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私、室崎敬太がAI・DXの世界に飛び込んだたった一つの理由

私がAI・DXの世界に飛び込んだ理由は富裕層の行動を先行指標化したから

私はこれまで、自分の身の振り方を決めるときに、かなりシンプルな方法を使ってきました。

それは、今の日本で流行っているものを見るのではなく、世界の富裕層や経営者が、少し先に何を見ているのかを追うことです。
もちろん、富裕層が動いたから正しい、という意味ではありません。

資産を持つ人たちは、一般の人より早く良質な情報に触れやすく、優秀な専門家にアクセスしやすく、まだ一般化していないテーマに資金を投じる余力があります。

つまり、彼らの行動は「未来そのもの」ではありませんが、未来の市場がどちらへ向かうのかを読むための、ひとつの先行指標にはなります。
私がAI・DXの世界に飛び込んだ理由も、まさにここにあります。
ご存知の方も多少いるかと思いますが、私はコーチング型のDXコンサルティングを強みにしており、その結果現在はその経験からAIテック企業の役員になりました。

日本でAIが流行ったから始めたわけではありません。
ChatGPTが話題になったから、慌ててAIを勉強し始めたわけでもありません。
コロナ禍の頃から、海外の富裕層、経営者、投資家、ファミリーオフィスの関心が、明らかにAI、テクノロジー、DXに寄っていると感じていたからです。

私はもともと、ファイナンシャルプランニングの知見を活かしながら、経営コンサルティングの仕事をしてきました。
お金の流れ、事業の流れ、人の意思決定の流れを見ることは、私にとって自然な仕事でした。

その中で強く感じたのは、日本企業の多くが、まだ「これまでの延長線上」で経営を考えている一方で、海外ではすでに「テクノロジーを前提に、会社の動かし方そのものを変える」という発想が進んでいたことです。

この差は、単なるITリテラシーの差ではありません。

経営判断のスピード、情報収集の質、業務構造の見直し、人材不足への危機感、そして変化を受け入れる文化の差でもあります。

富裕層の行動は、数年後の一般市場に降りてくる

私が見ているのは、富裕層が何を買っているかだけではありません。

  • 何に時間を使っているのか。

  • 誰に会っているのか。

  • どの領域に学習コストをかけているのか。

  • どんな専門家を周囲に置き始めているのか。

ここを見るようにしています。
なぜなら、富裕層の行動は、数年遅れて一般市場に降りてくることが多いからです。

たとえば、暗号資産がわかりやすい例です。

最初、ビットコインや暗号資産は、怪しいもの、投機、オタクの遊びのように見られていました。
しかし海外では、テック起業家、VC、ヘッジファンド、ファミリーオフィス、一部の富裕層が早い段階から関心を持っていました。

その後、金融緩和、インフレ懸念、ドル価値への不安、非中央集権型資産への関心が重なり、暗号資産は一部の投資家にとってポートフォリオの一部として扱われるようになりました。

そして2024年1月、米国証券取引委員会は現物ビットコインETFの上場・取引を承認しました。
ただし、SECは同時に「ビットコインそのものを承認・推奨したわけではない」と注意喚起もしています。ここは非常に重要です。

つまり、最初は一部の投資家が触っていたものが、制度、商品、金融機関、メディアを通じて、一般市場に降りてきたわけです。

ここで大事なのは、「早く買った人が偉い」という話ではありません。

先に関心が集まり、資本が集まり、制度が整い、商品化され、最後に一般の人が知る。
この順番がある、ということです。

私はこの時も実は元金融業界ということもあり、クリプト(暗号資産・仮想通貨)を海外の大学やフィンテック企業・論文などを読み漁りました。

そして当時フリーのライターにしてはかなり高い単価で記事のご依頼をいただいていました。

AIも同じ流れで一般化した

AIも、まったく同じ構造で進んできました。

コロナ禍の2020年時点で、AIへの投資や企業導入はすでに大きく動き始めていました。
Stanford HAIのAI Index 2021では、2020年のAI関連投資や、AIの産業応用の拡大が整理されています。
特に創薬・医療分野へのAI投資が大きく伸びたことも示されています。

その後、2022年末にChatGPTが登場し、2023年以降、生成AIは一気に一般化しました。
2024年のStanford AI Indexでも、生成AIへの民間投資や企業導入が大きなテーマとして扱われています。
生成AIへの投資は、2022年から2023年にかけて大きく増えたと整理されています。

