Nu Sourceを始動した理由は情熱を解放するため〜情熱とアイデアで作られるFuture of Work〜
ヌーラボは、1月30日に新規事業創出プログラム「Nu Source」の始動を宣言し、公式サイトを公開しました。
Nu Sourceは、ものづくりに対する情熱をお持ちの方であれば、社内外を問わず広く応募いただける、サービス立ち上げや起業を志す全ての人にチャンスがあるプログラムです。ヌーラボがグローバルで掲げるブランドミッションである「To make creating simple and enjoyable.(創造を易しく楽しく)」の実現を加速するために、会社の垣根を超えてコラボレーションしたいと考えています。
2月10日から始まった社内公募に続き、2025年春には社外からの公募受付もスタート予定です。そこで、改めてこのプログラムを開始するにあたっての想いについて、ヌーラボ 代表の橋本にインタビューしました。
インタビュイー:橋本 正徳

1976年福岡県生まれ。福岡県立早良高等学校を卒業後上京し、飲食業に携わる。劇団主催や、クラブミュージックのライブ演奏なども経験。1998年、福岡に戻り、父親の家業である建築業に携わる。2001年、プログラマーに転身。2004年、福岡にて株式会社ヌーラボを設立し、代表取締役に就任。現在「”このチームで一緒に仕事できてよかった”を世界中に生み出していく。」ために、Backlog、Cacoo、 Nulab Passを開発・運営中。また、福岡本社のほか東京、京都、 ニューヨーク、アムステルダムに拠点を持ち、世界展開に向けてコツコツ積み上げ中。
(聞き手)Nu Source / Innovation Program Lead - Angela
始動の目的は、「語りあう空気」をつくること
— とうとうNu Sourceがスタートしました。構想からは長い時間が経っていますが、具体的な準備に着手してから約2ヶ月でのリリース。率直に、このプログラムを実行したかった想いを聞きたいです。
株式会社ヌーラボは、昨年2024年で設立20周年を迎えました。そして主力サービスであるプロジェクト・タスク管理ツールの「Backlog」も2025年でβ版のリリースから20周年を迎えます。当時から比べると、会社はかなり大きくなり、できることの幅も広がったと感じています。一方、ヌーラボが開発者集団として始まり、自然と行われていた「気軽にプロダクトを作る」ということが、やりづらい環境になっているのも確かです。もちろん「気軽にプロダクトを作る」ことはそれほど簡単ではありません。ただ、せめてその前の段階である「作りたいプロダクトについて語る」という行動はしたいのですが、それも妙に難しく感じます。常に現実的な目線で会話してしまいますね。
この雰囲気をそのままにするのではなく、何かしらの起爆剤となるような活動をして空気を崩していきたい。そして誰もが情熱的に自分のアイデアを語ることができるような雰囲気を作りたい。そんな思いもあり、「Nu Source」という新しい庭を作ることで、新しい風を起こし、新しいプロダクトにつながるようにしたいと考えました。
既存事業にもその影響がおよび、今よりももっと活発に情熱的に会話されるようになることを望んでいます。
「スタートアップマインドを持っている」と胸を張って言える会社にしたいですね。
— なぜ「Nu Source」では、社外からの応募も集めることにしたのでしょうか。
こういう新しいことに向かう「姿勢」自体が、社会からも評価の対象になるのではないかと考えたからです。想像を易しく楽しくするミッションを果たすために、社内・社外の垣根を設ける理由が見つかりませんでした。我々は「コラボレーション」の会社です。せっかくなら社内・社外のメンバーが相互に良い影響を与え合って、化学反応を起こしてほしいです。
さらに大きな視点で見ると、日本は急速に労働人口が減っていますし、このまま本当に何も行動しなかったら、良い未来にならないです。最近、「働く」にまつわるニュースって、全然ハッピーなトピックがないんですよ。だからこそ「働く」時間をいかに楽しくしていくのか考えることは大事だと思います。まさに、「To make creating simple and enjoyable.(創造を易しく楽しく)」しないといけないんです。
さらに、働くことへの意識も変わり、企業への「所属意識」のようなものはどんどん希薄化しています。こんな問題に急速に対応していくためには、社内だけのリソースにこだわる必要はないと感じました。一緒に未来の働き方「Future of Work」について考えていきたいですね。
プロダクトも会社も「すべては1人から始まる」
