LIVE HOUSE fr404|第3回「半年後」
十七時二十六分。
階段を降りる。
ドアを開ける。
「お疲れさまです」
宮内が受付の奥から言った。
「お疲れさまです」
大塚が箱を持っている。
「柴崎、これお願い」
「いつものとこ?」
「うん」
水の箱を受け取る。
冷蔵庫の横へ置く。
半分を入れる。
残りは奥。
受付へ戻る。
予約表を出す。
ペン。
ドリンクチケット。
千円札。
五百円玉。
数える。
チケットを十枚出す。
予備を下へ入れる。
宮内が冷蔵庫を見る。
「水入りました?」
「半分」
「ありがとうございます」
紙コップを出す。
氷。
ゴミ袋。
宮内はそのままドリンク側へ戻る。
十七時四十二分。
出演者が入ってきた。
「楽屋どこですか」
「奥の右です」
「ありがとうございます」
ケースを持って通っていく。
タクマがその後ろから入る。
「お疲れ」
「お疲れさまです」
バッグを壁際へ置く。
「今日何時?」
「オープン十八時半です」
「了解」
それ以上聞かない。
タクマが客席へ行く。
私は予約表を見る。
名前。
人数。
取り置き。
今日の追加分が一枚置かれている。
予約表と照らす。
同じ名前が一つ。
人数だけ足す。
大塚が通る。
「これ二人で合ってます?」
「うん」
書く。
十八時二分。
ドアが開く。
出演者がもう一組入る。
ケースが二つ。
「どこ置けばいいですか」
「一回、壁側でお願いします」
置いてもらう。
大塚が来る。
「あとで中入れる」
「はい」
通路を空ける。
受付へ戻る。
レジ。
予約表。
入口。
十八時十九分。
宮内が言う。
「コーラ少ないです」
冷蔵庫を見る。
「箱、奥ですよね」
「そうです」
持ってくる。
六本。
冷蔵庫へ。
残りを戻す。
「それで大丈夫です」
「はい」
十八時二十九分。
ドアを開ける。
客が入る。
名前。
料金。
ドリンクチケット。
次。
二人。
次。
当日。
予約表の端を見る。
料金。
チケット。
次。
名前。
ない。
もう一度見る。
ない。
スマートフォンを出す。
店のグループ。
今日の予約表の写真。
拡大する。
そこにはある。
紙へ名前を足す。
「大丈夫です」
料金を受け取る。
チケット。
客が中へ入る。
大塚は客席側にいる。
呼ばなかった。
十八時五十分。
客が切れる。
予約表を見る。
紙へ足した名前の横へ線を引く。
スマートフォンの写真をもう一度見る。
閉じる。
十九時十一分。
大塚が受付へ来る。
「今いくら?」
レジを数える。
数字を言う。
大塚がもう一度数える。
「五百円ずれてる」
「すみません」
自分でも数える。
千円札。
五百円玉。
百円玉。
もう一度。
五百円玉が一枚、札の下に入り込んでいた。
「ありました」
「ならいい」
大塚は客席へ戻る。
五百円玉を硬貨の場所へ戻す。
レジを閉じる。
十九時二十五分。
客が一人来る。
名前。
予約表。
料金。
チケット。
そのまま入る。
十九時四十分。
宮内が受付へ来る。
「何か食べました?」
「まだです」
「私も」
スマートフォンを見る。
「終わったら何か買おうかな」
「明日早いんですか」
「普通」
客が来る。
会話が止まる。
料金を受け取る。
ドリンクチケット。
宮内はドリンク側へ戻った。
十九時五十五分。
客がいない。
入口。
予約表。
レジ。
客席から音がする。
タクマが受付を通る。
「今日静か?」
「今は」
「あと来る?」
予約表を見る。
「二人くらい」
「じゃあまだいるか」
そのまま奥へ行く。
二十時十一分。
遅れて客が一人来る。
名前。
予約表。
見つかる。
料金。
チケット。
二十時二十八分。
宮内が奥から言う。
「水お願いします」
受付を見る。
誰もいない。
冷蔵庫へ行く。
水を出す。
六本。
「これくらい?」
「大丈夫です」
戻る。
受付に一人いる。
「すみません」
「はい」
名前を聞く。
料金。
チケット。
客が中へ入る。
二十時四十七分。
予約表を整理する。
来ていない名前。
三つ。
一つは二名。
時計を見る。
そのままにする。
二十一時三分。
二人来る。
そのうち一人の名前で予約。
人数を確認する。
二名。
料金。
チケットを二枚。
残りの未受付。
一つ。
二十一時十八分。
タクマがバッグを持つ。
「俺先出る」
「お疲れさまです」
「お疲れ」
階段を上がる。
大塚が客席側から出てくる。
「あと誰来てない?」
予約表を見る。
名前を一つ言う。
「多分来ない」
「消します?」
「そのままでいい」
「はい」
二十一時三十一分。
宮内が紙コップを足す。
私はゴミ袋を替える。
冷蔵庫を見る。
水。
コーラ。
烏龍茶。
「水、あと一列です」
「終わってから見ましょう」
「はい」
二十一時五十二分。
終演。
客を出す。
「ありがとうございました」
一人。
二人。
三人。
ドアを開ける。
閉める。
また開ける。
階段へ人が流れる。
最後の客が上がる。
ゴミ袋。
コップ。
冷蔵庫。
在庫。
レジ。
大塚が数字を確認する。
「これ注文しといて」
水の数を指す。
「分かりました」
グループへ入力する。
《水 1箱お願いします》
送る。
宮内が空のコップをまとめる。
私は受付のペンを戻す。
予約表を外す。
今日の紙と一緒に受付の下へ入れる。
二十二時十八分。
冷蔵庫を開ける。
水。
コーラ。
烏龍茶。
数える。
大塚へ伝える。
「了解」
ゴミ袋を一つ奥へ運ぶ。
戻る。
宮内がモップを立てる。
「終わったら何か買うんでしたっけ」
「多分コンビニ」
「駅の方?」
「はい」
「私も何か買おうかな」
大塚が受付から言う。
「戸締まりするよ」
「はい」
バッグを持つ。
二十二時三十一分。
宮内がコンビニの袋を持っている。
「電車何時ですか」
「二十二時五十七分」
「間に合いますね」
「多分」
タクマは先に帰っていた。
大塚が次回の予定を言う。
「来週、水曜。十七時半で」
「はい」
外へ出る。
電車の中。
スマートフォンのカレンダーを開く。
次の水曜日。
17:30。
《fr404》
保存する。
アラームを見る。
7:00。
設定されている。
スマートフォンを伏せる。
次の駅でドアが開いた。
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