つまり、AIは突然現れた流行ではありません。

研究者、テック企業、VC、海外経営者、富裕層、ファミリーオフィスが先に動き、そこに資本と人材が集まり、その後に一般企業が「AIを使わないとまずい」「DXを進めないと遅れる」と言い始めたのです。

私がAI・DXの世界に入った理由は、ここにあります。

日本国内でAIブームが来たからではなく、海外の資本家や経営者の関心が、明らかにAIとDXに移っていたからです。

そして、私はその流れが、いずれ日本の中小企業にも確実に影響すると考えました。
なのでフィンテックの時と同様に海外の大学やシリコンバレーの企業、IT企業の文献などを読み漁り、これまで何も知らなかった私の脳に知識を詰め込みました。

そして、フィンテックとは違い、実際に作れる側に回るためPythonなどの開発言語を一から学び今があります。

ただし、AIを入れれば解決するわけではない

ただ私は「AIを入れれば会社は良くなる」と考えているわけではない、ということです。むしろ逆です。

AIは便利です。
生成AIも、業務効率化に役立ちます。
DXも、人手不足や情報共有の課題を解決する可能性があります。

しかし、業務の流れが整理されていない会社にAIを入れても、現場は混乱します。

たとえば、次のような状態です。

  • 紙の書類とExcelが混在している。

  • 誰が何を判断しているのか曖昧。

  • ベテラン社員の頭の中にしか業務手順がない。

  • 部署ごとに違うルールで管理している。

  • 入力作業は増えたのに、確認作業は減っていない。

  • システムを入れたのに、結局Excelに戻っている。

こういう状態でAIを入れても、根本的な問題は解決しません。

AIは魔法の箱ではありません。
業務構造の歪みを、そのまま拡大してしまうこともあります。

だから私は、AI活用の前に、まず業務の棚卸しを重視しています。

  • どの業務が本当に必要なのか。

  • どの作業が重複しているのか。

  • どこで判断が止まっているのか。

  • 誰に負担が集中しているのか。

  • 紙で残すべきものと、デジタル化すべきものは何か。

  • AIに任せるべき部分と、人が見るべき部分はどこか。

この整理をせずにシステムを入れても、現場は楽になりません。

むしろ、入力項目が増え、確認作業が増え、心理的な負担だけが増えることがあります。

DXはシステム導入ではなく、経営と現場の再設計です

DXという言葉は、どうしても難しく聞こえます。

デジタルトランスフォーメーション。
略してDX。

しかし、私が中小企業の現場で考えるDXは、もっと地に足のついたものです。
一言で言えば、会社の仕事の流れを、今の人員、今の市場、今の働き方に合わせて作り直すことです。

  • 問い合わせ対応を整理する。

  • 見積作成の流れを簡単にする。

  • 請求や入金確認を見える化する。

  • 営業情報を共有できるようにする。

  • 現場報告を紙からスマホ入力に変える。

  • 会議の議事録をAIで要約する。

  • 社内のよくある質問をAIで探せるようにする。

これらは一見、小さな改善です。
しかし、中小企業にとっては、この小さな改善こそが重要です。

大きなシステムを入れるよりも、日々の負担が少しずつ減ること。
特定の人にしかわからない仕事が、少しずつ共有されること。
経営者が現場の状況を早く把握できること。
社員が「また新しい面倒なことが増えた」と感じないこと。

この積み重ねが、現場に定着するDXです。

富裕層が今見ているものは何か。

では、今後どこを見るべきか。
私は、AIエージェントとウェルビーイングの領域に注目しています。
宇宙ビジネスもあります。

AIエージェントとは、簡単に言えば「指示された作業を、ある程度自律的に進めるAI」のことです。
今はまだ、一部のテック企業、先進的な経営者、海外の富裕層が試している段階です。

