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充電器ごときに、なぜこんなにときめくのか——SHARGE Retro 67


はじめに——ちょうどセール中なので、紹介したい

Amazonを覗いていたら、SHARGE Retro 67 がプライムデーセールの対象になっていた。税込6,327円、通常価格の7,056円から10%引きだ(セールがいつまで続くかは分からないので、この記事を読んでいる時点ではもう終わっているかもしれない、ということは先に断っておく)。ちょうどいい機会なので、この充電器について書いておきたくなった。気合いを入れた比較検証というより、「いいものを見つけたので、セールのついでに紹介しておきたい」くらいの、軽い気持ちで書く記事だ。

初めてのMacの画面は、1988年に手に入れたMacintosh Plusの、9インチの白黒だった。あの画面の記憶がある人になら、この充電器の話はきっと通じる。

かわいらしい外観

Appleがデザインしたかたちを、できるだけそのまま愛でていたい——先日の背面パネルのnoteで書いたのは、つまるところそういう話だった。その琴線に、まさか充電器が触れてくるとは思っていなかった。

SHARGE Retro 67は、その名のとおり初代Macintoshを思わせる佇まいの充電器だ——。四角い箱に、あの丸みを帯びた小さな画面。手のひらに収まるサイズに、67WのGaN充電器としての中身がぎゅっと詰まっている。1年ほど前に購入し、机に置いて付き合ってきた。

充電器ごときに、なぜこんなにときめくのか。今回はそれを、机に置いて暮らす日々のなかで確かめてみようと思う。

佇まいと画面——“あの頃”が机に戻ってきた

裏面もしっかりと Macintosh だ

届いた箱を開けて、まず手に取った瞬間に「ああ」と思った。ベージュがかった白に、四角い箱型のシルエット。角は丸められていて、どこか懐かしい柔らかさがある。プラグは折りたたみ式で、使わないときはたたんでしまえるぶん、鞄に放り込んでも気を遣わない。大きさは手のひらに収まるくらいで、67WのGaN充電器がこのサイズに収まっていること自体、GaNという素材の進歩をあらためて実感させられる。

そして正面の小さな画面。ここが、この充電器のいちばんの見せ場だと思う。給電を待っている間は、緑色のブロックが上から下へ静かに流れ落ちていく——SF映画でおなじみの、あの「デジタルレイン」を思わせる表示だ。ケーブルを挿して充電が始まると、表示は切り替わり、今まさに何ワット出力しているかがリアルタイムの数字で映し出される。ただの通電確認のはずのその数字が、あの緑のピクセルで表示されるだけで、急に「演出」に格上げされる。地味な機能に、ここまで手間をかけて魅せてくれるのかと、正直うれしくなった。

Amazonにある製品写真(SHARGE)

初代Macintoshを思わせる佇まいだ、と先に書いた。四角い箱と丸みを帯びた画面、そして緑のピクセルで描かれる表示——実機のMacintosh Plusはモノクロだったから、色そのものが同じというわけではない。それでも、ピクセルで何かを表現するという体験の質感が、あの頃の記憶と机の上でふと重なる瞬間がある。これはAppleから商標のことで何か言われたりするかもしれない…(苦笑)

まるでMacintoshのミニチュアのようなスタイルのこの充電器を、デスクに置いてからというもの、私はこの充電器を出張には持っていっていない。理由は単純で、実用性で劣るからではなく、あまりに可愛くて、持ち歩いて失くしたくないからだ(笑)。

日常での使い勝手——机の担当と、鞄の担当

自宅ではリモートワークで、MacBook Neoをこの充電器で充電している。満充電までの秒数や発熱は特別行っていない。「ちゃんと使えている」というのが実際のところで、充電器として立派に機能している。USB-C が3ポートあるため、MacBook 以外にiPhoneを一緒に挿しておけることも地味に便利だ。

「パームトップ」 Macintosh だ(笑)

