見出し画像

note(5243) IR解説 第2弾|なぜ最近、利益が大きく伸びているの?

こんにちは、note(5243)でIR担当をしています、三浦です。

投資家のみなさまからよく聞かれるご質問をひとつずつ解説していく「IR解説シリーズ」、第2弾をお届けします。このシリーズでは、決算説明資料や開示資料だけでは伝えきれない、noteの事業の裏側や大切にしている考え方を、IR担当の立場からお伝えしていきます。

今回のテーマは、利益です。最近、株主・投資家のみなさんから「利益が大きく伸びている要因はなんですか?」「今後の利益成長イメージについて教えてほしい」といったご質問を多くいただくので、足元の利益成長の背景や今後の考え方について、お話ししたいと思います。

第1弾では「noteのビジネスモデル(=どうやって稼いでいるか)」をご説明しました。今回はその続きとして、そうして生まれた売上が、どのように利益になっているのか、解説していきます。


この記事のポイント

要点をクイックに掴みたい方は、ここをチェック!

  • 利益が大きく伸びているいちばんの理由は、noteが限界利益率の高いビジネスモデルであるから。これまでの先行投資が、利益として実を結ぶフェーズに入っています

  • コストを無理に削って利益をつくっているわけではありません。広告宣伝費をかけずにグロースモデルに沿って自律的に拡大していることに加え、AIを全社で積極的に活用しており、効率よく事業を運営しています

  • 新規事業への先行投資の兼ね合いで四半期ごとに増減することは考えられますが、今後もさらなる売上成長と収益性向上を両立していく方針です


1. 利益が大きく伸びているけれど、それはなぜ?

まず、足元の状況からご説明します。こちらの図をご覧ください。

2026年11月期第2四半期(2026年3月〜2026年5月)の売上高は、1,385百万円(前年同期比+36.8%)でした。これに対して、営業利益は303百万円(前年同期比+1,571%)と、実に約17倍に急拡大しています。
グラフでご覧いただくと、毎四半期大きく利益が伸長している様子がお分かりいただけると思います。

なぜ急に、利益が大きく伸びているのか。
そのいちばんの要因は、noteが限界利益率の高いビジネスモデルであることです。

noteはデジタルのプラットフォームなので、立ち上げ期にはサービスを動かすための仕組み(システムや組織、環境)を整えるために大きな開発投資が必要でしたが、一定の環境が整い、そこに多くの人が集まってくると、利用してくださる方が増えても、それに比例して費用が大きく増えるわけではありません。これを「限界利益率が高い」と表現します。

(引き続きプラットフォームの価値を高め続けるための投資は必要ですが、多くのユーザーが集まるようになると、たとえば有料記事がもう1件売れたとき、それにかかる追加の費用は決済手数料などごく一部であり、売上が増えた分が利益として残りやすくなります。)

noteは創作や課金の仕組みづくりのための投資が先行していたため、2023年ごろまで赤字でした。それが、noteの拡大によりようやく売上が費用を上回り、大きく利益が伸びるフェーズに入りました

これが、足元で利益が大きく伸びている背景です。

2. コストを無理矢理抑えているのではないか?

先ほどは売上と利益の推移を見ましたが、コストの推移を見ると、下記の図のようになっています。

折れ線グラフで示している通り、売上高に対する売上原価・販管費(=コスト)の割合は低下が続いていることがご覧いただけると思います。

そのため、限界利益率が高く利益が出やすいとはいえ、将来の収益につながる投資はできているのか、あるいは、利益を伸ばすために無理矢理コストを抑えているのではないか、といったご質問をいただくこともあります。

ですが、そういったことはありません。
背景には、効率的に事業を伸ばすことができる2つの理由があります。

① 広告宣伝費をかけずに自律的に拡大する「グロースモデル」

そもそもnoteは広告宣伝費をかけずに自律的に拡大する「グロースモデル」に沿って成長してきました。

グロースモデルとは、クリエイターが集まるとコンテンツが増え、そのコンテンツを読みに読者が集まり、コンテンツが売れる。するとまた、クリエイターが集まる…というサイクルのことを指します。これがうまく機能しているんです。

