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木耳 『トレーニング』 (シリーズ人間1)

木耳 『トレーニング』(シリーズ人間1)

2025年1月〈シリーズ人間〉創刊🍊

あたらしい書き手による、人生の断片を拾い集めた文学シリーズ!
基本的に商業デビューしていない様々な立場の書き手を著者に立て、小説やエッセイ、日記、詩歌、マンガ、画集などジャンルレスな内容の文庫シリーズを発表します。

「創刊のことば」

書誌情報

発売:2025年1月31日(金)
シリーズ:シリーズ人間1
タイトル:トレーニング
著者:木耳
ジャンル:私小説(短編集)
内容:小説(9編)+著者インタビュー
定価:本体1000円+税
A6文庫判/並製ソフトカバー/80ページ
装画・ロゴ:散歩鳥
発行所:新世界/発売元:秋月圓
㊗️みすず書房編『読書アンケート 2025』(P154)にて、斎藤真理子さん(韓国語翻訳者)に「この一年の本」として本書を選んでいただきました!

カバー:アラベール・ウルトラホワイト(菊版Y目76.5kg)
表紙:Aプラン・アイボリーホワイト(四六判T目135kg)
本文:ラフクリーム琥珀(四六判Y目71.5kg)

用紙仕様

内容

これまで日記も書いたことのない70歳の著者による、はじめての私小説──。これは私小説なのか、随筆なのか、はたまた回想録か。
古希を迎え、いまでも自分の存在を支えてくれる大切な断片を描く。
姪っ子の「ユカちゃん」、母に料理を学ぶ「ワカメスープ」、中学生が働く「パチンコ屋」、最後の仕事となった「清掃員のパートナー」、表題作「トレーニング」のほか、「南房総富浦」など全9編。

目次
──────────
  ユカちゃん
  ワカメスープ
  パチンコ屋
  駐車場
  清掃員のパートナー
  トレーニング
  床屋
  墓参り
  南房総富浦
 著者インタビュー
 あとがき
──────────

著者略歴

──────────
木耳(きくらげ)
1954年11月生まれ、午年。高円寺庚申通り育ち。杉並第四小学校卒業。
──────────
※SNSは一切やっておりません。

ロゴデザイン/Series human

@__sanpodori

書店員や読者による感想📚

記憶を愛撫したり、想い出にひたったり。自身の過去をえがく際、郷愁に傾斜する書き手は多い。それを求める読み手も多い。
だが『トレーニング』の木耳さんは、記憶を記録し、想い出をめぐらせているにもかかわらず、撫でたり、耽溺したりということがない。
綴るというより記す冷静さと、過ぎ去った出来事に対する仄かな冷淡さがある。だから記述は詳細だし、近過去と大過去の差異は消滅している。すべてはつい最近のことのようにも思えるし、なんなら先週くらいのことも十年くらい前のことも「くらい」ですべてが同一化してしまっている錯覚に、こちらは陥る。
臨場感と呼ぶにはかなり素っ気なくもあるが、それが魅力だ。おそらく木耳さんは、記憶やら想い出やらといった時間の質量にヒエラルキーを与えていないのだ。だから筆致は絶対に劇性を帯びない。
硬派からも軽妙からもするりと距離を置き、その過去がほんとうのことなのか、それとも虚構なのかすら、どうでもよくなってしまう文章は、あるときふっと終わる。
この幕切れこそ、木耳さんの独壇場だ。
この作者は、過去を撫でずに、擦っている。轍を辿り遡るのではなく、指で擦ることこそ記憶を記録することなのだという冷徹な判断があるのではないか。
過去を擦るとなにが生まれるのだろう。なにが聴こえるのだろう。煙かもしれないし呪文かもしれない。
煙がすっと飛散し呪文がふわっと遠ざかるような終わりの一行の感触は全九篇に通底しており、その風情を余韻と呼んではいけないのではないかと、わたしはかんがえている。