しかし数年後には、次のようなものが一般業務に入ってくる可能性があります。

  • メールを整理するAI。

  • 営業先を探すAI。

  • 契約書の確認を補助するAI。

  • 日程調整をするAI。

  • 経理処理を補助するAI。

  • 採用候補者を探すAI。

  • 経営者の代わりに情報収集するAI。

これは、かつての生成AIと同じです。
最初は一部の人だけが使い、その後、一般企業の業務に降りてくる。

一方で、もうひとつ重要なのがウェルビーイング

ウェルビーイングとは、単に健康であることではなく、身体的、精神的、社会的に良い状態で働き、生活できていることを指します。

海外富裕層の関心は、モノから身体、寿命、睡眠、メンタル、予防医療へと移っています。
高級ジム、パーソナルトレーナー、血液検査、睡眠計測、メンタルコーチング、長寿医療などは、最初は富裕層向けのサービスでした。

しかし今では、睡眠改善、筋トレ、サウナ、食事管理、メンタルケア、ウェアラブルデバイスとして一般層にも広がっています。

私はそこでDXコンサルの現場での違和感などを元に大きなプロジェクトを作りました。『きもちいいDX』です。
これは既に他の企業様もタイアップや協業のご依頼もあり、ゆっくりと確実に進んでいます。

