『光の感染者』第19話|遊び人
生き方を賭けにした者は、勝ち負けの外に立つ。
遊び人とは、すでに失うものを持たない者の名である。
世の人は、
金を持て、力を持て、と私に言う。
それさえあれば、
人は勝手についてくるのだと。
私はそれを聞きながら、
どこかで笑っている。
力に集まるのは人間ではなく、
不安なのではないか、と。
私は遊び人である。
ここで言う遊びとは、
享楽のことではない。
生き方そのものを、
賭けにしている、という意味だ。
慈悲を持ち、
それでも報われない者たち。
私はそういう人間にだけ、
なぜか頭を下げたくなる。
彼らは決まって、
自分が強いことを知らない。
世界は、
強者を中心に
律儀に回っている。
私はその輪から
一歩だけ外れて、
黙って様子を見ている。
何も所有せず、
それでいて、
すべての中に身を置いている。
この状態の世界で、
人は何ができるのか。
私はそれに興味がある。
人生を
イージーモードで与えられても、
私はきっと遊ばない。
条件の悪い場所に立ち、
ハンデを背負ったまま、
それでも倒れずにいる。
勝つためではない。
誇るためでもない。
この世界には、
そうやって生きる人間が
一人くらい
必要なのではないかと、
私は勝手に思っているだけだ。
この旅は、
望んで選んだ道ではない。
草むらの中に、
うっすらと、
誰かが通ったあとの跡がある。
私はそこで立ち止まり、
かつて誰かが
ここを歩いたのだろう、
その痕跡を見つける。
だから、進む。
冒険せよ。
遊び人であれ。
人生という、
このフィールドで。
神の国は、あなたがたの中にある。
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