相田冬二さん

とても好きだった ことごとくよかった 初夏の木を見ながらこれを読んだ

「目で追いながら覚えていたら油の匂いでフライス盤で金属を削りだしていたころを思い出した。水を吸いこむ砂地のように目と脳は湿っていった」良すぎる

ここに出てくるお母さんとわかめスープ 走りたいユカちゃん 床屋さん 清掃員のパートナーの人 パチンコ屋の人々 ことごとくよい そしてお母さんに自転車乗りを教えながら「引き出しの少ないコーチほどみじめなことはない」と考えている著者自身も

「読む」というのはいったい何をすることなんだろうか と最近ずっと考えていたが 人間からはこういうものが溢れたりこぼれたりすることがあり それに触れることのできる方法のひとつが「読む」ということなんだなと思った
木耳さん『トレーニング』(新世界)を読んでそう思った

1954年生まれの著者にとってこれが初めての本で それまで日記も書いたことがなく といったことは 確かに大事だと思うが 真っ先に目が行くことでもなく 人間からはこういうものが溢れたりこぼれたりするのだということの方に 先に気を取られ 静かに吸引されて夢中になった

翻訳者/斎藤真理子さん

すごく文学の匂いがする文章だった。好き。

夏葉社/島田潤一郎さん

時折時間や空間を圧縮されるように軽やかに飛び越える文体がたのしく、声の聞こえる読書でした。

toi books/磯上竜也さん

読了後、これは傑作かも!? ……なんて思ったりして、木山捷平や上林暁が好きな方には気に入っていただけそう。

本の轍/越智政尚さん

著者の70年分の言葉から分かるのは、人間は、パチンコ台から玉を抜き取る音、料理をする母の後ろ姿、駐車場の猫だとかそういうものでできているのだということです。初めて書く文章だからなのか、著者の文体なのか、これまでに読んだことのない独特のリズムにどんどんのめり込んでいき、最後のあのフレーズで完全にやられました。天晴です。

泊まれる本屋 まるとしかく/内田未来さん

70歳ではじめて書いたという文章とのことでしたが、想像していたよりも若々しく、そして上品でした。それなのにこちら側はちょっと繊細な他人の人生を勝手に覗き見たような不思議な感覚。すごく身近に感じられて、そしてそれだけに自分もなにか書いたりしたくなるような、とにかく色々な意味で勇気が出ます。

エホンゴホン堂/平林早都美さん

台詞多く丁寧に綴られた記憶の断片。随筆なのか私小説なのかわからない面白さ。
もうちょっと読みたい……というところで次の話へ切り替わるから、70年間生きてきた著者の木耳さんの記憶を一緒にたどっているような気持ちに。
人と人との関わり合いの話、中でもご家族とのエピソードが多く、ご家族のことを大切にされていた(いる)ことが伺える。表題作の「トレーニング」の言葉の意味がわかったとき、あまりの優しさに泣きそうになってしまった。

本のすみか/小林晴奈さん

おばあちゃん家に行く時に乗り換えで使う船橋駅。富浦駅で降りて散策した海岸、道の駅で食べたびわソフト。馴染みがあってどこか懐かしい風景を、自分の思い出と重ね合わせて読みました。

awesome today/長谷川祐生さん

誰かの記憶を一緒に辿るように読みました。
亡くなった父を少し思い出す。
父とは、一緒に記憶を辿れなかった。
とても、シアワセな作品。読む事が出来て嬉しかった。

甲羅文庫/吉田重治さん

日記も書いたことがなかった70歳の著者だとは思えない文章。
「駐車場」「床屋」「南房総富浦」が好みですが、それぞれが短くても、感じられる時間の広がりが豊かで感動。
心地よいドライブに行ってきたような満足感。

佐 藤さん

エッセイ、私小説、回顧録? 人生の先輩の思い出が詰まっている。砂浜で見つけたメッセージボトルみたいな。
わかめスープ、ワタリさん家と海、お墓に備える煙草。何回も読み返してここ好き! をたくさん集めたい本。「トレーニング」は繰り返すもの。

ハレさん

これまで日記も書いたことがないという木耳(きくらげ)氏の記憶を辿る随筆というのか私小説というのか…
関西の山に囲まれた田舎で生まれ育ったのにも関わらず南房総の海に郷愁を感じました。
本としても版型に対してしっかりとした紙質でフィジカルな心地よさも。

カナブン(食用)さん

昨日のことのように鮮やかに書かれている「パチンコ屋」と「駐車場」。
70歳で日記も書いたことがないという木耳さんの小説がほんまに良くて感想を書きたいけど上手く言葉が出てこない。
とにかく皆様ぜひ読んでみてください!

