あなたの『ホラー』の定義はなんですか?|人によって違う“ホラー”の意味
ホラーが苦手!
ホラーが好き!
そう言う人に「どんなホラー?」と聞いてみると、意外と答えがバラバラだったりする。
血がドバドバ出るやつ
心霊的恐怖が強いやつ
ビックリ演出が多いやつ
クリーチャーが出るやつ
同じ“ホラー”という言葉を使っているのに、人によって思い浮かべているものが違う。
心霊は好きだけど、グロは苦手
グロは平気だけど、呪い系は無理
なんてこともある。
以前、「怖いのが楽しい」と言う我が父の、私からすると謎の感性をnoteにした。
そしたらホラーの定義も気になってきた。
そもそも『ホラー』とは?
解剖していきたい。
ホラー=怖い作品ではない
ホラーは単に“怖いもの”ではない。
不思議。
もちろんホラーはだいたい怖い。
高所恐怖症の人にとっては、高い橋を渡る映像は十分怖い。
閉所恐怖症の人にとっては、狭いトンネルの映像も恐怖。
当人にとってはホラーでしかない。
でもこういう映像だけだとホラー作品とは言わない。
“怖いこと”と、“ホラーというジャンル”は別なのだ。
ホラーとは『恐怖を演出する作品』
ホラーは『恐怖を意図的に体験させるもの』。
作品の目的が『恐怖を感じてもらうこと』。
だから、幽霊が出なくてもホラーになる。
だれもいないはずの家の静かな廊下。
その遠くに聞こえる足音。

なにもみえないのに、
「…なにかいる」
そう思わせる演出。
これだけでもホラーは成立する。
【パラノーマルアクティビティ】とか、まさにこれ。
“なにか”は確実にいるけど、姿は見えない。
ポルターガイスト現象で恐怖を煽ってくる。
あと、【ドント・ブリーズ】
盲目の老人(元軍人)が強盗3人を撃退する作品。
幽霊もクリーチャーも、怪異現象も起きない。
でも、Wikipediaを見ると『ホラー・スリラー』ジャンルだった。
生理的に受け付けない気持ち悪さ(特に2)もあり、いろんな意味でホラー作品である。
グロはホラーなの?
血
内臓
切断
腐敗
こういったものを「ホラー」と思う人もいる。
でも『グロ』は、ホラーとは少し違う。
グロは恐怖そのものというより、嫌悪感や生理的な気持ち悪さを与える表現である。
たとえば、料理中に指を切っちゃう映像。
気持ち悪いかもしれない。
痛いし、お尻のあたりがヒュッてなる。
だけどグロがホラーだと、【キル・ビル】も【ゴールデンカムイ】も、目的が“恐怖”ではない作品まで全部ホラージャンルになってしまう。
ホラーにも種類がある
ひとくちにホラーと言っても、狙っている感情が違う。
心霊ホラー
幽霊
呪い
怪談
『見えないもの』への恐怖。
サイコホラー
人間そのものが怖い
狂気
異常心理
『現実でも起こりそう』な恐怖。
クリーチャーホラー
ゾンビ
異形
怪物
『未知の生物』への恐怖。
スプラッターホラー
肉体破壊
流血
ショック表現
恐怖もあるけど、嫌悪感がメイン。
スプラッターが苦手でも、幽霊作品やサイコホラーは好き。
心霊系は絶対無理だけど、ゾンビ作品なら平気。
なんて人もいる。
「ホラー好き」
「ホラー苦手」
という言葉だけでは、その人の感性は説明できない。
驚かせるだけでもホラー?
突然「バーン!」と、大きな音にビックリさせられる。
これはジャンプスケア。
ビックリさせる演出だ。
ジャンプスケアはホラー作品でよく使われる。
けど、驚くことと怖いことは違う。
風船が突然割れても驚くし、急にいる虫に驚くこともある。
でも、ホラーではない。
ジャンプスケアは恐怖を作るための演出技法であって、それ自体がホラーではないのである。
私たちはなにを「ホラー」と呼んでいるのか
怖さ
気持ち悪さ
驚き
不安
嫌悪感
緊張感
全部違う感情だけど、人それぞれの感覚で『ホラー』になっている。
「この映画ホラーだから。」
「いや、グロいだけじゃない?」
「全然怖くなかった。」
「途中で観るのをやめた。」
だれも間違っていない。
みていた作品が同じだとしても、受け取った感情が違うだけ。
『ホラー』はひとつのジャンルではなく、感情の設計図
ホラーはひとつのジャンルというより、"恐怖という感情をどう設計するか"なんじゃないかと思っている。
幽霊で怖がらせる
人間で怖がらせる
血で嫌悪感を与える
静けさで不安を募らせる
突然の音で心臓を跳ねさせる
作り手はいろいろな方法で感情を動かそうとする。
そして、どの方法が刺さるかは人それぞれ。
人それぞれの感性
数年前、父に「これおもしろいよ」と言われて見せられたのが本格的なホラー作品だった。
父にとっての「おもしろい」は、演出やスリルを楽しむこと。
私にとっての「おもしろい」は、笑えること。
同じ言葉でも意味が違った。
そして『ホラー』も同じ。
幽霊を思い浮かべる人もいれば、グロテスクな映像を思い浮かべる人もいる。
同じ言葉を使っていても、頭の中では同じものを見てるとは限らない。
だからこそ、「どんなの?」と一歩踏み込んでみると、その人の世界が見えてくるかもしれない。
ホラーの“定義”が人それぞれなように、『普通』もまた人によって違う。
普通について考えたnote。
あなたはどんなホラーが好きで、どんなホラーが苦手?
私は、グロは平気。
でも心霊系は絶対に無理。
クリーチャーやゾンビはギリギリ大丈夫だけど、ゲームになるとできない観る専門。

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