40代、ゆるく始めた登山の話
ひとつ前の記事で、スマートウォッチGarminを身につけている話を書いたので、今回はその使い道のひとつ、趣味の登山について書こうと思う。
登山を始めたのは、3年くらい前だったかな?
きっかけは、近くに住む友人夫婦との飲み会だった。
そのご夫婦の趣味が登山で、普段は近くの山へ、年に数回は日本アルプスへ泊まりで行くらしい。
「へぇ〜、すごっ!!」
ちょうどその頃、登山に興味を持ち始めていた私だ。
山登りがものすごく魅力的に感じた。
ちなみに登山と言えるか怪しいくらいだが、一応、私の登山経験はそれまでに2回あった。
人生初の登山は高校1年生。
うちの高校には「勉強合宿」という1泊2日の謎イベントがあり、その宿泊先が雪解け後のスキー場の旅館だった。
名前は勉強合宿なのに、なぜかプログラムの中に登山が組み込まれている。
勉強して、登山して、また勉強する。
正直、これをやる意味がわからない。
新入生は真新しいジャージと真新しい運動靴でその登山に挑んだ。
散歩みたいな軽装だが、登山だ。
途中で酸欠になる生徒もちらほら。
なんと、この登山の後に古典「いろはうた」のテストがあった。
ほぼ寝ながら書いたいろはうたは多分満点だった。
どうでもいい。
2回目は大学生の頃。
友人数名が、
「六甲山登ってみたくない?」
と言い出し、完全にノリで登った。
選んだルートが良かったのか、道はかなり整備されていて、普通のスニーカーで普通に登れた記憶がある。
私はこの頃バイトの鬼だったので体力お化けだった。
道中は終始はしゃぎまくり喋りまくっていたのだが、友人のひとりにイラつかれ
「まいみちゃん、ちょっと黙っててくれる?」
と息も絶え絶え怒られたのは今でも忘れられない。
ごめんね、Kちゃん。
そんな感じで過去の登山は散歩のハートモードかもしくはハイキングというやつか?
本格的な登山は未経験だ。
というか、本格的な登山ってナニ?
登山に興味はあるけど、やり方わからないが正解か?
そんな私に友人夫婦が、
「一緒に行こう」
と誘ってくれた。
これは“ちゃんとした大人の登山”を経験する絶好の機会だ!ありがたい!!
登山に必要なのもの。
まずは、登山靴とリュック。
過去2回をスニーカーで乗り切った私。
正直そこまで本格的な装備の必要性を感じていなかったのだが、
「靴だけは絶対ちゃんとした方がいい」
らしい。経験者のアドバイスに素直に従おう。
私は、運動が好きでも嫌いでもない。そして得意でもない。
「やってみたい!」
とりあえず好奇心で運動に限らず何でも挑戦はしてみたい。
しかし続くかどうかは別の話。
まあ、でも靴は必要らしいのでとりあえず登山靴を求めて、人生初の好日山荘に行ってみた。
店員さんに相談しながら時間をかけて購入した“ファースト登山靴”は、なかなかいいお値段だった。
そんな高い靴いる?
正直かなり迷った。
だが、そんな安い靴はここにはない。さすが専門店。ここはケチらないことにした。
ちなみに、この時の私はまだ知らない。
まさかこの靴が足に合わず、結局すぐにもう一足買う羽目になることを。
好日山荘の店員さんにサイズを見てもらい、作られたお店の坂道を歩いて試し履きをし30分以上かけて悩みながら購入した靴が?!!
オーマイガっ!!!
ま、人生、そんなものである。
靴を購入したが、少々予算オーバーだ。
なのでリュックとポールは楽天で数千円のノーブランド品。
パンツはワークマン。
インナーはユニクロのエアリズム。
とりあえず最低限必要そうな物を揃えた。
そして迎えた初登山。
行き先は兵庫県の三草山。
初心者でも登りやすい、標高400メートル少しの低山だ。
コースにもよるが、だいたい1時間半ほどで登れるらしい。
この時は「三草コース」というルートで登ることになった。
登山経験ほぼゼロの私には、
「1時間半が楽なのかしんどいのか」
その判断すらつかなかった。
でも考えても仕方ない。
とにかく楽しもう!
