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和歌・短歌・俳句の日英翻訳(5)しのぶれど 色に出でにけり わが恋は ものや思ふと 人の問うまで


平兼盛の一首。「拾遺集」に載っており小倉百人一首にもエントリーされています。

「小倉百人一首」とは京都の小倉山に住んでいた鎌倉時代のスター歌人である藤原定家がピックアップした和歌のアンソロジー(異なる作者による詩を集めたもの)。

西暦600年頃から1200年頃までの600年の代表的な歌人の歌が年代順に配列されています。

600年間の膨大な和歌をたった100人で代表させようというのですからかなりの無理筋ですが、その思い切った力技がチャーミングといえばチャーミング。

ちなみに百人一首が「かるた」として遊び始められたのは戦国時代から。はじめは宮中や諸大名の大奥などで行われ、それが年間行事となりました。

歌の意味は
「人に知られまいと恋心を隠していたが、
とうとう隠し切れずに顔色に出てしまった。
何か考えごとをしているのではと人に尋ねられるほどに」。

名歌だそうですが、個人的には何がいいのかさっぱりわかりません。大阪弁でいえば、アホちゃうか、といったところ。

鎌倉時代の貴族たちはよほどひまだったんでしょう。

さて英語です。これもKenneth Rexrothの訳です。

Although I hide it

My love shows in my face

So plainly that he asks me,

“Are you thinking of something?”

My love shows in my face
は直訳すると
「私の愛が私の顔のなかに見える」。

前の投稿ではenjoyという動詞に自動詞用法がないことを説明しましたが、
今日のshowには逆に(他動詞用法だけでなく)自動詞用法もあるのです。

たとえば
Your slip is showing. (スリップが見えているよ)
というように使えます。

日本人でshowの自動詞用法を使いこなせる人はあまりいません。うまく使えるとポイントゲットですね。

think of は「~について考える」。
think of somethingは「何かそのものについて」考えているというイメージですが、think about somethingは「何かも含めてその周辺について」幅広く考えているというイメージです。

ちなみに。think somethingは「何かを考えている」といっているだけ。

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