中学デビュー②|鉄棒にぶら下がる|上条デイズ#20
上条靖之は、思いがけず、体操部に入部していた。
仲の良い友達たちと一緒だ。
入部して最初のうちは体力作りばっかり。
走ったり、腕立てしたり、腹筋を鍛えたり。
中でも鉄棒にぶら下がるトレーニングはきつい。
今まで、逆上がりもできたことがない。
それでも、ずっとぶら下がれと先輩は言う。
手を放したい、そう思いながら手を握り返す。
何度か落ちて、そのたびに「早く戻れ」と先輩に催促される。
手の皮がむける。
腕が抜けそうになる。
もうだめかも。
何度もそう思いながら、仲の良い友達に引きずられるように、
毎日部活に向かう。