そう思って登り始めた。
季節は春先。
暑すぎず寒すぎず、登山には最高の気候だった。
実際に登ってみると、そこまで大変でもなく、会話しながら登れるくらいの余裕もある。
登山手練のご夫婦だ。
はしゃぎながらマシンガントークを繰り出す私に
ちょっと黙っといて!
ということもなく笑顔で接してくれた。ありがとうございます!!
初心者向けと言っても鎖を持って慎重に登る場所もあるし、滑りそうになる箇所もある。
「絶対に調子に乗るなよ」
心の中のもうひとりの私はちゃんと忠告してくれていた。
もし滑落でもしたら、たくさんの人に迷惑かけてしまう。
それにしてもこの山、トレランですれ違う人が結構いる。
何で山の中そんなにヒョイヒョイ走れるん?そういえば、阪神の近本光司選手が地元の高校出身で高校時代にここをトレランしていたらしい。
野球部は山で足腰を鍛えるのか……。すごっ!!
登山しながら思っていたこと。
登山って「山登り」なのに、途中で普通に下る。
登る。
下る。
また登る。
ひたすら一直線に登りたい!!
そうすれば帰りはひたすら降りるだけなのに。
向こうに見える山頂に行くのになぜまた登ってきた道を一度下らなければならないんだ!
「ここからあそこまで橋かかってたら楽やのにな……」
誰か作って。
まあ、そんなことを思いながら、口に出しながら無事に山頂へ到着した。
頂上には綺麗な景色と心地よい風。
近本ロード踏破記念?
山頂に登った自分を証明できる写真と撮影し観光協会に提示すればカードがもらえるらしい。
観光協会ってドコ?
頂上には菅原道真を祀った小さな神社の祠もあり、私は登頂できたことを感謝して手を合わせた。
そしてついに!
登山をする人が必ず言う、あの言葉を体験する時がやってきた。
「山頂で飲むコーヒーは美味しい」
ちなみにコーヒーはご夫婦が用意してくれたやつだ。本当にありがたい!!
ベンチに座って飲むコーヒー。
たしかに美味しい。
うん、美味しい。
……でも。
もともと私は、どこで飲んでもコーヒーを美味しいと思ってしまう人間で……。
「格別!!」
という境地までは、残念ながら到達できなかった。
山が低かったからか?
それとも、もっとガチ勢みたいに豆を挽いてドリップしないと見えない世界があるのか?
自分で持って気もしないくせにどの口が言うのだろう。
さて、そろそろ下山しよう。
ここで私は知る。
40代の体には、登りより下りの方がキツいということを。
若い頃みたいにピョンピョン降りると危険だ。
滑るし、膝にくる。
ここでポールのありがたみを知る時が来たようだ。
2足歩行の人間が道具の力を借りて4足歩行を開始した瞬間の安定感。
ポールがあるだけでこんなに楽、かつ不安が解消されるとは!
帰りは行きより早く時間弱ほどで下山した。
もちろん一直線なんてことはなく登ったり下ったりを繰り返しながら。
こうして人生初の“ちゃんとした登山”は無事終了。
これをきっかけに、私は今でも年に数回、その友人夫婦の登山に参加させてもらっている。
とはいえ、低山限定だ。
本格的な登山となると、装備も知識ももっと必要になる。
そこまでして高い山へ行きたいかと言われると……今のところそこまでの衝動はない。
数時間で登れる山。
私にはそのくらいがちょうどいい。
トイレ問題も深刻なので。
ちなみに夏は、早朝以外あまり登らない。
暑すぎて普通に命の危険を感じるからだ。
その代わり、私の夏には別の趣味がある。
SUPだ。
次は、その話を書こうかなと思っている。