本のタイトルになった「トレーニング」読めば読むほど味が出てくる。一番長い「南房総富浦」。房総半島、いや千葉県に足を踏み入れたことがない(友達が住んでる)けど房総の海と再訪する家族の姿が見える。昔の描写も今の描写もそこにある気持ちも鮮明。自分が子供の頃香川で過ごした夏休みも蘇った。

ひゃらりひゃらり子さん

ひとりの方のいろんな年代を行き来するエッセイ。なんていうか、彩度を抑えた画面の色合いの、映画のあるシーンを見てるような。
自転車の練習、やさしすぎて胸がきゅっとした。自分のやさしくなさが、悲しくなるくらいだった。めちゃ良かった。

フクロウさん

日記も書いたことが無いという、70歳になる謎の新人による短編集の本作。驚きますよ、とてもいいです。私のお気に入りはやっぱり表題作の「トレーニング」。50歳を越える語り手の母が自転車に乗る練習をしたいと言う。その母は奥目で、その可愛らしい目が事あるごとに更に奥目になる。間違いなくこのお母さんはチャーミングである。これらの作品群は、どれも記録的であり控えめな表現であるように見えて愛しかない。そう思えるのは、心のどこがで著者の体験談であって欲しいと願っているからかも知れない。

二戸・カルピンチョさん

著者の情報がほとんど無く読み始め、最初の一文でぐっと引き込まれる。木耳さんを全く知らないけれど、知っている人のように感じた。木山捷平に似てるというのはそうかも知れない。次回作が読みたくなる。

にこさん

木耳さんの「トレーニング」を読んでいる。すごい良いな! 日記も書いたことがない、とはとても思えない上手い文章、駐車場の話で気軽に出てくる10年単位の時間軸で人生の重みを感じる。お母さんとの話があたたかい。作家でない人の人生が、きちんとした装丁で読ませて貰えて不思議な感じ。えっ本当に日記も書いたことない…? 上手すぎるけどな…? なんか至る所に木耳さんの人柄が滲み出ていて良いなー。清掃の話やトレーニングの話、よそのご家庭の優しいおじさんの昔話を聞かせてもらってる感じ。お母さんの口調が想像できる。
木耳、お好きなのかなー。
お母様とのお墓参りの話にも家族旅行の話でも、お互いを大切にしてる様子がさりげなく、でもずーっと伝わってくる。家族旅行をどんなふうに親が計画して、何を感じてたのかをこうして文章できかせてもらえるのっていいなー。
ラストがすごくきれいで映画みたいだった。とにかくずっと優しい本でした。

かたこりさん

思い出を最近の出来事のように現在に甦らせた作品。

センチな郷愁を押し付けず淡々と語り唐突に終わるその文体は、8ミリで撮った家族フィルムを見ているよう。

心の奥底に眠ったままの情景が呼び起こされて自分のものと重なる。

木耳さんの五感で感じた光景が、文章を通してダイレクトに伝わってくる。

パチンコ玉の音や車のエンジン音、ワカメスープ、床屋の剃刀、遠浅の海岸

それらは今の時代にも存在するのだろうけれど、木耳さんの文体と昭和のあの時代だからこそより心地よく感じるのかも知れない。

散歩鳥さんの青い表紙に果実の装画

木耳さんの南房総富浦の話が思い浮かんで、夏の青い海とミカンの木を想像して、今朝からずっと

みーかんーのはーながー
さーいてーいるー♪

と鼻唄が止まらない。

羽菜さん

木耳さん 『トレーニング』 とてもよかった。

50代を過ぎた母から自転車に乗りたいとお願いされ、 何日も練習に付き合いながら乗れなくて帰る母のさみしそうな姿、明日も練習しようかと伝えたときの嬉しそうな顔。

どの小編も、人生の取るに足らないでも確かにあった記憶を呼び起こす。 なんとも言えない苦味や酸っぱさがあり、それでいてぬるく温かい。 やるせなさとか居心地のよさとか。自分の記憶の断片と呼応して、 ざわざわじわじわするこのかんじ。 なんでもない日々の積み重なり。
10年、20年、30年。 振り返り、ここまできたか。と思うその感じ。立ち上がる面影、匂い、温度。

