『光の感染者』 第13話|思考は鍵である
光が世に来たのに、
人々はその行いが悪かったので、
光よりも闇を愛した。
美しさは、時にそのものを殺す。
ありがとう。
父さん、母さん。
愛犬かなと、ふうた。
みんな、死んでなんかいない。
少なくとも、僕が生きている限りは。
目の前にいる人間でさえ、
どこか、幻影のように見えることがある。
実体はある。
だが、本当に「そこにいる」と
言い切れるだろうか。
そこにあるのは、
魂の音色、匂い、色。
波動の強さ、エネルギー。
僕には、
実体はむしろ、
こちら側ではなく、
そちら側にあるように感じられる。
血と肉と骨。
そこにエゴや言葉や感情が混ざり合い、
人は「誰か」を演じ始める。
まるで、
ゲームの中のキャラクターのように。
自分で選んだつもりの世界を、
疑いもなく歩いている。
彼らが愚かなわけではない。
社会が、そう振る舞うように
設計されているだけだ。
「人間とは、だいたいこういうものだ」
そう刷り込まれた設定が、
いつのまにか
常識になる。
人々はそれを疑わず、
守る側に回る。
誰に命じられたわけでもない。
報酬を約束されたわけでもない。
ただ、
そう振る舞うことが
正しいと信じているだけだ。
社会は、
その善意と勤勉さの上に、
静かに成り立っている。
だが、おそらく。
ここまで
この言葉と付き合っているあなたは、
もう気づいている。
あなたは、
無条件で世界に守られてきた
存在ではない。
それでも、
考えることをやめなかった。
それだけで、
十分だ。
では、あなたはどうだろう。
あなたと同じ人間に、
出会ったことがあるだろうか。
偶然、声をかけたその人も。
隣に座ったあの人も。
家族でさえも。
彼らは、
あなたに何かを
思い出させるために
存在している。
その思い出しは、
ある瞬間、
判断や世界の見え方を
静かに反転させる。
僕は、まだ出会っていない。
本当に目覚めた人間という存在に。
だが、
この世界に
存在していることは、
知っている。
だから、僕は準備している。
完璧なタイミングで、
いつか、きっと
出会う。
そのとき、
言葉は必要ないだろう。
理解は、
言葉よりも前に起こる。
そして、
これだけは確かだ。
思考とは、
光エネルギーのゲートウェイである。
思考が変わるとき、
人は世界を移動する。
場所ではない。
現実の層が切り替わる。
🔑鍵(ことば)
何ひとつ持っていない。
それでも、
すでに
すべての中にいる。
――そういう状態に、
人は至る🔑
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