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音楽との出会い②ジャズ編-フュージョン・ボサノバ・正統派を聴く

夏になるとジャズが聴きたくなります。
こう暑い夏の日だと、私には歌詞の分かる歌は暑苦しく感じてしまうからでしょうか。
やっぱり涼しさを感じられる曲…まぁ、達郎も涼しいっちゃ涼しいけどね。

フュージョン・ラテンジャズ編(シャカタク)

元々私、ジャズとの相性が悪かったです。
深夜放送に齧り付いてた思春期の私にとって、流れてくるジャズはなんかこう、小難しく聴こえてしまってピンとこなかったのです。
ということで私にとってジャズの入り口はフュージョンでした。
フュージョンと言えば、はい、大ヒットしたのがシャカタクのナイト・バーズ。
初めて聴いたのは1982年の冬だったと思います。
いつものようにラジオを聴いていたら流れてきました。
まだ思春期に片足を踏み込んだ程度の私にとって、この曲は鮮烈でした。
テレビではトシちゃん、聖子ちゃん、演歌の時代です。
CMには達郎の歌や、クイーンをはじめとした洋楽も流れていた頃です。
ちょっと大人ぶって、ラジオで流れてくる洋楽がかっこいいなと漸く思い始めた頃、その曲は私の頭をぶん殴っていきました。
今ではあまりにも有名過ぎて、イントロ聴けば「あー、あれね」と誰もが知っているあの一曲ですが、メロウな曲調にピアノ(キーボード)がクリスタルな響きで、技巧的。
一言でいうと「少女が夢見た都会の輝き」っていう感じです。
笑っちゃいますけどね。
ラジオから録ったカセットをそれこそ擦り切れるまで聴きました。
ちなみに「Invitation」という曲も間奏のピアノが素晴らしくて、ああ、ピアノで遊ぶっていうのはこういう演奏なのねって妙に納得したのを覚えています。

そして世はレンタルレコードの時代に突入していくのですが、そこで見切り品として売られていたシャカタのクベスト盤カセットテープを、お小遣いで買ってこれも繰り返し聴きました。
そしてあの「男女七人夏・秋物語」の挿入歌として採用された両アルバムはレコードを借りてカセットへ録音。
その後、私はずっとシャカタク沼に嵌り続けていくのです。

Golden Wings と In to the blue
2枚組欲しくなっちゃった

その流れを汲む、この一曲 (下)も私のお気に入り!

オールドジャズ編-いいな、これ

私たちの世代って、テレビCMからだいぶ音楽の入り口を作ってもらったと思うんです。
そういう意味では贅沢な思春期を過ごしたなあと思います。
あれもなんのCMだったのか、「Summertime」という曲が流れてきて、ああ、これいいなあと思いました。
いろんな方がいろんなアレンジでカバーされていますよね。
そしてもう一つ嵌ったのが「マイファニー・バレンタイン」です。
どうも暗めの曲が好きだったみたいです。あはは。
うん、「渋くてシックな都会的な大人の香り」ってものに超憧れていました。
その頃は一生懸命背伸びしすぎて、サンシャイン60を超えていたかも。
それはともかく、ジャズとしてこの曲いいじゃんと感じる下地はありながらも、さらに私は寄り道していくのです。


サンバ・ボサノバ編

サンバと言えばブラジルのカーニバル。
賑やかで特別なイメージがありますが、実はサンバ的曲調っていうのは結構巷には溢れているんですよね。
分かりやすいところでは中原めいこの「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」
あれ、めっちゃサンバなんです。
(断じて、マツケンサンバはサンバではない(笑))
大人になっていくにつれ、そういう曲調のものが私には心地よく聴こえていました。
特にサンバは、結構激しい曲調にメロウな曲が多くて、え?そこで転調する?みたいな、こちらの予想を次々と外してくる感じが気持ちよかったです。
一人暮らしを始めてからは先輩などが時々飲みに誘ってくれたのですが、ある日連れて行かれたのが、生演奏のあるBarでした。
「枯葉」という曲は知っていましたけどシャンソンバージョンしか知らなかった私にとってジャズアレンジは衝撃でした。
ジャズって大元のメロディから敢えて外して、どっか寄り道しまくってそのメロディはどこ?ってなるところが私には小難しく感じていたように思うのです。
ところがその演奏では寄り道はするけど大枠では決して外さず、シャンソンのどこか湿り気を帯びた情感がすっきり洗練されていて、なにこれ、超かっこいい!と思っちゃいました。
それから暫く、余裕ができると演奏日を調べて出掛けていました。
そんな中で出会った一曲が「The Gift〔Recado Bossa Nova〕」
初めて聴いたとき、ああ、聴いたことがある、懐かしい…でした。
でもその頃まで、私はジャズのどんなジャンルであれ意識的に触れてこなかったのでその感覚が不思議でたまりません。
記憶を辿ると、幼い頃、母に連れられて入った喫茶店で流れていたのか…その店の照明も雰囲気も、おぼろげながら蘇ってきます。
この曲だったのかなあと、とにかく気持ちだけ持っていかれました。
そのお店では映画音楽も演奏していてジャズ風にアレンジされた「オルフェ」なんて、もうがっちり心を鷲掴みです。