企業経営でも同じです。
これからのDXは、単に業務時間を短くするだけでは不十分です。

人手不足を補いながら、社員の心理的負担を減らし、働き続けられる環境を作ることが求められます。

AIを使って効率化する。
しかし、人を追い込むためには使わない。
デジタル化する。
しかし、現場を置き去りにしない。

このバランスが、これからの中小企業には必要になります。

室崎敬太が見ているのは、技術ではなく「次の経営課題」です

私がAI・DXに取り組む理由は、技術そのものが好きだからだけではありません。もちろん、AIの進化には大きな可能性があります。

しかし私が本当に見ているのは、AIの性能ではなく、次に経営者が直面する課題です。

  • 人手不足。

  • 採用難。

  • 属人化。

  • 現場の疲弊。

  • メンタルヘルス。

  • 情報共有不足。

  • 紙とExcelの限界。

  • ベテラン退職によるノウハウ喪失。

  • 地域企業同士の連携不足。

  • 環境負荷や運用負荷への配慮。

これらは、AIだけでは解決できません。

けれど、業務設計とAI活用を組み合わせれば、解決に近づけるものも多くあります。

  • 現場の報告業務を簡単にすることで、残業を減らせるかもしれません。

  • 社内の問い合わせを整理することで、管理職の負担を減らせるかもしれません。

  • 見積や請求の流れを見える化することで、経営判断が早くなるかもしれません。

  • AIで議事録や資料作成を補助することで、本来人が考えるべき仕事に時間を戻せるかもしれません。

DXは、会社を冷たくするものではありません。
正しく設計すれば、人が無理なく働くための仕組みにできます。

私はそこに、AI・DXの価値があると考えています。

未来を読むとは、目の前のバイアスに左右されない

富裕層の行動を見ると言うと、「流行を先取りする」という話に聞こえるかもしれません。しかし、私の感覚は少し違います。

未来を読むとは、流行に飛びつくことではありません。

なぜ、その人たちはそこに時間とお金を使っているのか。
なぜ、その領域に資本と人材が集まっているのか。
なぜ、それが数年後に一般市場へ降りてくる可能性があるのか。

この背景を読むことです。

暗号資産も、AIも、プライベートマーケットも、ラグジュアリー資産も、ウェルネスも、すべて同じです。

最初は一部の人だけが動く。
次に資本が集まる。
制度や商品が整う。
メディアが取り上げる。
最後に一般市場に広がる。

私はこの順番を見て、AI・DXに入ることを決めました。
そして今は、日本の中小企業にこそ、この領域が必要になると感じています。

なぜなら、日本の中小企業は、すでに人手不足、業務過多、属人化、情報共有不足という課題に直面しているからです。

これは未来の話ではありません。
すでに現場で起きている話です。

AIを使いすぎないAI活用を大切にしたい

私は、AIを使えるところには何でも使えばいい、とは考えていません。
むしろ、AIを使わなくていいところを見極めることも大切です。

  • 人が判断した方がよいもの。

  • 対面で話した方がよいもの。

  • 紙で残した方が安全なもの。

  • 現場の感覚を大切にすべきもの。

  • 法律、税務、労務、金融のように専門家確認が必要なもの。

こうした領域まで、何でもAI任せにするのは危険です。

特に中小企業では、「便利そうだから導入する」よりも、「どの業務に、どの範囲で、誰が責任を持って使うのか」を決めることが重要です。

行動経済学には、現状維持バイアスという考え方があります。
これは、人は変化した方がよいと頭ではわかっていても、今まで通りを選びやすい心理傾向のことです。

DXが進まない会社では、この現状維持バイアスがよく起きます。
一方で、急に大きな変化を押し付けると、今度は現場が拒否反応を起こします。

だからこそ、小さく始めることが大切です。

一部の業務だけ試す。
現場の反応を見る。
負担が増えていないか確認する。
うまくいけば少し広げる。
合わなければ戻す。

この進め方であれば、DXは怖いものではなくなります。

DXは、大きな動かさないこと

AIやDXという言葉を聞くと、多くの経営者は「大きなお金がかかるのではないか」と感じます。

  • 高額なシステムを入れなければいけない。

  • 専門人材を採用しなければいけない。

  • 社内の仕組みを全部変えなければいけない。

そう考えると、動けなくなるのも当然です。

しかし、実際にはDXは大きなシステム導入から始める必要はありません。
まずは、業務の棚卸しからで十分です。

  • どの仕事に時間がかかっているのか。

  • どの作業が二重入力になっているのか。

  • どの情報が共有されていないのか。

  • 誰に負担が偏っているのか。

  • どこでミスが起きやすいのか。

  • 何をデジタル化すれば、本当に楽になるのか。

ここを整理するだけでも、会社の見え方は変わります。
AIを導入するかどうかは、その後で考えればいいのです。

最後に

私がAI・DXの世界に飛び込んだ理由は、単に新しい技術に興味があったからではありません。

海外の富裕層や経営者が、明らかにAI、テクノロジー、DXに関心を移していたこと。
その流れが、いずれ日本の一般企業にも降りてくると感じたこと。
そして、日本の中小企業が抱える人手不足や業務過多の課題に、AI・DXが現実的な解決策になり得ると考えたこと。

この3つが大きな理由です。

ただし、私はAIを入れること自体を目的にしていません。
大切なのは、経営と現場の間にあるズレを整理し、人が無理なく使える仕組みを作ることです。

DXは、会社を大きく見せるためのものではありません。
現場を楽にし、経営判断を早くし、働く人が続けられる環境を作るためのものです。

もし今、自社の中で、紙業務、Excel管理、属人化、情報共有不足、人手不足、現場の疲弊を感じているなら、いきなりシステムを入れる必要はありません。まずは、業務を一緒に棚卸しするところからで十分です。

自社だけでは整理しきれない課題も、外部の視点が入ることで、意外なほどシンプルに見えることがあります。

私は、経営と現場の間に入り、AIを使いすぎず、しかし必要なところにはきちんと使いながら、無理のないDXを一緒に設計していきたいと考えています。

参考資料
・U.S. Securities and Exchange Commission, “Statement on the Approval of Spot Bitcoin ETPs,” 2024
・Stanford HAI, “Artificial Intelligence Index Report 2021”
・Stanford HAI, “Artificial Intelligence Index Report 2024”
・UBS, “Global Family Office Report 2025”

室﨑 敬太 【Linkedin】【E-mail】
馬車馬テクノロジーズ 業務執行社員/Chief Strategy Officer
その他DX関連の顧問を複数社請け負わせていただいております。

17歳で学生起業家として活動を開始し、事業の立ち上げと運営を経験。その後、ファーストリテイリンググループに入社。 三井住友海上火災保険株式会社にて法人営業やリスクマネジメントに従事し、金融・保険分野における専門性を確立。 独立後は室﨑総合保険/MKエージェンシーを創業。不動産会社との業務提携を経て役員に就任。 コロナ渦以降にAIやDX、プログラミングを学び現在は企業のDXおよびAX戦略の立案から実行までをリード。AI・LLMを活用した業務改革や新規事業開発を中心に、複数の企業において顧問として参画している。 国内上場企業から外資系企業まで、繊維、小売、自動車、金融、不動産、建設、サービスなど多岐にわたる業界での実務経験を有し、業界横断的な知見と実行力を兼ね備えたDXに強みを持つ。

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室崎 敬太 【AIテック企業役員×オーナー経営】 現在進行中の「気持ち良いDX」及び 就労支援プロジェクト、精神疾患罹患後の社会復帰事業に充てさせていただきます。