— 今回のNu Sourceは「ひとりで応募する」というスタイルを採用しました。一方、世の中のアイデアソンやハッカソンのような事業の種を作るイベントはチームでの参加を前提としているものも多くあります。この意図についても教えてください。
ソース原理という「人がビジョンを実現しようとするプロセス」を捉える原理原則を紹介している書籍「すべては1人から始まる」に共感している部分が大きいです。ソース原理にはこのように書かれています。
「アイデアを実現するためにリスクを負って最初の一歩を踏み出した個人」であり、必ず1人しかいないとされる。最初の一歩を踏み出した瞬間に「クリエイティブ・フィールド」(創造の場)が生まれ、そこに惹きつけられた人々が集まり、さまざまな役割を担いながらビジョンの実現に向けて共にイニシアチブ(創造活動)に取り組む。
トム・ニクソン, 山田裕嗣, 青野英明, 嘉村賢州
リスクを負って最初の一歩を踏み出すのは、何人集まってチームを組織しても、結果的にその中の誰か1人だったということを、自分自身の経験からも感じます。
※この理論に関する詳しいお話は、「すべては1人から始まる」の翻訳・監修をされた山田裕嗣さんが参加される「Nu Source始動記念講演会」で詳しくお話しいただきます。
特に、今回の「Nu Source」では、我々の知る限り一般的な新規事業プログラムより早期から投資をする方法を採用しています。エントリー後、書類審査、審査委員審査を経てすぐの「PoC」の段階からヌーラボと契約を行い、金銭面も含めたサポートを受けていただくことができます。その際、まずはそのプロダクトのアイデアの“ソース(源泉となる特別なひとり)”となっているはずの、パワーを持った“ひとり”と向き合うことから、我々は始めます。もちろん、PoCの段階も、その後に独立していただくフェーズになっても、その方が周囲の協力を得て、相談しながら事業を推進することを禁止する意図はありませんので、ぜひ仲間を見つけながらグロースさせてほしいです。
— 「自分自身の経験から」もソース原理に共感しているということですが、もう少し詳しく教えてください。
何か始める時って、相談相手がいることは助かりますし、救われますよね。しかし、アイデア自体はその相談相手ではなく、相談者(起案者)に帰属するものであって、だれかひとりの「起点」から出来上がっているものだと思います。例えば、会社やサービスを二人で立ち上げるにしても、「アイデアを固める人」「開発する人」というように、役割が必ず別れていて、「アイデアの起点」となる人が、全く平等な状態で2人いることってまずないと思うんです。
繰り返しますが、この「ひとりで応募」という条件も「仲間」や「チーム」の存在を否定するものではありません。ソース原理の言葉でいう「ソース」と「サブソース(作業協力者)」というグラデーションがあるはずなんです。ヌーラボも3人で起業していますしね。
職種ではなく、能力と情熱に基づいた「エンジニア」が重要
— 「Nu Source」はエンジニアでなければ応募できないのですか?と質問を受けることがあります。ここについても意見を聞かせてください。
ヌーラボのブランドミッションは、「To make creating simple and enjoyable.」です。このミッションには続く文章があり、ここでは「クリエイター」という言葉が出てきます。

これだけ読むと、「ヌーラボはクリエイター向けの事業しか展開しないのか」と思われるかもしれませんが、ヌーラボとしてはクリエイターを「無から有を生み出そうとする人」と定義しています。例えば、バックオフィスで新しい業務フローを構築し、効率化を図ろうとしている人。この人もクリエイターです。
これと同じように、「無から有」を生み出そうとしている人。ここでの「有」は「システム」を生み出そうとしている人は、皆「エンジニア」と呼べると考えています。特に、アイデアを持った人は、初期段階で誰かに全てを作ってもらうより、作るというプロセス自体を学んでもらうことが必要だと思います。システムがどのように出来上がっているのか理解し、対等に会話できないとプロダクト開発は難しいですからね。
とにかく、私たちがこだわっているのは、職種・ジョブとしての「エンジニア」ではなく能力・アビリティとしての「エンジニア」です。ものづくりに情熱を持って学ぶ意欲がある人であれば、チャンスはいくらでもあると思います。
— 橋本さん、ありがとうございました!
Nu Sourceは毎週水曜日に説明会を実施中
Nu Sourceは、社内外問わず誰でも参加ができるプログラムの全体概要の説明会を行っています。
応募後のプロセスはどうなっているの?
ヌーラボとの関わり方は?
どんなサポートが受けられるの?
気軽にご質問いただくことができますので、ぜひご参加ください!