たま子さん

木耳さんはこれまで日記を書いたこともなかったということですが、それが故に表現の既成概念のようなものがなく、書き慣れた人がやりがちなかっこつけた言い回しや読み手を唸らせようといった意図を感じさせず、とても自由な書き方で、だからこそ読んでいてリアルに感じました。
たとえば「雪がパラパラ降る」というけれど、ほんとうに雪が「パラパラ」降っているのかというはなしで、もしも自分のあたまに「雪がパラパラ降る」という言葉がインストールされていなかったら、それをなんと表現するのかということ。書くことははすでにある正解を見つけることではなくて(そもそもそんなものはない)自分で新しい表現を作っていくことだと思いました。

井上奈那さん

【取扱店舗】 ぜひお近くの本屋さんへ!

[北海道・東北]
BOOKNERD(岩手・盛岡市)
曲線(宮城・仙台市)
ペンギン文庫(山形・山形市)
燈日草(福島・大沼郡)
六日町ナマケモノ書店(宮城・栗原市)
BAILEY BOOKS(秋田・大仙市)
本屋積日(北海道・上川郡東川町)

[関東]
甲羅文庫(千葉・市川市)
瀾書店(神奈川・京急富岡)
ビーナイスの本屋さん(東京・オンライン)
CORNELL BOOKS(東京・通販)
BREWBOOKS(東京・西荻窪)
・圏外書房(神奈川・横須賀市)
そぞろ書房(東京・高円寺)
ふやふや堂(群馬・桐生市)
でこぼこ書店(埼玉・さいたま市)
本の店& company(東京・本駒込)
SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(東京・渋谷)
alnwick books(東京・北千住)
twililight(東京・三軒茶屋)
BOOKSルーエ(東京・吉祥寺)
awesome today(東京・青砥、亀有)
文海 fumiumi(千葉・安房郡)
書店と喫茶本屋イトマイ(東京・ときわ台)
本屋 Title(東京・荻窪)
ときわ書房志津ステーションビル店(千葉・佐倉市)
フクロコウジ旅と本と人(群馬・吾妻郡)
本屋lighthouse(千葉・幕張)
ひつじ堂ブックス(東京・武蔵小山)
Amleteron(東京・高円寺)
早春書店(東京・国分寺)
・古書ざわざわ/ブックマンション(東京・吉祥寺)、本を旅するBOOKSHOP TRAVELLER(下北沢)、○○書店(渋谷)、PASSAGE(神保町)
本屋・生活綴方(神奈川・妙蓮寺)
フラヌール書店(東京・不動前)
YATO(東京・蔵前、両国、本所)
BOOKSHOP TRAVELLER(東京・祖師ヶ谷大蔵)
common house(東京・給田)
ROUTE BOOKS(東京・上野)
mayokoの部屋/猫の本棚(東京・神保町)
透明書店(東京・蔵前)
忍書房(埼玉・行田市)
望月/渋谷○◯書店(東京・渋谷)
コ本や(東京・神楽坂、江戸川橋)
葉々社(東京・梅屋敷)
GRASSLAND(埼玉・日高市)
電車の見える本屋Neuk(神奈川・相模原市)
うさぎや宇都宮駅東口店(栃木・宇都宮市)
早起き書房/西日暮里BOOK APARTMENT(東京)
YATO(東京・蔵前、両国、本所吾妻橋)
seeding books(栃木・那須塩原市)

