『私という病』 第23話|解放
2025.9.25
自由とは、
何かを得ることではない。
「自分ではないもの」を、
すべて手放したあとに残る状態である。
あなたは、
何のために生きているのですか。
即答できますか。
他人のため。
家族のため。
それとも、夢のためでしょうか。
もし、
「人生に意味などない」
そう言うのなら、
あなたが今ここで生き、
こうして言葉を発しているこの行為にも、
意味はないのでしょうか。
あなたは人として生き、
生きた分だけの体験を重ね、
「経験」という名の財産を、
すでに手にしています。
まもなく、
お金はその本性を現します。
お金とは、
邪悪な紙切れです。
だからこそ、
この世界から姿を消したのです。
私は、
自分が誰であるかを知っています。
何のために生まれ、
なぜ生きているのかを、
知っています。
あなたも、
思い出せるはずです。
あなたではないものを、
一つずつ捨てていけば。
何を信じればいいのか。
何のために生きればいいのか。
それは、
自分が誰かを知らない者には、
決してわからない。
人は、
時間を労働に差し出すことで、
生き延びる選択をしてきました。
自分の自由意志で、
**「何の奴隷になるか」**を
決めてきたのです。
けれど、
お金が滅びた瞬間、
奇妙なことが起こります。
あなたは、
経済的に自由になる。
奴隷労働、
つまり 「仕事」 は消えます。
今日も、明日も、
あなたを縛る仕事は、
存在しません。
AIがすべての知的労働を行い、
ロボットがすべての肉体労働を担う。
それでも、
あなたは「正しく生きよう」として、再び
奴隷になりますか。
誤解しないでください。
働くこと自体が、
奴隷なのではありません。
やりたくないことを、
やらされること。
それが、
奴隷なのです。
人は、
心が壊れないように、
自ら進んで奴隷になり、
残りの時間を消費で埋め、
精神の均衡を保とうとします。
しかし、
あなたはもう、なれません。
知的労働の奴隷にも、
肉体労働の奴隷にも。
さて。
あなたは今日、何をしますか。
なぜ生きるのですか。
人生の目的は何ですか。
私が問いたいのは、
ただ一つ。
あなたは、誰ですか。
眠った思考。
決められた判断。
思考を縛る鎖――「常識」。
あなたは、
消費を繰り返すだけの
歯車のままで終わりますか。
それとも――
もう一度、問います。
あなたは誰ですか。
なぜ、生きているのですか。
人は、
生まれて死ぬのではありません。
あなたは、
まだ生まれてすら、
いないのかもしれない。
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