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『私という病』 第25話|認識

2025.9.25

人は世界を見ているつもりで、
じつのところ、
自分の認識を見ているにすぎない。


恐れる必要はない。
あなたが感じている不安も、
長いあいだ抱え続けてきた恐怖も、
最初から世界に備わっていたものではない。

死や時間といったものも、
それ自体があなたを縛る存在ではない。
それらは、
世界を理解するために人が用意した
一つの枠組みにすぎない。

もし、
それらを「絶対的なもの」だと
疑いなく受け取っているとしたら、
立ち止まって考えてみてもいい。

――それは、
自分で選び取った認識なのだろうか。

人は、人間という形を通して、
この世界を体験している。

喜び、迷い、怒り、悲しみ。
それらは罰ではなく、
価値を測られるものでもない。

ただ、
経験として起こっている。

変えるべきものがあるとすれば、
世界そのものではない。
向け直す必要があるのは、
それを見つめている思考のほうだ。

言葉が思考をつくり、
思考が、
あなたにとっての世界を形づくる。

不安や恐怖は、
確かな実体として
そこにあるわけではない。
それらは、
内側で繰り返し育てられた
一つの像に近い。

ここにあるのは、
答えではない。

何かを思い出すための、
静かな問いが、
置かれているだけだ。

あなたは、
その認識を、
本当に信じ続けたいだろうか。


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