[中部]
カクカクブックス(岐阜・各務原市)
HUT BOOKSTORE(岐阜・美濃加茂市)
ON READING(愛知・名古屋市)
H.A.B(オンライン)
TOUTEN BOOKSTORE(愛知・名古屋市)
本と喫茶 畔(静岡・周智郡)
星野書店(山梨・甲府市)
エホンゴホン堂(長野・軽井沢町)
art book shop りぶらりお(静岡・静岡市)
ブタコヤブックス(愛知・名古屋市)
本屋山山(長野・上伊那郡)
ch.books(長野・長野市)
栞日(長野・松本市)
図書室ふたつの月(三重・四日市市)
ニカラ(新潟・佐渡市)

[近畿]
ホホホ座浄土寺店(京都・京都市左京区浄土寺)
1003(兵庫・神戸市)
恵文社一乗寺店(京都・京都市左京区一乗寺)
本の栞(兵庫・神戸市)
とほん(奈良・大和郡山市)
ほたる書房(京都・オンライン)
ほんの入り口(奈良・奈良市)
長谷川書店水無瀬駅前店(大阪・三島郡)
toi books(大阪・本町)
誠光社(京都・京都市上京区)
シカク(大阪・大阪市此花区)
本のすみか(大阪・大阪市住之江区)
ViVO,VA(兵庫・神戸市)
レティシア書房(京都・京都市中京区)
犬と街灯(大阪・豊中市)
有隣堂グラングリーン大阪店(大阪・大阪市北区)
スタンダードブックストア(大阪・オンライン)
図書室ふたつの月(三重・四日市)
本屋ともひさし(京都・京都市下京区)
おひさまゆうびん舎(兵庫・姫路市)
ASOBU KAPPAN(兵庫・淡路島)
あどさん文庫(大阪・阿倍野区文の里 「みつばち古書部」、あべのベルタ地下一階 「書肆七味」、淀屋橋cafe周「周の本棚」)
・古書ますく堂(大阪・大阪市阿倍野区)

[中国]
汽水空港(鳥取・東伯郡)
451ブックス(岡山・玉野市)
READAN DEAT(広島・広島市)
本屋UNLEARN(広島・福山市)
aru(岡山・倉敷市)
ほんのみせマドカラ(オンライン)
句読点(島根・出雲市)
あわい堂(島根・出雲市)
和books(広島・安佐南区)
Lounge B books(広島・広島市)

[四国]
泊まれる本屋まるとしかく(徳島・美馬市)
Phil books(徳島・美馬市)
アカイトコーヒー(香川・直島町)
本の轍-Book On The Tracks-(愛媛・松山市)
本屋ルヌガンガ(香川・高松市)
Yamamoto Market(高知・黒潮町)
本や学びやmerkki(徳島・徳島市)

[九州・沖縄]
taramu books & cafe(福岡・大牟田市)
本と商いある日、(沖縄・うるま市)
MINOU BOOKS 久留米(福岡・久留米市)
enden books(福岡・福津市)
とらきつね(福岡・福岡市)
本のあるところ ajiro(福岡・福岡市)
みぢんこ(福岡・北九州市)
はなうた書房(沖縄・今帰仁村)
月と犬(福岡・福岡市)
橙書店(熊本・熊本市)
市場の古本屋ウララ(沖縄・那覇市)
本屋 ポンポン堂(沖縄・那覇市)

【書店様用】 取引条件・注文方法

書籍一覧(秋月圓・新世界)

・直取引/買切(委託は要相談)
・掛率は「一律」(「シリーズ人間」70% 『夏葉社日記』65%)
・5冊以上「送料無料」(「シリーズ人間」+『夏葉社日記』OK)
 ※4冊以下「送料300円」
・月末締め、翌月末支払い(請求書同梱)
・振込手数料はご負担ください。
(振込先はPayPay銀行、ゆうちょ銀行)
・クリックポストにて発送予定


(書店様用)ご注文フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSetUPrOvxhpm1SjMi5hiplmHrLMhDL8Gt2lImW77xffvIRKHw/viewform

一冊!取引所


新世界編集部からのお知らせ(2025.2.17)

