AIに奪われないWEBライティングは「足元」にある。地域取材ライターのススメ
SNSで、WEBライターの「仕事をAIに奪われた」「月収ダウン」という悲痛な声が拡散しているようです。
数年前からそういう時代の到来が予想されていたし、本当に始まっているんだなぁと思います。
AIと同じ土俵に立たないために
確かに、効率重視のコタツ記事(ネット上の情報をまとめただけの記事)や、雑多な情報をきれいに整えて書き直す仕事は、人間のライターより実はAIの方が圧倒的に速く、安く、正確です。
私が主催してきたライティング講座でも、2025年度から「ライターがAIを活用する」実践回を新たに盛り込んでいました。
普段からローカルに特化したライティングを実践し、一部を外注しているからこそ、思います。
ライターを生業にしたい人は、「AIに書けない領域」を探すより先に、「AIが情報を得ることさえできない領域」に目を向けるべきではないか、と。
インターネットにある「情報の空白」
私は、佐賀県基山町という人口1.7万人の町を拠点に、2017年からローカルWEBメディアを運営しています。
サイト立ち上げのきっかけは、身寄りのいない土地に引っ越してきて初めて知った、地方にはインターネット上に存在しない「情報の空白」が驚くほど広がっている事実に直面したことです。
ご近所さんのおしゃべりで完結している、教育や福祉など必要な暮らしの情報。
行政の管轄の壁に阻まれて、どこにも掲載されない生活インフラの一部。
地域の人が「わざわざ書くまでもない」と捨てている、生活圏のニュース。
これらは、どれだけAIが進化しても、クローリング(ネット巡回)してくることはできません。
なぜなら、誰かが書こうと思わない限り、デジタル空間にまだ一文字も存在しないからです。
地方こそ、これからのAI検索時代の人々が暮らしていく際に必要だろう一次情報の、空白地帯ばかりです。
「書く」から「編む」仕事に目を向けよう
地域密着・エリア特化型のローカルメディアでライターに求められるスキルは、優れた文章表現ではありません。
自ら必要とされる「情報の空白」を見つけ、曖昧な噂話を裏取りし、地域の人たちが安心して読める形に整える。
公開して、インターネット上の空白を埋めていく。
つまり、WEBライターから取材ライター・編集者に、まず自身をアップデートすることが不可欠です。
リサーチや企画化
取材(一次情報の収集)
ライティング
編集
ニーズを理解し、バラバラの事象をリサーチし、現地を取材し、地域の情報インフラとして編み直す。
これは、単なる「ライティング」ではなく、地域資料館の「学芸員」に近い営みかもしれません。
五感を使う作業だからこそ、AIに奪われない仕事です。むしろ、AIを便利に使う立場になります。
ただし、取材ライターへの転身は、パソコン一台で仕事ができるタイパ・コスパに固執している方には、お勧めしません。
取材ライターは、現地でリアルな人や営みと関わり合う、人間関係に飛び込んでいく仕事。
対面で、現地で、偶発的な出会い・トラブルを含む熱量のコミュニケーションは、人間にしかできません。
アナログな仕事って大変だけど、けっこう刺激的で、楽しいですよ。
AI時代のローカルWEBメディアの「価値」
もしあなたがライターとして、ウェブでの収益化の壁に絶望しているなら、あるいはAIの進化に怯えているなら。
一度、ご自身の暮らす地域など足元にある「情報の空白」を見渡してみてください。
そこには、AIには一生かかっても辿り着けない、あなたにしか書けない物語と、それを切実に必要としている「不特定多数の読者」が必ずいます。
画面の中の数字(PV)を追いかけるのではなく、隣に住む誰かが、明日少しだけ安心して暮らせるための言葉を綴る。
知る人ぞ知る、情報源として信頼されるローカルウェブメディアとして、地域の情報を編集していく。
そんなライティングの形が、これからの時代、もっと増えてもいいのではないかと思っています。
小さな町の地域密着メディアのリアルを語っていきます
2017年にサイトを開設・運営を始めてから、私たちが約10年をかけて見つけてきた、ローカルウェブメディアの生存戦略。
その具体的な「ロジック」と「仕組み」について、現在このnoteで連載しています。
ゼロからサイトを立ち上げ、紆余曲折を経た「事業化」の挑戦は現在進行形で、収益化についても一定の成果が見えつつあります。
人口2万人に満たない小さな町での、実話です。
スモールビジネスとして、ローカルメディア で「食べていく」。
その過程も、いずれ公開していけたらと考えています。
AI時代の本格的な到来に、これからの「書く仕事」のあり方を私と一緒に考えてみませんか?
ぜひ、「スキ」やフォローで応援していただけると嬉しいです。
今なお足元に広がる「情報の空白」が、誰かの希望に変わる。
そんなお手伝いが、少しでもできれば幸いです。
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