前の章で書いたとおり、SHARGE Retro 67はあまりに可愛くて、出張には持ち出せない。ではその間、代わりに何を持っていくのかというと、Anker Prime Wall Charger 67Wだ。出張や旅行にはMacBook・iPhone・Apple Watchの3台を持っていくことが多く、荷物は小さくまとめたい。だから小型で、なおかつ2台以上を同時に充電できる充電器が必要になる——これがAnkerを選んでいる理由で、SHARGEより優れているからではない。机の担当と鞄の担当、役割が違う2台が、それぞれの持ち場で働いている、というだけの話だ。

並べてみた

同じ67Wでも、ポートの仕様はけっこう違う。SHARGEはUSB-C×3で全ポート統一、AnkerはUSB-C×2とUSB-A×1という構成で、レガシー規格をあえて残している(余談だが、私自身はAnkerのUSB-A側をほとんど使っていない)。手持ちのデバイスにUSB-A機器がまだ多いか、USB-Cで統一されているか——ここは選ぶときのちょっとした分かれ道になると思う。

数字が気になる人のために、両機のスペックを表にまとめておく。比較して優劣をつけるための表ではなく、気になる人が見比べられるように並べただけのものだ。

ものすけが作った比較表

重さは、自宅にあるキッチンスケールで測った目安で、絶対的な精度は保証できない。ただし両機とも同じ道具・同じ条件で測っているので、大小の傾向としては参考になるはずだ。SHARGE側の価格はプライムデーセールの一時的な値下げなので、この記事を読んでいる時点ではすでに通常価格に戻っているかもしれない。

短所も正直に書いておく。両機に共通する話だが、四角く角張った筐体ゆえに、隣接するコンセントや電源タップに挿すと、隣の差し込み口と干渉することがある——これはSHARGE・Anker双方で経験したことで、SHARGEだけの弱点というより、この手の角張ったGaN充電器全般につきまとう制約だと思う。価格についても、個人的には実用一辺倒のGaN充電器としてはやや高めに感じていて、そのぶんは“デザイン代”だと割り切って払っている。

安全面では、SHARGEの底面ラベルを確認したところ、PSEマークがきちんと刻印されていた(公式の製品ページには明記が見当たらなかったが、実機のラベルで確認できた)。ラベルには「株式会社成洋」という社名の表記もあったが、これがどういう立場の事業者なのかまでは、ラベルからは分からない。保証期間は公式ページに12ヶ月とある。国内の問い合わせ窓口についても公式な明記は薄いが、Amazon経由で購入しているので、いざというときはAmazon経由で販売元に連絡できる、という安心感はある。Anker については、ブランドもそれなりに浸透しているので安心感は絶大だと思う。

結び——充電器にときめける時代になった

私の机には、据置のMac mini M4があって、その脇にこのSHARGE Retro 67がちょこんと座っている。充電が必要なわけでもないMac miniの隣に、初代Macを思わせる小さな箱が置いてあるだけで、机の眺めがちょっと楽しくなる——性能とは関係のない話だが、これがこの充電器を買ってよかったと思う、いちばんの理由だ。

充電器として使っていないときには、ミニチュアとして利用している(笑)

充電器ごときに、なぜこんなにときめくのか。答えは単純で、あの画面と佇まいが、古いMacの記憶に橋をかけてくれるからだと思う。67WのGaN充電器としての実力そのものは、個人的には、今どき飛び抜けて目新しいものではないと感じている。それでもこの一台を選ぶ理由があるとすれば、性能ではなく、机に置いたときに心が動くかどうかだ。

とはいえ、これはあくまで私の好みで、誰にでも勧めるつもりはない。最大出力の数字を最優先したい人や、装飾より小ささ一辺倒を求める人には、正直あまり向かないと思う。逆に、あの白黒ピクセルの記憶に少しでも心当たりがあるなら、ちょうど今Amazonでセールもやっていることだし、覗いてみて損はないはずだ(セールが読んでいる時点で終わっていたら、それはご容赦を)。

もしこれを購入したら、給電を待つ間にあの画面を眺めてみてほしい。緑のピクセルが静かに流れ落ちるだけの、それだけの機能だけれど、意外と見入ってしまう。


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