「シリーズ人間」創刊の経緯✒️

 昨年の秋ころ、夏葉社の島田潤一郎さんが「気になる人にインタビューして、ZINEをつくったらいいんじゃないですか?」と声をかけてくれたことが「シリーズ人間」をつくるきっかけでした。
 思えば、わたしはただ本がつくりたいのではなく、人と話がしたいだけでその結果、本が出来上がればいい、とずっと考えています。
 出版社に勤めるころ、この人はおもしろいと思うたび、その人に会って話をきいてきました。夏葉社の島田さんもそのひとりです。それはわたしにとってライフワークで、本シリーズもその延長線上にあります。それを本にしてみたいと思い、このシリーズを創刊します。
 基本的に商業デビューしていない書き手に依頼する方針ですが、たまに作家さんに頼むこともあると思います。何年かかるかわかりませんが、100冊を目指すシリーズとなります。
 はじめのコンセプトは「インタビュー(+文)」で、自分がおもしろいと思う人に話をきく予定でした。が、ただ話をきいていても、その人独特の生き方や表現は見えてきづらいような気がしました。その人が見ている景色や、まわりの人との関わり合い、または感情の揺れ動き、そんなものをありのまま描いてもらいたい。そうすれば、なんかヘンな「文学シリーズ」みたいなものができそう、と思えてきて、どこからか「文(+インタビュー)」となっていました。
 そうやってその人間(人生)の断片を拾い集めて(これを「文学」といったらよくないのかもしれませんが、あえていうなら)、「新しい文学」シリーズとして刊行したく思っております。
 わたしが気になるのは、みんながどんなふうに日々を生きているか、ということで、WEB上でバズるような「衝撃的な体験」を求めている(読みたい)わけではありません。日々の生活をこなしている人たちのことが、ずっと気になっています。すべての生き物に対して、これまで生きてきたことへのリスペクトの気持ちがあります。
 この人はおもしろいと思うその人独特の生き方(見え方や感じ方、経験したこと)を紹介することが、この生きづらいとされる世の中に対してオルタナティブの提案になるのではないかと思い、「シリーズ人間」を立ち上げます。


第1号の著者・木耳氏の正体🖊️

 シリーズ1冊目は重要だと思いながら、いろいろと誰にするか迷いました。第1号に木耳氏を選んだのは、わたしの人生で間違いなくいちばん影響を受け、またその人間に心底惚れていたからです。じつは木耳は実の父です。
 久しぶりに会ったのは、ちょうど父が定年(70歳)を迎えるまえの2024年10月。思い立ったときには千葉の実家へアポイントを取り、その足で黄色い総武線(三鷹-千葉)に乗っていました。もちろん大タブーであることは十分に承知しているつもりです。ただ、木耳氏は親ということを抜きにして、おもしろい人物と思い、今回はプロの編集者として執筆依頼をしに行きました(作品を読んで、ご判断いただきたく思います)。
 わたしが小学校に上がる前、玄関前まで配達される牛乳瓶(6本)を家の中へ運ぶのはわたしの役目でした。あるとき、不注意でその瓶をリビングで落とし、床を牛乳まみれにしたことがあります。わたしが「もうやらないようにするね」と落ち込んでいると、父は「なにを言ってるんだ。次からも頼むぞ!」と言いました。結局、父はそのことを一度も怒りませんでした。わたしはそんな父に育てられ、いまのような人間となりました。
 そのような関係のなか、原稿づくりが始まり当初はむず痒くもあったのですが、少しずつ親子から著者-編集の関係になり、タメ口が敬語に、話題は映画や政治から今回の原稿や本、作家の話になり、いまでは『夏葉社日記』を取り扱ってくれる本屋さんの話にも及びます。
 木耳氏がどんなふうにこの世界を見ているか、ただそれを覗いてみたかった、というのが「シリーズ人間」(創刊号)の著者を木耳氏に選んだ理由となります。
 「シリーズ人間」第1号の木耳『トレーニング』はそれぞれが短い短編集となりますので、おもしろそうな話だけでも読んでいただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

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