見出し画像

【聴句】聴く力が社会を変える!

日常生活の中で私が実感しているのは、私たちは驚くほど人の話を聴いていないということです。

日々の授業の中でも、子どもたちが話を聴かず、おしゃべりに夢中になっている場面にたびたび出会います。もちろん、それを教師としての力量不足と受け止め、自らの教え方や関わり方を見直す努力は必要不可欠だと思います。

しかし一方で、子どもたちが話を聴かないという現象は、本当に教える側だけの問題なのだろうかという問いも湧いてきます。つまり、聴く力とは生得的に備わっているものではなく、意図的に、計画的に、そして人工的に育てていくべきものではないかという考えに至るのです。


加えて、環境の影響も見逃せません。自分の話が聴かれていないと感じるような空間においては、他者の話を聴こうとする意欲そのものが育ちにくくなるのではないでしょうか。

そんな折に出会ったのが、「古典ラジオ」という番組でした。ある回では「聴く力」に焦点を当て、ゲストを招いてその本質に迫っていました。


中でも印象的だったポイントを以下にまとめてみます。
• 私たちの多くの会話は、「間」が空くことへの不安から、沈黙を埋める“話しゲーム”のようになっている。
• 組織や集団の中でリーダーが聴く姿勢を示さなければ、その組織には「聴く文化」が根づきにくい。
• ヒエラルキーを前提とする文化では、「聴くこと=従うこと」と捉えられがちだが、フラットな文化では「聴くこと=つながること」と理解される。
• 会議や対話の場では、「理解のフェーズ」と「評価のフェーズ」を意識的に分けなければならない。評価されることへの恐れが、声を上げることを躊躇させてしまう。
• 暴走族のような集団が社会に向けて大きな音を立てたり、迷惑行為をする背景には、「本当は自分たちの声を聴いてほしい」という切実な訴えがあるのかもしれない。
• 息子の話を意識して聴くようにした父親に対して、息子が初めて「勉強を教えてほしい」と頼んできたという実話。
• 人に聴いてもらう経験は、自分自身の中にあった、これまで見えていなかったものが見えてくるような経験である。
• 対話が行き詰まったときには、「そもそもなぜ対話をしていたのか」という原点に立ち返ることで、次の一歩が見えてくる。


さらに、私が深く共感したのは、理解に近づいていくためには、「人文知」に裏打ちされたメタな視点が不可欠であるという点でした。具体的な事象に焦点を当てすぎると、対立や優劣の意識に囚われがちになります。しかし、一段高いメタな視点に立ち、自分ごととして構造を見つめることができれば、対話の方向性がより明確に見えてくるのです。

現在、日本では参議院選挙のさなかにありますが、政治家たちの多くは互いの話に耳を傾けることなく、一方的に自分の主張を述べる姿勢に終始しています。民主主義とは本来、言葉の交換によって共同の意思を形成していく営みであるはずです。その前提にあるのが、「評価を保留して、まず相手の言葉を受けとめる」という聴く姿勢です。

私たち一人ひとりがこの姿勢を意識し、実践していくこと。それこそが、より良い社会の礎となっていくのではないでしょうか。


#聴く力 #心理的安全性 #対話の設計 #判断の保留 #自己理解 #信頼関係 #人工的な場 #合意形成 #つながり #組織文化 #ListeningPower #PsychologicalSafety #DialogueDesign #SuspendJudgment #SelfUnderstanding #TrustBuilding #StructuredConversation #ConsensusBuilding #Connection #organizationalculture

いいなと思ったら応援しよう!