海外学会の持ち物リスト|忘れて困ったもの7選
以前、海外出張へ持っていくと快適になるものについて書いた。
そちらでは、ノイズキャンセリングヘッドホンやBluetoothトランスミッターなど、主に長距離フライトを快適にするものを紹介した。
今回は、快適さではなく、海外学会での仕事に必要なものについて書いてみたい。
海外学会への参加が決まると、航空券やホテルの手配、発表資料の作成など、やることが一気に増える。
パスポート、財布、パソコンなどは、さすがに忘れることは少ない。しかし、細かなものほど後回しになり、現地に着いてから、
「これがないと発表できないのでは……」
という状況になることがある。
正確にいうと、今回紹介するものを全部忘れたわけではない。実際に忘れたもの、忘れかけたもの、現地で必要性を痛感したものをまとめてみる。
1.発表データを入れたUSBメモリ
発表用のパソコンを持っていく場合でも、USBメモリは必要である。
学会によっては、自分のパソコンではなく、会場に設置されたパソコンを使用する。また、自分のパソコンを接続する予定でも、突然パソコンが起動しなくなったり、会場の機器と接続できなかったりする可能性がある。
海外まで行って、「パソコンが動かないので発表できません」では済まされない。
私は、発表データを次の場所に保存するようにしている。
発表用パソコン
USBメモリ
クラウドストレージ
自分宛てのメール
さすがにここまで保存しておけば、どれか一つは使えるはずである。PowerPoint形式だけでなく、レイアウトが崩れた場合に備えてPDF形式でも保存しておく。
動画を使用する場合は、動画ファイルもUSBメモリへ入れておく必要がある。発表スライドから別のパソコンに移すと、リンク切れによって動画が再生されないことがあるためである。
最近はtype CとA両方使えるものを愛用している。
2.パソコン接続用の変換アダプター
最近の薄型ノートパソコンは、USB-C端子しか付いていないことがある。
一方、学会会場のプロジェクターは、HDMI、場合によってはVGAで接続する。
会場側が変換アダプターを用意していることもあるが、必ずあるとは限らない。また、参加者全員が同じアダプターを使うことになり、発表直前に見つからないことも考えられる。
少なくとも、自分のパソコンからHDMIへ接続するアダプターは持っていった方がよい。実際に私はアダプターを忘れ、前の演者のPCに慌ててUSBでデータを移したことがある。
最近はアダプターもかなりスリム化されている。
3.変換プラグと海外対応の電源タップ
海外では、国によってコンセントの形状が異なる。
変換プラグを一つ持っていけばよいと思いがちだが、学会出張では充電する機器が多い。
パソコン
スマートフォン
モバイルバッテリー
イヤホンやヘッドホン
タブレット
電気シェーバー
ホテルのコンセントが一つしか空いていなかったり、机から離れた場所にあったりすることもある。そこで、変換プラグに加えて、国内・海外の両方で使える電源タップを持っていくようにしている。
以前紹介した海外対応電源タップがこれである。
注意が必要なのは、変換プラグは基本的にコンセントの形を合わせるものであり、電圧を変えるものではないことである。
使用するパソコンや充電器、電源タップが、渡航先の電圧に対応しているかを事前に確認する必要がある。「100–240V」と記載されている機器は多いが、すべての電化製品が対応しているとは限らない。
4.紙に印刷した重要書類
航空券、ホテル、学会登録などは、ほとんどスマートフォンで管理できるようになった。
しかし、スマートフォンは充電が切れる。故障もする。通信できないこともある。そして、なぜか必要なときに限ってアプリからログアウトしている。そのため、次の書類は紙でも持っていくようにしている。
航空券の予約情報
ホテルの予約確認書
ホテルの住所と電話番号
学会の参加登録証
学会会場の名称と住所
海外旅行保険の連絡先
パスポートのコピー
パスポートを取られたりしたとき用の証明写真
招聘状や受入証明書
緊急時の連絡先
入国審査で滞在先を聞かれたときも、ホテルの名称と住所を印刷しておけば、そのまま提示できる。
5.発表日の服と1日分の着替え
以前、海外学会からの帰国時に、預けたスーツケースが届かなかったことがある。
