で座れない人もいたことを考えれば落ち着いているが、かつてのガラガラ時代を知っている者としては、この人数でも喜ばしい。

対向する朝の会津若松行き3両編成は満員(会津坂下駅にて)

車内で会津名物の朝食を

さて、出発から1時間経ち、7時も過ぎたところで車内で朝食とする。クリームボックスという郡山発祥の菓子パンと、飲むヨーグルトとどこにも書いていないけれど、飲むヨーグルトっぽい会津坂下の工場でつくられたヨーグルトのパック(「会津の雪 ソフトクリーミィヨーグルト イチゴ」という商品名らしい)。

朝食のクリームボックスと飲めない?ヨーグルト
(ホテルにて撮影)

クリームボックスは、食パンに甘いホイップクリームが塗られた、福島県のご当地パン。長野県出身の私からすると、牛乳パンと親和性がある味。

また、この飲むヨーグルトっぽい紙パック。これは、基本的に飲めないと思った方がいい。なぜなら、中には普通のヨーグルトが入っているからだ。初めて買ったとき、家で紙パックをハサミで切って、お皿に出したところ、四角いヨーグルトが滑り出てきた
だが、ある方法により、これを飲むヨーグルトとして食することもできる。その方法とは、とにかく振る!100回くらい振る!ということだ。車内で紙パックをいい歳のおじさんが振り続けるのは恥ずかしかったが、がんばって振った。ちなみに、昨日の夜風呂あがりに飲んだコーヒー牛乳と同じ会社の製品である。

さて、お腹もいっぱいになり、昨夜遅かったことと、朝5時台に起きたことも相まって、睡魔が襲ってくる。しかし、今日は梅雨どきとは思えない快晴。寝てはいけない、こんなにいい天気なのに!と思えば思うほど眠くなってくる。
そんなタイミングで、只見線の運行上の重要な拠点である会津川口駅に到着。10分の停車時間で駅舎に行くと、売店で懐かしの硬券入場券を模した模擬入場券なるものを発見。300円というぼったくり価格(本物の入場券は160円)だが、こういう企画モノは見つけた時に買っておきたいので早速購入。

模擬入場券と会津川口駅の駅名標

会津川口駅を出ると、只見線のなかでも特に景色のいい区間に入っていく。並行する只見川はダムで流れが穏やかになり、まさに明鏡止水といった波のない湖のような状態になる。そこに緑の山が反射して、見る者の心を奪う。

明鏡止水状態の只見川

会津川口から只見の区間は、2011年の台風被害で10年以上の運休期間があった区間。この時間の列車にはほとんど地元の利用客がおらず、静かな時間が流れる。

河井継之助記念館が近くにある会津塩沢駅

会津塩沢は幕末の長岡藩の家老・河井継之助の終焉の地であり、その史料館がある。2度目に会津若松を訪れた際に乗った快速『ばんだい』のグリーン車に乗り込んだ政治家らしき人々が話題にしていたことを思い出す。

梅雨の合間の好天のなか只見駅に到着

奥只見のオアシス・只見駅に到着

そんな静かで美しい大自然を進むと、只見駅に到着。ここで23分の停車。只見は初めて来たときから思うのだが、福島県と新潟県境近くにあるものの、どちらにも属していないような、不思議な印象がある場所だ。なぜそう感じるのかはわからないが、只見の前後には町もなく、陸の孤島のようなイメージがあるからだろうか。
只見駅では、列車を見る人の多くが手を振ってくれる。出発すると、地元の園児や小学生たちが手を振って見送ってくれる姿が印象的だった。

只見駅から会津田島駅へのバス
会津田島からは野岩鉄道と東武鉄道で東京に行ける

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