こうしてクリエイター・読者・コンテンツの相互作用がうまれることを「プラットフォームのネットワーク効果」と呼びますが、noteが大きくなるにつれて、さらにこの効果は大きくなっています。

そのため、広告宣伝費はほとんどかけていませんが、noteというプラットフォームは効率的に拡大を続けている状況です。

しかも、近年では生成AIの普及により、創作のハードルがグッと大きく下がりました。これにより、クリエイターやコンテンツの増加ペースがさらに加速しています。

② AIを全社で積極的に活用し、生産性を向上

加えて、note社は現在、事業の付加価値向上だけでなく、事業運営にあたってもAIを積極的に活用しています。

ClaudeやGeminiなどのAIツールを全社員に配布のうえ、部門別の導入研修も実施し、エンジニアに限らず幅広い職種の社員があらゆる業務でAIを活用する環境を整備しています。
これにより業務生産性が飛躍的に向上しており、売上が増えている一方で、実は人員数は減少傾向が続いています

もちろん、人を減らすためにAI活用を推進しているわけではなく、生産性を高め、提供価値を広げるために活用していますが、結果的にこれも利益成長を後押しする要因のひとつになっています。

3. 今後の利益成長の見通しは?

最後に、今後の利益の見通しはどうなのか。その考え方についてお伝えします。

まず、ここまでご説明してきた「限界利益率の高いビジネスモデル」「グロースモデルに沿った事業成長」「AIの積極的な活用による業務生産性の向上」は一過性のものではなく、構造的なものです。
そのため今後も、売上が伸びるほど利益が伸びやすい状況が続きます。

ただし、当社は足元ではIP・コンテンツクリエーション事業やAI関連事業、さまざまな企業とのアライアンスといった新しい取り組みも進行しており、これらを推進していくには、一定の投資も必要になります。

特に、新しい事業に取り組む人材への投資は必要だと考えており、採用を進めることで人員数は一定数増加し、人件費は増加することも想定されます。

とはいえ、AIで一人あたりの生産性を高めながら、成長に必要な分野の人は増やしていく方針です。売上を伸ばしながら、費用の伸びはそれを下回るように抑えていくことで、収益性を高めていきたいと考えています。

その上で、中期的な財務目標として、2028〜2030年ごろに連結売上高100億円・EBITDAマージン30〜40%を掲げています。売上高の継続的な成長と利益の伸びを両立させることで、達成を目指していきたいと考えています。

なお、2026年11月期第21四半期は、営業利益が前年同期比で約17倍と非常に大きな伸び率になっていますが、これはもともとの利益額が小さかったことが大きく影響しています。利益の伸び率ではなく、利益率(売上に対してどれだけ利益が残るか)の推移を見ていただければと思います。

* * *

おわりに

今回は「なぜ最近、利益が伸びているのか」について解説しました。

ポイントを振り返ると、noteの利益成長は限界利益率の高いビジネスモデルと、広告宣伝費に頼らず成長するグロースモデル、AIの積極的な活用による生産性向上の取り組みによって実現しています。

利益成長は一時的なものではなく構造的なものであり、noteというプラットフォームへの投資が利益として実を結ぶフェーズに入ったと捉えていただけたら嬉しいです。

さらに、AI関連事業やIP・コンテンツクリエーション事業といった新たな事業にもチャレンジしています。適切な投資を行うことで、売上・利益の両方を伸ばしていきたいと考えていますので、注目いただけたら幸いです。

このIR解説シリーズでは、今後も投資家のみなさまからよく聞かれるご質問を、ひとつずつ解説していきます。「こんな疑問に答えてほしい」「もっとここを深掘りしてほしい」といったリクエストがあれば、こちらのnoteの質問箱からお気軽にお寄せください!今後の参考にさせていただきます。


IRに関するお問い合わせ

ご意見・ご感想等、IRに関するお問い合わせは、下記の問い合わせフォームよりお願いいたします!

上場企業がnoteで発信するIR情報をまとめて見ることができる「IR note マガジン」を運営しています。適時開示やIRサイトでは十分に説明しきれない各社の取り組みについて発信されていますので、ぜひこちらのマガジンも併せてご覧ください。

新規参加も随時受け付けています。参加を希望される上場企業さまは、弊社IR問い合わせ窓口よりご連絡ください!

いいなと思ったら応援しよう!