最終的には数日後に戻ってきたが、もし往路で同じことが起きていたら、学会発表にも影響していた。スーツケースに発表用の服、靴、発表データなどをすべて入れていた場合、荷物が届かなければかなり困る。
それ以降、次のものはできるだけ機内へ持ち込むようにしている。
発表用の服
下着など1日分の着替え
常用している薬
最低限の洗面用品
パソコンと発表データ
学会参加に必要な書類
ジャケットや革靴まで機内持ち込みに入れるのは難しいこともあるが、少なくとも発表できる最低限の服装は確保しておきたい。荷物が遅れる可能性はそれほど高くない。しかし、一度経験すると「自分には起こらない」とは思えなくなる。
6.英語表記の名刺と連絡先
日本の学会では名刺交換をすることが多いが、海外学会では日本ほど形式的に名刺を交換しないこともある。
それでも、名刺を持っていると便利である。
発表後に研究内容について話した相手から連絡先を聞かれたり、共同研究の話になったりしたとき、すぐに渡すことができる。
また、私はどうしても話している英語が理解できないときにもたまに使う。後でメールしてといえるからである。
英語の名刺には、少なくとも次の情報を入れておく。
氏名
所属機関
部局・職位
メールアドレス
研究分野
研究者プロフィールや研究室Webサイト
ORCID、研究室のWebサイトなどへつながるQRコードを入れておく方法もある。私はLinkedInのQRコードを載せている。
7.通信手段とオフライン情報
海外学会では、スマートフォンが使えないと非常に困る。
ホテルまでの経路、学会プログラム、参加登録用のQRコード、電車やバスの乗り方、研究者との連絡など、多くの情報をスマートフォンで確認するからである。
海外用SIMカード、eSIM、ローミングサービスなど、どの方法でもよいが、到着後すぐ通信できる状態にしておく必要がある。
私は携帯電話会社をahamoに変更してから、対応している国では海外用SIMカードへの交換が不要になった。しかし、利用できる国や期間、通信量などの条件は事前に確認している。
通信手段を準備していても、空港の建物内や地下鉄などで電波が入らないことがある。
そのため、次の情報はスマートフォンへ保存し、オフラインでも見られるようにしておく。
ホテルまでの地図
学会会場までの地図
航空券や列車の予約画面
学会参加用のQRコード
ホテルの住所
緊急連絡先
Googleマップなどのオフライン地図を事前にダウンロードしておくのも便利である。
「現地空港のWi-Fiにつなげば何とかなる」と思っていると、そのWi-Fiへ接続するためにSMS認証が必要だったりする。
海外学会へ持っていくものチェックリスト
最後に、今回紹介したものをまとめる。
発表関係
発表用パソコン
パソコンの充電器
USBメモリ
PowerPoint形式の発表データ
PDF形式の発表データ
発表で使用する動画ファイル
パソコン接続用の変換アダプター
電源・通信関係
渡航先に対応した変換プラグ
海外対応の電源タップ
スマートフォンの充電器
モバイルバッテリー
SIM、eSIMまたはローミングの設定
オフライン地図
書類関係
パスポート
パスポートのコピー
パスポート用証明写真
航空券の予約情報
ホテルの予約確認書
学会参加登録証
招聘状や受入証明書
海外旅行保険の情報
緊急連絡先
英語表記の名刺
機内持ち込みに入れるもの
パソコンと発表データ
発表日の服
1日分の着替え
常用している薬
最低限の洗面用品
重要書類
まとめ
海外学会で特に忘れたくないものは、次の7つである。
発表データを保存したUSBメモリ
パソコン接続用の変換アダプター
変換プラグと海外対応電源タップ
紙に印刷した重要書類
発表日の服と1日分の着替え
英語表記の名刺と連絡先
通信手段とオフライン情報
これらがなくても、現地で何とかできるものは多い。
しかし、海外学会では発表準備以外にも、入国、移動、ホテル、通信などに対応しなければならない。余計なトラブルが一つ増えるだけで、体力も精神力もかなり削られる。
海外まで行ったからには、機器や荷物の心配ではなく、研究発表と他の研究者との交流に集中したい。
海外学会の準備を始める時期と、出発までに行うことはこちらにまとめています。
