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神戸の隠れたウルトラレア文化財!相楽園の「船屋形」とは

ライブのついでに神戸へ足を運ぶ機会を得たため、ライブへの参加とあわせてかねてより興味があった神戸の名所へ言ってみることにした。
その名所とは、重要文化財指定を受けた建造物が複数移築されている神戸市の日本庭園である相楽園だ。

私のお目当ては相楽園で展示されている船屋形という重要文化財なのだが、なんとこれは全国で唯一現存する大変貴重なものだったのだ。



相楽園

相楽園は一方通行の道路に囲まれていて思い通りに進むことが出来ない典型的な住宅地の中にある。
一応専用の駐車場はあるが、事前予約制となっており使い勝手が良くない。
駐車場については周辺のコインパーキングを利用したほうが無難だ。
そこで私は最寄りのタイムズを利用しようとしたのだが、そこがまた厄介だった。

これが私が利用しようとしたタイムズなのだが、なんと入口まであと数メートルという距離にありながら迂回させられてしまった。
その理由は左右を横切る道路が一方通行になっているためで、この位置から左折すると”たかが数メートル”とはいえ逆走扱いされてしまうのだ。

やかましいわ

頭にきたので無視して左折してやろうかとも思ったが、注意書きまでされているとなれば常習的に逆走が行われている可能性が高い(こんなアホな構造をしていたら当然だろう)。
違反が常態化していると監視されているおそれもある。
こういう違反を誘発するカスみたいな構造の道路は意図的に放置されて点数稼ぎに利用されるため、迂闊なことをすればマッポのつまらない点数稼ぎのターゲットにされかねない。
そのため、不本意ながら大回りすることにしたのだった。

入口を右にずらせば解決するだろ。改修工事あくしろよ。
正面入口は南にあり、タイムズからは少し歩いた場所にある。

相楽園というのは明治時代に作られた比較的新しい日本庭園で、元々は神戸市長だった小寺謙吉氏の生家だった。
当時の豪華な洋館は空襲により現存していないが、戦後に公園となってから旧ハッサム住宅等の重要文化財が移築され今に至る。

推定樹齢250年だそう。立派。
奥に見えるのが旧ハッサム住宅

旧小寺家厩舎きゅうしゃ(重要文化財)

内部は非公開

旧ハッサム住宅の隣には厩舎がある。
重要文化財の旧小寺家厩舎だ。
小寺家の屋敷だった頃の貴重な建造物で、空襲による焼失を免れている。
厩舎とは馬や牛を管理するための小屋のことを指すが、この厩舎の一階は馬車庫として利用されたというから馬を飼っていたのだろう。

旧ハッサム住宅(重要文化財)

旧小寺家厩舎の横に並び立つ緑の外壁をした洋館が旧ハッサム住宅だ。
明治35年竣工の大変美しい洋館で元々神戸市内の別の場所にあったが、戦後に公園となってから相楽園へと移築されている。
愛知県にある明治村や長崎県のグラバー園のような明治の洋風建築が好きな人には特にオススメだ。

土足厳禁なので、ここでスリッパへ履き替える
阪神淡路大震災の際に落下した煙突が野外展示されていた。
応接室

2階にはベランダがあるが、外に出ることは出来ない。
しかし、ベランダへの入り口やベランダの柱が外枠のようになり、外の風景を美しく切り取っているようにも見えるのがよい。

旧ハッサム住宅から順路どおりに進んでいくと池や茶室があるエリアへと出る。
いかにも日本庭園といった感じの風景が見えてきた。
この先に私が相楽園へと足を運んだ理由がある。

船屋形(重要文化財)

池を挟んで向かい側を見ると、豪華で巨大な建造物が姿を表す。
しかし、形状からして通常の建造物ではない。
この構造物は一体何なのか。

この構造物は船屋形ふなやかたといい、江戸時代に上級武士や貴族などが乗船した御座船ござぶねというVIP専用船舶の上部構造物なのだ。

残像ながら完全な形で残る御座船は一つもないが、このように上部構造物だけが取り外されて保存展示されているものがある。
御座船の上部構造物が保存されている例は全国でも三つしかなく、相楽園にあるものはそのうちの一つだ。

しかもこの船屋形は御座船の中でも川御座船という河川用の御座船だったものであり、唯一現存する川御座船の一部でもある。
まさしくウルトラレアな文化財なのだ。

UR重要文化財。独立行政法人ではない。

相楽園で保存展示されている船屋形は、姫路藩主が使用していた川御座船の上部構造物を取り外して茶室として使用されていたものだ。
船の構造物とはいえ、茶室として転用出来るほど内部の構造は丈夫なのだろう。
藩主が使用する以上内装も豪華なのだろうが、残念ながら内部は非公開で見ることは出来ない。
ただし、春や秋に特別公開されることもあるため、タイミングを見計らって行けば内部を見学することも可能なようだ。

裏側から近くで見ることも可能だが、普段は雨戸のようなものが閉まっていて内部の様子をうかがい知ることも出来ない。
しかし、外装については見える範囲でも壮麗華美な装飾が施されていることがよく分かるので大変見映えがよい。
さすがは大名専用の船だっただけのことはある。

無慈悲な雨戸
(これはそもそも雨戸なのだろうか…)
残りは気ままに庭園内を散策する
東屋もあるので、のんびりとした時間を過ごせた

この建物は相楽園内にある結婚式場で、名前はアルファベットのSORAKUEN。
この日もどこかの誰かの結婚式だか結婚披露宴だかをやっていた。


イルバッカロ(イタリア料理店)

時刻は概ね正午くらいだったろうか。
ちょうどいい時間だったため、相楽園を出て昼食を取ることにした。
周辺を適当に歩いていると山手幹線という大通り沿いにイタリアンのお店を発見したので、メニュー表を確認した上で入店を決める。

前菜の野菜。とてもおいしい。

入店したのが早かったようで、客は私一人しかいなかった。
ランチメニューはいくつかのコースが設定されていたので、私はその中でランチコースを選択した。
出てくるのは前菜、スープ、パン、そして肉料理のセコンド(主菜)だ。
意外だったのはパンがおかわり自由だったことで、決して少食とは言えない私にとって非常にありがたかった。

お値段は3400円と昼間からずいぶん贅沢なランチを堪能してしまったが、それに見合う美味しさだったので後悔はない。
ごちそうさまでした。

じゃがいものスープ。飲みやすくてこちらも美味しかった。
何かは忘れてしまったが、とにかくおいしい肉料理だった。牛肉だったはず。

メニュー表なども撮影しておけば料理名なども分かって良かったのだろうが、店内にメニュー等の撮影禁止の注意書きがされていたため遠慮した。
食べログなどを見ると掲載されているようだが、途中でルールが変わったのか店の禁止事項を破っているのかは分からない。

肉だよ、花帆

おわりに

相楽園は神戸市内でも中心部に近い場所にあり、駅からの距離も徒歩10分程度とさほど遠くない。
何より入場料も大人一名でたった300円と非常に安価なのもありがたい。
近くには上述したオシャレな飲食店がいくつかあるようなので、グルメにも事欠かないだろう。
派手なスポットではないので観光客もさほど多くはなく、落ち着いた時間を過ごせると思う。
意外と穴場なスポットと言えるかもしれない。

ちなみにこの翌日には須磨にあるカーレーターや明石城を訪れており、そちらも記事にしているのでよかったらどうぞ。

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