Excelでシフト表を自動作成する方法|関数だけで集計・過不足チェックまで自動化
「毎月のシフト作成に何時間もかかっている」「人数の過不足を手で数えていてミスが出る」——飲食店や小売、クリニックなど、少人数のシフトを組む現場で必ず出てくる悩みです。
この記事では、Excelの標準機能(関数とデータの入力規則)だけで、シフト表の集計・人件費計算・人手不足の警告まで自動化する方法を、コピペで使える数式付きで解説します。専用ソフトもマクロも不要です。
この記事でできるようになること
日付と曜日を「年・月」を入れるだけで自動表示する
各セルをプルダウン(早番・遅番・夜勤・休)で選べるようにする
日ごとの出勤人数を自動集計し、必要人数との過不足を自動判定する
スタッフごとの労働時間と人件費を自動計算する
人手不足の日を赤色で自動的に目立たせる
ステップ1:シフト区分と必要人数を決める
まず別シート(例:「設定」)に、シフトの種類と1コマあたりの労働時間を入力します。
早番(記号:早)=8時間
遅番(遅)=8時間
夜勤(夜)=8時間
休み(休)=0時間
あわせて「1日あたりの必要人数(例:3)」も入力しておきます。後で過不足の判定に使います。記号を1文字(早・遅・夜・休)に統一しておくのが、後の集計をシンプルにするコツです。
ステップ2:日付と曜日を自動で出す
シフト表シートの上部に「年」と「月」のセルを用意します(仮にB3=年、E3=月とします)。1日〜31日の数字を横に並べ、その下の行に次の数式を入れると、曜日が自動表示されます。
=IF(日付セル<=DAY(EOMONTH(DATE($B$3,$E$3,1),0)),
CHOOSE(WEEKDAY(DATE($B$3,$E$3,日付セル)),"日","月","火","水","木","金","土"),
"")
ポイントは2つ。EOMONTHでその月の末日を求め、月末を超える日付(2月の30日など)は自動で空欄にしています。CHOOSE+WEEKDAYを使うことで、PCの言語設定に関係なく必ず日本語の曜日が出ます。
ステップ3:プルダウンで入力ミスを防ぐ
シフトを入力するセル範囲を選択し、「データ」→「データの入力規則」→「リスト」を選び、元の値に次を入力します。
早,遅,夜,休
これで各セルがドロップダウンになり、表記ゆれ(「早番」「はやばん」など)が起きません。集計が確実に効くようになります。
ステップ4:出勤人数と過不足を自動集計する
各日付の列について、出勤人数は「入力されたセル数から『休』を引く」ことで求められます。
出勤人数 =COUNTA(その列のスタッフ範囲)-COUNTIF(その列のスタッフ範囲,"休")
そのうえで、過不足は単純な引き算です。
過不足 =出勤人数セル - 必要人数セル
必要人数は「設定」シートの値を参照しつつ、土日だけ数字を上書きすれば、曜日ごとに必要人数を変えられます。
ステップ5:労働時間と人件費を自動計算する
スタッフごとの行で、各区分の出現回数に労働時間を掛けて合計します。
総労働時間 =COUNTIF(その人の行,"早")*早の時間
+COUNTIF(その人の行,"遅")*遅の時間
+COUNTIF(その人の行,"夜")*夜の時間
人件費は、総労働時間に時給を掛けるだけです。
人件費 =総労働時間 * 時給
時給を「スタッフ名簿」シートから参照しておけば、時給改定のときも1か所直すだけで全体に反映されます。
ステップ6:人手不足を「赤」で自動警告する
過不足の行を選択し、「条件付き書式」→「セルの強調表示ルール」→「指定の値より小さい」→「0」を選び、赤い塗りつぶしを設定します。これで、必要人数に足りない日が一目で赤く浮かび上がり、組み直しの判断が一瞬でできます。
ここまでを毎回ゼロから作るのは大変、という方へ
ここまでの仕組みは「一度作れば毎月使い回せる」ものですが、数式・入力規則・条件付き書式を最初から正しく組むのは、慣れていないと半日仕事です。1か所でも参照がずれると集計が狂い、原因探しでさらに時間を取られます。
そこで、この記事の内容をすべて組み込み済みの完成テンプレートを用意しました。
年・月を入れるだけで日付と日本語曜日が自動表示
早・遅・夜・休をプルダウンで選ぶだけ
出勤人数・過不足(赤色警告)・労働時間・人件費・人件費合計まで全自動
スタッフ最大15名、時給は個別設定可能
使い方シート付きで、Excelが苦手でも届いたその日から使える
毎月のシフト作成を「数時間」から「数分」に変えるためのテンプレートです。ダウンロード後すぐに自分の店舗用に書き換えて使えます。
まとめ
Excelのシフト表は、DATE/EOMONTH/COUNTA/COUNTIFと条件付き書式を組み合わせれば、集計から人件費、人手不足の警告まで自動化できます。まずはこの記事の数式を試してみてください。「作る時間すら惜しい」という方は、完成テンプレートを使えば今日から運用を始められます。
📌 シフトを組めても、労働時間の「記録」は別の義務です
シフト(予定)と、実際に働いた時間(実績)は別物です。労働安全衛生法66条の8の3により、労働時間は客観的な方法で把握し、記録を3年間保存することが求められます。管理監督者も対象です。
シフト管理をExcelで続けていい会社と、そろそろ限界の会社の見分け方を整理しました。
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