オールドジャズ編-再会

さて、そんな風に散々寄り道して、私も母となりました。
その頃、衝撃的に現れたサイト、それが天下の「Youtube」です。
当時は今のように長い動画はなく、せいぜい3~5分程度のものが多かったのですが私にとっては音楽の宝庫でした。
子育ての息抜きに、前述した曲などを探しては聞いているうちにちらちらと入る関連動画の数々…今でいうとオススメに近いですね。
そこには「A列車で行こう」や「シング・シング・シング」などの有名なジャズ曲が溢れているではありませんか。
あらためて聴いてみると、どうしてあんなに小難しく聴こえたのか不思議に感じるほど身体がノリノリになってしまいます。
そして関連動画を見ていくうちに思い出したのが、カーメン・キャバレロとサラ・ヴォーン!
実は20代の初めの頃、先輩からプレゼントされたアルバムを繰り返し聴いていたことがあったのです。
ベスト盤だったと思うのですが、なぜか私はそれが気に入って、夜、お酒を飲みながら聴いていた時期が確かにありました。
そうかあ、あれもジャズだったのかあと驚くも、じゃあなんだと思って聴いていたのかと、本気で当時の私に突っ込みたい!


ジャズやフュージョンは、やっぱりそれぞれの楽器の「見せ場」的なものがあるので、次はどの楽器が来るのかなと楽しみになります。
例えばT-スクエアの Pioggia di Capri なんてフルートが超素敵だし、その後にまさかあのお洒落なピアノが来るなんて思いませんでした。
特にフルートの掠れた音には微妙に温度の違いがあって、「不調和な整い」的な空気感が好きです。


ちょっと聴き比べ

世の中にはたくさんの楽器が存在していますので、ピアノやトランペット、サックス、ギターなどなど、楽器の数、演奏者の数だけいろんなバージョンがあるのが本当に音楽の面白いところです。
私の推しはたくさんいますが、実はどこかのライブハウスのセミプロさんの演奏も、プロより素敵なものがあったりするんですよね。
Youtube にはそういうものも挙がっているので飽きません。

ここでちょっと聴き比べをしてみましょう。
こちらはプロのお話ですが、この曲は今の季節だからこそ聴きたくなる一曲。
Samba Triste(悲しみのサンバ)
これはブラジリアンギターの巨匠であるバーデン・パウエルが作曲し彼がギターで奏でたことで有名になりました。

まずは原曲を聴いてみます。
イントロから切ないメロディに引き込まれますが、ギターの音はどこか乾いていて、あの華やかなカーニバルの陰の部分を私は感じるんですよね。

そしてこちら。
別の人のアレンジ・演奏となると、一気に都会的に洗練された雰囲気となり、とっても色っぽく艶っぽく聴こえるのが面白いところです。
この2曲が同じものだと思うと不思議な気がしませんか。
音楽って本当に奥が深くて、今でもこんなふうに youtube を開いては沼に嵌り続けているのです。


昨年、うつを患い「音楽」というものが全く心に響かなくなり絶望しかけましたが、徐々に私に音が戻ってきました。
昔みたいにいつでもどこでも音楽を聴くというところまでは戻っていませんが、少なくとも雑音には聴こえなくなったのは進歩です。
音楽のない世界は本当につまらないものでした。
これからはギリシャ神話のミューズ様のご機嫌を損ねないよう、行いよく生きていかないといけないですね。
まぁ、私は普段から行いがよいので、これ以上どうしたらいいのかわかりませんが…(←嘘です!こういうとこだよ!)


Samba Triste」女性ピアニストバージョンは「CALLE 54(カジェ54)」という音楽ドキュメンタリー映画に収録されている一曲です。
もしラテン・ジャズに興味をお持ちになったら、この映画はかなりお勧めです!


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